引っ越し業者の選定方法論-非業界人目線から

リビングのイメージ。

引っ越ししたときに学んだ、業者を選ぶときの方法論について記録しておきます。

一括見積は使わないべき

一括見積サービスは使わない方が良いと思いました。なにせ大掛かりな単独での引っ越しは初めてなので、買っても分からずに一括見積しましたが、失敗でした。 大きな要因は連絡が多数続けざまに来て対応にコストがかかります。

実際に正確な見積もりを取ってもらう必要があるのなんて数社ですし、各社に連絡を出したほうが楽です。 見積もりサービスの多む目の流れは以下の通りです。

  1. ブラウザから凡その物量を入力して一括送信(業者は選べる)
  2. 業者から概算のメールと電話での連絡
  3. 連絡越しでの見積もりや日程などの聞き取り※1
  4. 実際に見積もりに来てもらう※2
  5. 不要な業者へは断りの連絡を入れる

※を2つ用意しました。※1ですが、見積もりを出すタイミングによっては一斉に連絡がかかってきて対応に追われます。 なぜなら基本的には先着順だからです。引っ越しなんてそうそう機会がないわけで、各社の営業は必死になってかけてきます。 スルーしててもかかってきます。基本断るまでがワンセットです。 規模の小さい安価な業者ではコストかけないのかかかってこないところもありましたが、まぁ基本かかります。

※2ですが、実際に見積もりに来ない業者もあります。(執筆時渦中の)コロナ対策なのか、 コストの都合かは分かりません、これについては後で言及します。

して、一括見積を頼むべきでない理由ですが、連絡を受けて断りの連絡を返し手がひたすらに面倒。 実際に見積もりを現場で取ってほしいのは数社だし、価格の差は大手なら大きくないし、キャンセルの連絡を入れたりするのひたすら面倒です。

引っ越し業者の選定

引っ越し業者の選定方法はいくらかがあると思いますが、基本的には大手かそれ以外のローカルかです。 選定基準はおおむね次のような形がいいと思いました。

遠距離なら大手にする

ローカルの場合にはそもそも対応されない可能性あり、もし二社にわたって運送するなんてことになったら事故やトラブル時に面倒です。 確認のフローも発生しますし、保証までを込みに考えても基本的には大手以外はあり得ないです。

現地の見積もりを取らない業者にしない

現地、実際の家に来て見積もりを取らない業者を選ばない方が良いと思いました。 トラックに乗りきらないなどの事故が発生する可能性がありますが、その時に手戻りしたり追加で料金払うのは大変面倒です。 実はこれは追加料金なんです、みたいな無駄なやり取りも起こらないです。

引っ越しなんて早く済むに越したことはないのだから、ここにコストを割く価値はあると思います。 輸送は「時間も買ってる」ものと思って良いです。

ただし例外があります。標準的な対応で見積もりを取りに来ない業者はほぼローカルか中小くらいの規模の業者でしょうが、 彼らを選ぶメリットが大きい場合があります。後述します。

ローカルや中小企業を選ぶ条件

基本的にはコストを割いてでも大手を選ぶべきだと思います。いくらか理由を述べます。

  • 家財や家屋を保証される可能性が高い(支払い能力のため)
  • アルバイト系の人材がいない可能性が高い(バイトは雑なことが多い)
  • 余計な追加料金が生じる可能性が低い
  • スケジュールが動かない可能性が高い(人員と配送車の確保能力のため)

これだけ上げるとコストを割く必然性は分かると思います。

環境が変わるし、人が自分の(管理下にある)所有物を扱うしで基本的に引っ越しはストレスも溜まります。 少しでもそれを軽減するところにコストを割く意味もあります。トラブルのときの対応にもコストはかかる。

例外的に、重要な荷物がない、荷物が少ない、距離が短い、単身であるなどの場合には、 中小やローカルの引っ越し業者の可能性を探ってもよいと思います。

基本的に、引っ越し業者は必要となる運送用のトラックの大きさと、動員人数によって価格を決定します。 少ない量の、あまり重要でないものを運送するなら、小さいサイズのトラックで、2人の動員です。

これは大手でも中小・ローカルでも変わりませんから、もし安価に済ませたいモチベーションが高いなら、 上記の条件に当てはまりそうか、考えてもよいと思います。

※ちなみに私は単身ですが3人体制でした、物量多かった;

推奨する見積もり依頼の手順

じゃあどうやって見積もりを依頼するかですが、基本的には大手2社と、気になるなら中小・ローカル1社でよいと思います。 「同時に」見積もりを依頼しましょう。返信や電話があったら、他にも見積もりを依頼していることを伝えてしまうのが良いです。

複数見積もりを出す理由ですが、価格帯を正確に知るためです。時折SNSなどでも話題になりますが、 あまり良くないことだとは思いますが 初動は大きく見積もるようにできているように見えています。

事実ベースの話ですから名前を出して書いてしまいますが、アートとサカイ、ローカルに依頼が出ている状態で、 サカイの営業の方が見積もりに来たとき、彼らの見積もりを聞いた段階で、彼らにその場でキャンセルを出すことを条件に 5,000円価格を下げる交渉を提示されました。

それまでは人数と運送車両で決まるから大手ならどこでも価格変わらないですよ、 と言いながら見積もりを取っていたのに、5,000円の価格ダウンが瞬間で発生したのはなかなかのインパクトがありました。 (もちろんありがたく乗っかりましたが)

価格交渉の側面はもちろんありますが、相場を知っておくことの重要性は大きいと思います。 あまりに不信ならトラブル回避のために違う業者に依頼する、はあり得るでしょう。 会社全体の評価や周囲の評価が高くても、特定地域、チームでの対応はそれほど良くない、はあり得ます(引っ越し業界に限らずですが)。