時計の検討記録(22:ラグスポ)

手が届くかどうかは横に置き、時計選びで検討に入ったものラグスポ編です。

同じシリーズのダイバーズでも書きましたが、ラグスポの定義は「スポーツシーンでの利用を前提に作られたものではないが、 ドレスやフォーマルな印象よりも、スポーティーかカジュアルな印象を与える外観である」と考えています。

VACHERON CONSTANTIN オーヴァーシーズ クロノグラフ

私が就職以降で初めて、ちょっとでも機械式腕時計に興味を持ったときに、最初にカッコいいと思った時計です。執筆時次点で7年も昔。 同じモデルではないかもしれませんが、当時は中古価格が200万円くらいだった記憶があります。 それでも当時の暮らしぶりから誰がこんなもの買えるんだと思ってましたね。

オーヴァーシーズの特別好きなところはシースルーバックから見えるローターのカッコよさと、マルタ十字感のあるベゼルのカッコよさです。 終始カッコよさに尽きると思います。

他方で改めて自分が時計を買おうと思ったときの気になりポイントはラグの形状とケースサイズです。

最初からベルト交換式(インターチェンジャブル)を謳っているので、そのための形状と思いますが、外に膨らむように湾曲する猫脚的なラグです。 私は一般的な内側に反るようなラグの方が好みです。この時計にそれが似合うかどうかは別問題だし、差し引いてもかっこいいんですけどね。

ケースサイズはクロノグラフモデルで42.5mm、厚さ13.7mmと小さく見えて実は大柄。この点も細腕の私には不安要素ですね。

クロノグラフのないモデルでも41mmとちょっと大きめ。個人的にはここまで来るならクロノグラフついていて欲しいところです。 中途半端なら振り切っちゃう。

初めて出会った雲上時計の思い出ですが今でも好き。その時の年間収支、+3万円くらいだったな…。

所謂上がり時計の概念があったとして、欲しいかもしれない。叶うことはないかもしれないけど。

CARTIER SANTOS DE CARTIER (MM)

CARTIERより

時計検討のフェーズの随分と後になって候補に挙がってきたものです。度々書いてますが、元々は父に上げる物探しから始まった時計選びですが、 別の物をあげた後に時計だったらカルティエが好きと父から聞きました。

父から聞いたモデルは「パンサー」と言っていたんですが、恐らくレディースラインで同形状の「パンテール」のことを指しているのだろう。 あるいは、過去モデルならあるんだろうか。たぶん何かの影響を受けて覚えていたのだと思います。

さておき、サントスをカッコいいと思い始めたのは、2回くらいスルーして3回目くらいなんですよね。 それは私のセンスのなさの所為なのかもしれませんが、色々時計を見て回ってくると、完成度高いなと思いました。

(最初に興味を持ったのは、同じサントスでももう少しドレッシーなサントス・ドュモンの方でした)

カジュアル過ぎず、ラグジュアリー過ぎず、ドレス過ぎず、なんというか、どの角度から見ても収まりが良い、品が良い、という印象が個人的にはあります。 シーン選ばず活躍の機会が多そうです。

ケースサイズが35.11mm/8.83mmと小ぶりで薄め。細腕の私には嬉しいスペックです

これより一回り大きい39.8mmの LM というモデルもあるのですが、そちらは日付表示付きで、個人的にはそれがちょっと邪魔をしています。 この時計は上下左右に対称性を維持していて欲しいです。

Girard Perregaux LAUREATO 42 MM

「ジラールペルゴ」というブランドについては全然知りませんでした。 ラグスポ枠として探したというよりは、たまたまYoutubeの動画で見て知った、くらいの感覚です。

ただ意味不明な話で恥ずかしい話なんですが「夢に出てきた自分で考えたラグスポ」に最も近い形状をしていた気がします。 完全一致したわけじゃないので、視界に入ったものを覚えていたわけではないと思うんですけどね。

黒が好きなくせに、私の中ではラグスポは「青」みたいなところがあり、それはおそらく初めて出会ったオーヴァーシーズに刷り込まれている勢だと思います。

ところがこのロレアートについては黒がカッコいいと思います。ちょっと悪く聞こえるかもしれませんが「渋いおじさん」感のあるカッコよさが。 主にベゼルですが、外装から工業製品的な厳つさを感じるのは共通見解だと思います。

女性的なセクシーさよりも、男性的なセクシーがあるモデルだと思っていて、そうするとちょっと若く見える青よりも渋さに振り切った方が良いんじゃないかなと。

タバコとか吸う人が似あいそうです。職人な方とか、ダンディズムを感じる方に身に着けていただきたい。少なくとも今の私は未熟で、そういった魅力に欠けるので難しい。

サイズについては 45, 42, 38, 34mm がそれぞれ用意されているとありますが、特定のサイズでは特定の文字盤カラーしかない、という状況です。 後はダイヤ入りとかになってくるとかですかね。

38mmは執筆時次点で直近リリースされたものなので、1色しかないです。旧モデルとか調べるともう少し状況異なるかもしれませんが、 思っているよりも、シンプルなモデルについて、選択肢は狭いかなと。

中古なら視野に入ってくるんですが、個人的にはその辺のサイズ選びと自分への似合わなさもあって見送り。

ZENITH Defy Skyline

ZENITHより

ちょくちょく気になるモデルがあるゼニスですが、スカイラインについてはラグスポとして考えるまでは候補にも挙がってきてませんでした。

ロレアート、スカイライン、後に続くロイヤルオーク、クロノマットはいずれも2本目に行くならどうしよう、の枠組みで上がってきたものなんですよね(そんな予算があるかは兎も角)。

スカイラインで特徴的には10秒で1周する秒針?でしょう。ムーブメントは、かのクロノグラフ用エルプリメロです。 これが忙しなくて煩く感じる、という方もいるみたいですが、個人的にはこの忙しなさがスポーツを感じさせて好きです。 アイコンになりえる強い個性だと思います。

ただシーンは選びそうですね。アッという間に時が流れていく感覚が視覚的に分かるので、アクティブに動いてるときに似合いそうです。 逆に落ち着いた雰囲気の場面では全体的なスタイリッシュさも含めて合わないかも。

ゴリゴリに仕事してる人、趣味してる人とかがつけてたらカッコいいなと思うんですよね、オフでは別の物を着けていただいて。

執筆中により小さいスカイライン36mmが出ましたが、そちらは高速回転する秒針はなくて、代わりに通常の秒針がついた3針もでるです。

高速秒針が付いたものは、文字盤のシンプルさと比較して41mmとちょっと大きめ。 乗せたことがないんですが、私の細腕だとちょっとバランス悪いかもしれないです。そのうち乗せてみたいですね。

ジラールペルゴ/ロレアートと比べると、全体的に若い印象が強いと思います。 というよりゼニスというブランド自体がちょっとスタイリッシュさ新しさに寄った印象が個人的にはありますね。

AUDEMARS PIGUET ロイヤルオーク クロノグラフ

ロレアート、スカイラインと見てしまったら、どうせだから多角形ベゼルの原点、ロイヤルオークも見るだけ見てみるか、となったので一応メモ。

新品価格にして十分に高いですが、そもそもブティック行っても出してもらえることが少ないみたいですね。数自体が少ないからだとは勝手に思ってますが。 2次流通価格だと倍近くついてたりするので、文字通りの雲上です。

クロノグラフモデルにしても、サイズに38mm(左)と41mm(右)があります。これが私にとって意外でした。 40mm切るものがあればいいのにと思ったら、あった。

ただ41mmの方が、クロノグラフ用のボタン配置がバランス良い気がします。ベゼルと文字盤のサイズの比率とかも41mmの方が好き。 そんな機会が存在しえるかは置いとき、実物を見て腕に乗せてみたらまた違うのかもしれませんけどね。この世で比較できる人がどれだけいるんだろうか。

落ち着いたブルー系の色も好きです。流石の完成度だと思いました。

BREITLING クロノマット オートマチック GMT 40

BREITLINGより

ブライトリング、ブランドとしては知っていましたが、個人的にはなかなか候補に挙がってくるものではなありませんでした。 ラグスポの枠って意外とないなーと思ってたところに、広告で目に入ったのがクロノマットです。

クロノマット、カラー展開がそれなりにありますし、日本限定モデルなんかも出ていて、選ぶ楽しさはありますね。

先にラグスポなら青、みたいなことを書いてますが、このモデルについては青よりは黒、ベージュ、緑が良いなと思いました。 たぶんGMTの赤針との兼ね合いです。実物見たら、あまり気にならないはあり得ます。

執筆時現在での仕事で国外に出ることがちょくちょくあったり、国外にいる人と連絡を取ることがあるので、GMTは魅力に思うんですよね。

多機能ラグスポとなると、必然価格が急上昇してくるので、この価格帯でラグスポ感のある時計が出てくるのはすごいと思います。

ただ個人的には秒針のブライトリングのロゴが、ちょっと気にかかってしまう。個性的だし無いと寂しい印象になりそうで、否定するものではないんですが、 たぶん時計の針という幾何学的な物に、有機的なデザインが含まれているのが、趣味じゃないんだと思います。これはもう好みかどうかの域です。

繰り返しになりますが、否定するものではないので、もしかして将来的には良いじゃんってなったり、実物を見たら良いじゃんってなるかもしれないです。

※編集後記:実物見てきたんですが、太目のベゼルの鏡面が輝きすぎてるのと、厳つすぎるサイズ感とで自分には合いそうになかったです。 腕が太かったり、明朗快活な感じのキャラクターに似合いそう。