異様に日焼けする光線過敏症の記録1

光線アレルギーによって火傷している脚。

お見苦しい写真で大変に申し訳ないのですが、光線アレルギー、光線過敏症なるものを 23 の頃から発症しました。

治療記録としてまとめている人が大変少なく、症状の幅も広く、そもそも回復するものかどうかも定かではないのですが、 後進の方々のために少しでも情報を残すべく、一連の記録としてまとめます。そもそもですが、治療しています、という方が少ない。

この投稿は経過とともに更新されていくか、追加の投稿を増やす形になると思います。

資料

まかり間違って私のまとめた情報だけを参照しないように、いくつかの医療関係情報へのリンクを参照しておきます。 「光線過敏症」で調べれば多くの情報が見つかります。

症例や症状についてきちんとしらべたいときは、このページよりもまず医療関係施設が発信する情報を参照するべきです。 ただし、情報量には非常にばらつきがあります。複数の資料を参照するべきです。

症状

症状は軽微なものから深刻なものまでさまざまなようですが、患部が光線によって著しく腫れあがるように焼けます。 みみず腫れのようになり、痒みが出ます。その後、日に当たらないようにすることで、時間経過によって 1 時間以内程度に引きます。 症状の程度によって収まるまでの時間は変わるようです。

以降に原因について触れますが、シップによって発症した方については、シップを張っていた患部に特にこの症状がみられるようです。 私の場合は飲み薬のせいか、全身に発症します。

発症の原因

元々持って生まれたものではなく、この症状は後天的に、獲得的に発症しました。原因は服用していた飲み薬と思われます。 薬の種類には多々ありますが、私の場合は椎間板ヘルニアの際に服用していた沈痛消炎剤系の飲み薬でした。

モーラスシップなるシップによっても発症した例が多くみられるようです。 私もモーラスシップは発症より以前に使ったことがありますが、シップによる症状は現れませんでした。

あるいは人によっては化粧品でも起こるようですが、ここまで書いたように、要するに誰にでも起こりうるのです。 もし同じような問題に心当たりがあるのなら、服用している薬や化粧品について調べてみるのが良いと思います。

私は発症した当時は長くパソコンに向かい、研究室に向かいで日に当たらない生活が続いていたものですから、 副作用の症状が確認されたのは薬の服用を止めてからしばらく時間がたった頃でした。 このような副作用のことなど頭にありませんでしたし、日焼けがちょっと酷いのかな、体質が変化したのかな、くらいしか考えていませんでした。

この症状が副作用によるものであると気が付いたのは発症してから 7 年後のことです。気が付いたきっかけはお薬手帳でした。 久しぶりに腰を痛めて病院にかかったとき、処方された薬に光線過敏症についての注意書きがありました。 もし初めて症状が出たときに気が付いていれば、もう少し早く解決ができたり、別の治療の方法もあったのかもしれません。

対応可能な病院は極めて稀

基本的には皮膚科で見ていただくことになると思うのですが、専門医がいない場合には、皮膚科でも見てもらえない可能性があります。 私の場合は 6 件ほど付近の病院を回りましたが、すべて断られました。中には比較的新しい大病院も含みます。

なお専門医がいない病院では「薬剤反応と思しき場合には薬の服用を止めて日に当たらないようにする」しか対処・判断しようがないと断られるケースがほとんどでした。 紹介もお願いしたりしたのですが、いまいち明確な回答も得られず。

同じような状況に当たってしまった方は根気よく検索から探し、距離があるようなら電話なりメールで問い合わせをするのが良いと思います。 メールの方が症状や服用している薬を伝えやすいでしょう。

いずれにせよお勧めしたいのは、症状が出たときには写真を撮ること、薬の副作用と思われるのであれば、その薬の書かれたお薬手帳を用意することです。 お薬手帳は無ければ最悪薬本体を持ち込むのが良いと思います。

写真と薬の情報だけで、ぐっと説明するための敷居が下がりますし、話が早くなります。 医者にかかるよりも前に受付時点で具体的に問い合わせることができますし、メールなりで問い合わせるときもスムーズです。

より詳細な私の症例と対応中の情報

症状

発症当時に服用していた薬の類は 7 年前なので正確には分かりかねますが、私の場合は恐らくジクロフェナク(鎮痛消炎剤)などをきっかけに発症したようです。 頂いた薬には 発疹、日光皮膚炎などの過敏症状が現れたときは、お薬の中止を要する場合がありますので… とあります。

太陽光に当たった部位が急速に赤く腫れてゆき、変質して硬化します。貼れた部分は痛みやかゆみがあります。 症状は 3, 40 分くらい日に当たらないようにして放置すると徐々に引いていきます。

薬の服用を止めていても症状は出ます。また日焼け止めを使うことで症状をわずかに緩和することはできますが、遮断することはできていないように思います。

私の場合は全身に症状が出がちですが、特に出るのは顔、首、肩、脚、足です。 症状が出てからは海などで遊ぶ時は日中ではなく朝日が昇り切る前、というのが常だったのですが、 そのときの経験的に、背中や腕などは顔や首などと比較して症状が出にくいことが分かっています。

診察

元気 2017 7 月号より引用

私の場合、鎮痛剤を服用し始めた頃から症状が見られたことから、副作用によるものと思い、専門医にかかりました。 診察によれば現在の症状は「日光じんましん」に近いようです。一方で薬剤性のような症状にも覚えがあります。

まずこの程度の情報を集めるのにも大変苦労するので、診察してもらえる機関があって助かりました。 対策や治療法についても上の図のように進めることになりました。

光線過敏症のテスト

また光線過敏症の診察にあたり上の図のような診断をするように勧めるようですが、私の場合はほとんど同じテストを既に自身で実施し、 この投稿にあるような写真を撮って持ち込んでいたので、院ではスムーズに話を進めることができました。参考までに。

対処

私の治療方針ですが (1) 薬によってアレルギー反応を抑えて耐性を作る (2) 逆治療法的に日光(UV/紫外線)を当てて徐々に耐性を作る、のいずれかになるようです。

薬の服用を長期間止めたところで症状は出ているわけですから、素人ながらに対処方法はこれしかないだろうなと思っていましたが、案の定でした。 しかし (1) のような対処が取れるかどうかも分からないし、(2) のような対処が正しいのかもわからないし、そういった施設がどこにあるのかもわからないので、 専門医にかかることは必須でした。

結果的に専門医による診察を受けられてよかったと思います。 薬品についても一般的な薬局で処方できるモノのようですし、どうして多くの皮膚科で見ることができないのかと思ってしまいます。 が、嘆いても仕方ありません。やれることをやるだけです。

日光に当たることによる解決の可能性

逆治療法的に日光に当たることによる解決の可能性については、十分に考えられていました。これを執筆しているちょうどつい最近バイクに乗り始めたのですが、 前腕部が焼けがちです。以前より前腕部にも症状は出ていましたが、繰り返し日焼けするうちに前腕部だけ症状の発生が緩やかになっているので、明らかに焼けることによる効果は出ています。

とは言え、緩和には 2 ヶ月~もう少しかかりましたし、もとより前腕部は比較的症状が出にくかった部位ではあります(隠しやすかったし)。

薬剤による対処

2018.12 ~ これを執筆している現在で薬剤治療中です。「ビラノア錠20mg」という薬を服用しています。この薬品自体も発疹やかゆみなどを起こすことがあるようですが、 現在のところ症状は現れていません。光線過敏症への対処として服用する薬の中では比較的軽度な薬として処方して頂いています。眠気などを引き起こす作用はないようです。

薬自体もそれほど高いものではありませんし、一般的な薬局で処方してもらいました。特殊な症状としても治療費が高くつかないのは大変ありがたいです。 一番困難なのは、薬の副作用によって発症した光線過敏症について診て貰える専門医を探すことでしょう。診察代も初診料込みで 1,050 円です。

病院紹介

今のところ千葉~東京で生活しているので、周辺の病院しか紹介できませんし、およそ症状や院や医者の方針と合う合わないがあるので紹介は止めておこうと思ったのですが、 問い合わせというか、紹介しておいてほしいという需要があったので、自分の居住区周辺の病院について紹介しておきます。セカンドオピニオン的な使い方もありますしね。

探し方

探し方についてですが、専門のサービスで調べるか、ふつうに検索をかけるかして問い合わせをするのが良いです。 「Doctors File」なるサービスで光線過敏症を検索してもチラホラと出てきました。

Google などから検索して探す場合「光線過敏症」で検索をかけて、クリニックや病院が発行している資料および Web ページが見つかれば、その病院に問い合わせるのが良いです。 幅広く病院が見つかりますが、一方で地域を限定しにくいという欠点もあります。検索能力が試されるので、苦手な方は得意な方に任せるのが良いと思います。

私の周辺の一例

  • シャルムクリニック - 松戸
    • 光線過敏症の検査用機器まである専門医です。お千葉~東京の大病院以外では中々こういった設備がないようです。そもそも大病院でも断られるので、貴重な病院です。
  • ひふのクリニック - 人形町
    • 最初に診察を受け入れてくださった病院です。ホームページに症例として示されていました。蓋を開けてみれば院長が光線過敏症に関する資料を発行していることも分かりました。