時計の検討記録(22:クロノグラフ)

最初の一本と次の一本で検討した時の記録、クロノグラフ編です。 クロノグラフはその機能のために全体的にサイズが大きめなですね。 しかしそのメカメカしさ、道具らしさにカッコよさがあると思います。

Grand Seiko SBGC223

Grand Seikoより

悪く言うつもりは決して無いんですが、クロノグラフ選びでGS!?みたいな路線だと思います。 と、言いながらすごくカッコいいんですよね、ベルト外して黒革ベルトにして、総黒にしたいです(コンビがあんまり好きじゃない)。

ところがこのクロノグラフ、横46.4、縦52.5、厚さ16.2mmと、超ビックサイズ。GMTも搭載している都合とは思いますが、それにしても大きい。

クロノグラフの視認性の都合で言えば当然大きい方が良いんですが、それなら後に紹介するSinnのように割り切ったデザインの方が合理性がありそうです。

大きい分チタン製であるので、見た目よりは軽いでしょうけれど、その分価格が重量級に。GMTとクロノグラフを積んだチタン製GSと言えば真っ当な価格ですけどね。

あえて大きいものを選びたい、みたいな需要にはマッチしそう。顔はすごくカッコいいと思うのですが、それ以外の条件を吹き飛ばしてまでこの子をチョイスする元気が私にはなさそうです。 でもカッコいい。

KNOT ATC-40BKBK

KNOTより

続けて日本発の価格破壊ブランドKNOT。シャープなデザインが黒塗りになってます。 ケースサイズは幅40、厚さ13.5mmで10気圧防水、パワーリザーブが45時間。

スペックとこのルックスで考えたら破格です。組み合わせ多彩なKNOTらしく、同じ黒のメタルブレスにもできます(価格失念)。

ただこの価格帯になってくると、お小遣いとかファッション感覚というよりは寄り道時計になってくる、 そうなるときに選べるかというと考え物です。

黒が好きなのでビジュアルはすごく好きなんです。ラグの流線型も見事だと思います。 刺さり切らない感情があるのは、多分個人的にはカッコつけすぎ感がってのことだと思います。若すぎるとも言い換えられるかも。

好きなんですけどね。具体的に非の打ち所はどこなのか、と言われるとない気がしますし。感性の域です。

OMEGA Speedmaster

OMEGAより

ド定番ウォッチ、スピードマスター。初めてこの時計を知ったのは高校生の頃ですね。たしか世界水泳か何かでOMEGAが公式タイマーだったんです。

"一般的な"「Theクロノグラフ」と言えば、これかデイトナかが上がってきそうです。時点でタグホイヤーとか、時計が好きならエルプリメロの流れが出てくるんでしょうけど割愛。

スピードマスター、一番よく見かけるルックスのモデル以外にもかなりバリエーションがあって、実は選べる幅が広いですよね。 これは時計を買おうと思って調べるまで知りませんでした。カラーリングも存外多彩(買える価格帯かどうかはさておき)。 新旧も合わせると、すごい種類になると思います。

個人的に気になるのは「ダークサイドオブザムーン」と一般的な物と2つ。

ダークサイドオブザムーンは、ケースサイズ44.25mm/厚さ14mmと大柄です。セラミックの整形の都合で仕方がないのだと思います。 色合いといい、透けて見えるケースと言い、月面の文字盤と言い、カッコつけすぎ感はありますが、かっこいいです。 ケチをつけるなら秒針が裏側まで延びてるのが少し気になります。

一般的なモデルについても選択肢は2つあって、超大ザックリではシースルーバックか、普通のケースか、なんですが、 個人的にはこの時計ならシースルーバックが良いです。なぜなら自動巻きではなく、手巻きだから。機械が全部見えるんですよね。 サイズはいずれも42mmです。

スピードマスター、現行品は全部手巻きと思います。過去に自動巻きも出ていますが、手巻きの方が多いように見えています(調査不足の可能性もある)。

それは耐久性、メンテナンス性、薄さを考慮してのことだと思います。初代モデルがアポロと共に月に行ったことは語るまでもなく有名な話です。 耐久性能などの都合で、手巻きの方が都合が良いのはよく理解できます。シンプルに部品数も可動部も少なくなり、薄くもできますからね。

現代においては自動巻きの方が実用的である、と言えると思いますが、あえてスピードマスターにそれを求める人も多くはないのでしょう。

ところで「無重力下においては自動巻きが成立しない」みたいなことを理由に挙げている方も時折見ます。またそれへの反論も。 実際のところ無重力下であっても腕の振りによって運動が発生すれば、巻きあがると思います。

が、無重力化だと抵抗が少なくなって、ローターが過剰に回るとか、ないんですかね…(スリップ機能は)?

ROLEX デイトナ

ROLEXより

今更語るものもなく。就職したての頃に時計をちらっと覗いてみたときには、今にしたら信じがたい価格帯だったな、とそれだけです。

黒文字盤、白文字盤以外については事実上の雲上なので置いておくとして(ビジュアル的にもアイスブルー以外は趣味ではないし)、どちらが好きか問題はありますよね。

最初黒が好きで、次にずっと白の方がカッコいいじゃんってなって、1本目を購入した後は黒が良いじゃんになりました。 黒い革ベルトとか、ラバーストラップのことが頭になかったからなんですよね。付け替えれば黒でも一体感ある、それなら黒が良いってなりました。

個人的に他のクロノグラフにない魅力と言えば、ケース径が40mmであるところです。比較的小さい。これは大きな特徴ですよ。 クロノグラフとしての機能面だけ見れば、当然見やすいように大きい方が良いハズなんですけどね。

ラグジュアリー感もありつつ、しかし実用性も機能もその前提にあって、上手く両立させる、ロレックスらしい時計だと思います。

Sinn EZM1.1S

Sinnより

時計を好きで調べない限り、あまり馴染みがないドイツ発のブランドSinnです。 このモデルは限定500本。実物見たかったので限定じゃなければ嬉しかった。カッコいいのに。残念ながら今は売り切れの様子。

左にリューズやボタンの類がありますが、左利き用というより、グローブ着用前提で作られたため、のようです(左利き用との解説も見つかります)。

バイクに乗るもんで、視認性を維持しつつ、グローブ着けても邪魔にならない、クールな時計、なんて最高じゃないですか。

さらにこの時計の出発点は特殊部隊用としてだったんですよね、そういうの、"男の子"好きじゃないですか。 Sinn全般にそうですが、そういう特殊用途らしく、使っているオイルや独自の調湿機能など、特殊な実装が盛りだくさんです。

クロノグラフ機能を外周のみにしか振っておらず、小さな積算計がなくて、文字盤の構成が非常にシンプルなのも特徴的でいいですよね。 用途特化型の割り切ったデザインです。速度より時間や間隔を計測するものです。

ケースサイズはクロノグラフの例に漏れず43mmとちょっと大きめ、 厚さは16.4mmとかなり厚めです。特殊オイルによる耐熱耐寒性脳、20気圧防水、負圧耐性etc…、機能を乗せると厳つくなるのでしょう。

実用性能に振り切っていたり、厳つくてカッコいい時計が良い、という方には向いてそう。 もちろん私も今でも好きですが、多分私の細腕、ひ弱な体にはちょっと大きい。いつかどこかで見かけたら試着くらいはしてみたいですね。

ZENITH クロノマスタースポーツ

ZENITHより

最後はZENITH、クロノマスタースポーツ。何かとデイトナと比較されがちですね。あまり時計に興味がない人が見ればそうなると思います。

デイトナでは黒が好きってなりましたが、クロノマスタースポーツに関しては白が好きです。 同じように二転三転するかもしれませんが、クロノグラフ3つからなるトリコロールカラーが、白の方が収まりよいと個人的には思います。

ケースサイズは41mmとちょっと大きめ。例の機械エルプリメロ積んでるモデルはどうしても大きくなりがち。 ただやっぱりこれがシースルーバックから見えるのはめちゃくちゃ機械しててカッコいいんですよね。ゼニスの星形ローターもかっこいいです。

カッコよさで外せない見どころと言えば、計測時に高速回転していく秒針ですかね。 時計ファンがエルプリメロという理由は背景にある物語も然りですが、こういうところなんだろうな、と分かる気がします。

秒針で魅せるの、GSのスプリングドライブと、ZENITHのエルプリメロくらいなもんじゃないでしょうか。 (それは言い過ぎと分かっています、他にも沢山ある、ただ一般的にお目にかかる時計として)

ちょっとまたデイトナとの比較の話に戻しちゃいますが、ラグの形状がカクばっているのが個人的には気になりポイントです。 悪いとは言いませんが、デイトナとかの形状の方が好き、という話です。

あとゼニス全般に言えることですが、ビジュアルが若々しい印象が個人的には強くて、自分くらいの年齢から長く使うにはちょっと苦しいかもしれないな、と思いました。 別に悪いことじゃないんですけどね。

始めて対応してくださった店員(店長)さんの印象もよくて、この時計も含めて、今でも好きです。

できるスーツ姿のサラリーマンとかが着けていて欲しいです。似合いそう。