時計の検討記録(22:デイリークラシック)

時計の1本目や2本目に、デイリー、日用使いでクラシック系という観点で時計を探していたときの時計の記録です。 自分の好みの変遷や、その時計を選考から外した理由などをまとめています。

「クラシック」って難しいですよね。フォントがローマフォントだったらクラシックかと言われるとそうでもないし、 クラシックに見えて新しさを感じる要素が詰め込まれていることもあります。クラシックとスタンダードの境界ってなんなんでしょう。

さらに私は「使ってなんぼ」なタイプなので、高級とかドレスラインでも日用使いしたいな、となります。 多くの場合に「ドレスウォッチ」とされるものは、クラシックな要素を含んでいることがありますし。 とりあえずここでは趣旨から外れかねないので、特別高価なものは外します。

TISSOT ル・ロックル パワーマティック 80

TISSOTより

クラシックと呼ぶのに丁度いいモデルだと思います。ギョシェ装飾がおしゃれですね。 黒文字盤も白文字盤も良いけど、このモデルなら白が好きです。

メタルブレスもありますが、クラシックは革ベルトと思ってしまうところ。ケース径は39mm。

この価格帯で出てくるTISSOTがすごいですね。一本目を手に取った執筆時現在でも好きな時計です。

ただ良くも悪くも無難なので、もう少し遊びが欲しかったら ORIENT STAR か FREDERIQUE CONSTANT が良さそう。

ORIENT STAR ELLEGANT CLASSIC

ORIENT STARより

ギョシェにブレゲ針なんですが、なぜかやや垢抜けない印象を持ってしまって見送りました。

悪意はありませんが、個人的にはオリエントスターのロゴに野暮ったさを感じてしまいます。 時計全体で見るとバランスよく配置されていると思うのですが、サイズ感でしょうかね…。

パワーインジゲーターが見えてる方が「デイリー」としては良いかもしれないです。あとは青針が好きな人は合いそうですね。

FREDERIQUE CONSTANT クラシック ハートビート オートマチック

ブレゲ針にギョシェ装飾でオープンハートです。要素てんこ盛りですが、青針じゃない分だけ ORIENT STARよりシックに見える気がします。

TISSOTと比べると、オープンハートの分だけちょっと現代的。 個人的にはちょっと主張が強すぎるなとも思います。好みの域ですけどね。

他と比べてちょっと価格帯が上がってきていて、個人的にはちょっと中途半端なところにあります。

LONGINES スピリット

LONGINESより

"スタンダード"の枠に入れようと思いましたが、茶色のベルトやフォントがちょっと可愛いヴィンテージ感がるので、クラシック枠に分類してみました。 "クラシック"と"ヴィンテージ"はまた違う概念だとは思いますけども。

サイズが大きすぎない37mmで細腕の自分に良いです。

ただちょっとミリタリー風味を感じていて、刺さり切らなかったんですよね。クラシックとミリタリーとが別軸なのかも。 もしかしてベルトとか変えるとまた雰囲気変わるかもしれません。

悪意はありませんが、なぜだかアメリカ的な感性を感じます(LONGINESはスイス)。 たぶんロゴとか星とか赤の挿しカラーのためだと思うんですが、完全にトップガンの影響です。先入観よくない。

ケースからベゼルにかけてもう少しシームレスに繋がる印象のデザインだと、また雰囲気が変わって、好みだったかもしれません。

ただ今のデザインがクラシック、ヴィンテージ感を覚えるので、この時計はこれが良いのでしょう。

LONGINES エレガントコレクション

LONGINESより

続けてLONGINESより、クラシックというよりドレス寄りですかね。ただ少なくともデイリーユースできる価格帯には思います。 もちろん安い物ではありませんが。

色々違うだろうと怒られるかもしれませんが、どことなくランゲアンドゾーネのサクソニアっぽい路線に感じます。 メタルブレスもあるけど、メタルブレスはあまり好みではありませんでした。やはりクラシックには革ベルトを合わせたい思いが私は強いようです。

候補から外れたのは多分、針のデザインが感性に刺さり切らなかったのだと思います。 しかしこの価格帯でこのクオリティはすごいと思わせる時計です。

ハミルトン アメリカン クラシック VALIANT AUTO

HAMILTONより

シンプルカッコいいですね。針の形状とかも好きです。ちょっとドレッシーにも見えます。

80時間持つが5気圧防水。40mm。このスペックの機械式にしては安価な部類なのもまたすごい。

ケースとラグの繋ぎがシームレスな方が好みではありますが、このちょっと凹凸のある接合によって古すぎる印象を受けないのかもしれません。 もうちょっと近代的な道具や機械を感じます。

BAUME&MERCIER Clifton 10692

クラシックともスタンダードとも言い難い。バイクで言うところのネオクラシックに近い感性な気がします。 黒文字盤に装飾気味なのでドレッシーにも見えますね。シンプル過ぎず派手過ぎず。

金無垢モデルもあって、そちらもかっこいいんですが、そうなるとかなりドレスに寄ります。 ただ金無垢モデルは金なのに価格が異様に安価なのでビビります。

とてもカッコいいルックスと思うし、ケースやラグも好みのシェイプをしているんですが、なぜか早々に候補から外れました。 今でもカッコいいと思うんですが、何で選ばなかったんだろう。 針もインデックスもかっこいいし、ヴィンテージウォッチにあるような中心の十字のマークもかっこいいハズ。

悪く聞こえてしまう言い方になるんですが、かっこつけすぎというか、狙いすぎというか。 なぜかそういうことを感じている気がします。そこから、自分のスタイルに合わないなと思ったのかも。 あるいはデザインが若すぎるか、若干中二病感を感じるか。

カラー展開も多いので刺さる人は多そうです。

ROLEX オイスターパーペチュアル エアキング

EVANCEより

  • 14000M / 400,000 ~ 600,000円

古い型のエアキングです。現行のデイトジャストっぽい仕様ですが、それよりももう少しオールドテイスト、クラシックなルックスなのでここに分類しました。

現行のデイトジャストはクラシック感が薄れていて、それより以前のインデックスの線が細い方が好みです。

ところがデイトジャストは日付表示があって、この感じのルックスにするなら、日付表示のない、古いエアキングの方が好みだなと思いました。 中古販売店に出向くとおいてあることが多くて、並べて比較しやすいですね。

個人的なネックは夜光です。当時は必要だったのかもしれないですが、 これだけ小さくついていても中途半端なので、いっそない方が好みだな、となって見送りました。

この時計についても例に漏れず、レザーベルトに取り換える前提で考えていました。

NOMOS タンジェント・ネオマティック41アップデイト

NOMOSより

クラシックに分類するにはシンプルな絵面が現代風過ぎるのだけれど、まさに「デイリー」だし、ケースシェイプとかはクラシックなのでここに分類しました。 NOMOS公式には「モダンクラシック」というワードが使われていますしね。

シンプルだけど、シンプル過ぎず。デイト表記が外周にあるが、ポインターデイトと呼ぶにはちょっと変則的。 その赤の挿し色がカッコいいし、カワイイ時計です。

日付間の「距離」が視認できるので、スケジュール管理が直感的にできそうです。オシャレなデザイナーとかディレクターに似合いそう。

強いての難点はスモールセコンドで6が消えちゃうところです。多くの時計がこの手法を取っていますし、バランスが悪いとは言いませんが、奇麗に収まっている方が好みです。 ただそれを差し引いてもかっこいいし、カワイイ。今でも好きです。