西川AiR SI, SXのレビューとサブスクの話
最終的には西川AiR SXを購入したのですが、西川公式のサブスクリプションサービスを使って、SIも堅さ違いで2週間ずつ試したので、そのレビューをまとめておきます。 1つ前の投稿「高機能マットレスの比較検討」では、複数の高機能マットレスを比較して、なぜ西川 AiR SX にたどり着いたのかをまとめています。
体感の類のものは、すべて個人の感想です。数値として優位であることなどが示せるものでない点に注意してください。 私の体格情報ですが、概ね175cm/65-70kgです。
サブスクで届いた状態
サブスクを手配すると、輸送用バッグとビニールに梱包された状態でマットレスが届きます。 この輸送用バッグは返却時に使うので取り扱い注意。ビニールは不要のようですが、雨とか降ってたらややこしいので、私は一緒にまとめておきました。
丸まった状態で入ってきます。実際保管したりするとき用に、AiR SI,SX には留めるためのマジックテープがついてます。
レギュラーマットレスだと底付きはある
そもそも SI,SX のマットレスには、オーバーレイ、既存のマットレスの上に敷いたり、床に直接敷くタイプのマットレスと、 ベッドマットレスとして使う、より厚手のマットレスの2種類があります。レンタルできるのはオーバーレイマットレス。
さらに、硬さにレギュラーとハードの2種類があり、体格、主に体重によってはハードを選ぶようにできています。
オーバーレイマットレスについては、床で直接敷くでも大丈夫という説明書きがありますが、 実際のところ、いわゆる底付きを感じます。マットレスを手で軽く押しつぶすと分かりますが、 変形して圧縮され堅くなり、それに伴って底付きを感じるのだと分かります。
ただレギュラーの堅さの AiR SI をオーバーレイとして使うととても快適で、 この感動体験があったので AiR SX を購入するに至りました。
オーバーレイのあるなしを比較、オーバーレイだけで寝るを比較、などすると体の疲れが明らかに違ったんですよね。
重度の肩こり、頭痛のために整形する程度には体を壊してる私ですが、「横向きになったときの肩は本当に楽」になりました。
ハードは硬すぎた
メーカー推奨の硬さはレギュラーだったので、先にレギュラーを借りたのですが、 高い買い物になるしハードの硬さも試しておこうと思ってこちらも2週間借りました。硬さの違いは数値で公表されています。
結論として、ハードは私には硬すぎました。よほど体格が良い人ならハードが良いかもしれませんが、 レギュラーと疲労回復の度合いが全然違います。
ただハードの場合には、オーバーレイマットレス1枚でも、底付き感が一切なかったです。 かといってレギュラーよりハードが良いかというと、全然そんなことはありません。
至極どうでもいいですがレギュラーとハードでカバーのデザインが異なりますね。 どちらにしてもあまりカッコいいものと私には思えませんが、このマイナーアップデートする予算を他に回してほしい。
SX と SI の違い
最終的には AiR SI のレンタル体験が良かったので、その上位モデルである AiR SX を購入したのですが、SI との体感比較を簡単にまとめておきます。
スペック上は、より高度な素材の使い分け、立体整形をしていて、マットレスの淵は硬めの2つ付きの突起になっています。 この辺りは公式の資料を参照するのが良いですから、割愛します。※エッジサポート、西川AiRにおいてはタフサイドラインと呼ばれる。
率直に言って、SI で満足できていれば、SX でも満足します。逆に SI で満足できない人が、SX で満足するかはかなり怪しいです。 それくらい微妙な差異だと個人的には思います。価格は大きく変わるので、「価格面で SX はちょっと」ってなるなら、SI でもよいでしょう。
個人的には、SXの方が腰の支えが強かったです。SIはやや腰に沈み込む感覚がありました。沈み込みに不安感があるというか。 それが腰~背中中央当たりの何とも言えない違和感に繋がっていたと思います、疲労が抜けきらないか。
一方で肩の沈み込む感覚は SI の方が好みなので、一長一短はありそう。ただ誤差の範囲っちゃ誤差の範囲です。 SIはレンタルだったので多少ヘタレてた可能性ありますし、初見での感動が思い出補正的に誇張されている可能性は否めないです。 SIの方が、気持ち沈み込みやすい、みたいな感想です。SX の方が、より適切な反発力が得られている。
推奨の硬さの違い
西川AiR公式より引用
SI, SX の公式サイトでは、身長体重を入力すると、それぞれの推奨の硬さを提案してくれます。 ところが、これ SI, SX でそれぞれ判定が異なるんですよね。私の身長体重の場合、SI と SX で推奨する硬さが異なってきます。
このことについて、西川の日本橋旗艦店で質問してみたところ、サブスクで借りた SI がレギュラーで丁度良いなら、SX もレギュラーが良い、というように提案してもらいました。
実際に店頭で SX のレギュラーとハードどちらも試したんですが、レギュラーの方が明らかに良くて、 SX はやはり硬さを感じました。ただ SI のハードよりは SX のハードの方が馴染みは良いかも、体格次第ですからやはり試すのがよさそうです。
タフサイドライン
西川AiR公式より引用
個人的にはエッジサポート・タフサイドラインが結構大事です。なんだかんだでベッドから降りるとき、腰を掛けるときはベッドの淵に負荷がかかるシーンが多く、 SI だったら突起が破損しているかもな、というシーンがたまにあるためです。
3つ折りタイプを標準にしてほしい
西川AiR公式より引用
実は SX にはさらに高いグレードの物があり、それが3つ折りタイプの物です。店頭限定モデルと書いてありますが、 そもそも論からして SX は執筆時現在で公式含めてほとんどオンライン販売されていないので、あまり限定関係ないです。
3つ折りタイプかなり値段が上がってくるのですが、AiR SX の使い心地の良さを知った今では、3つ折りにすればよかったかなと思います。 メリットは気軽に立てかけられる点だけですけどね。それでもメンテの容易さは大事です。
エアーサイクロンなる層も含まれていて、より風通しがよくなっているようなので、特に湿度が気になる部屋で使う場合には、 3つ折りタイプを推奨したいです。ただし値段と相談になってきますが…。
パーソナライズできる上位モデル
Free 西川公式より引用
類似する立体形状マットレスにはさらに上位互換ともいえそうなものがあり、硬さを部位によって変更する、 オーダーメイドパターンの物があります。一見すると西川の物に見えませんが、西川の物です。
複数階層の数が少なかったり、立体整形がよりシンプルではあるので、必ずしも上位互換とは言えないのかもしれませんが、 かなり細かい単位でオーダーすることができるので、真にこだわるならこちらの選択もあり得そうです。
上の3つ折りの項目で紹介したエアーサイクロンも導入されていますし、タフサイドラインもあるようです。 ヘタったり破損したところだけを部分的に交換するとかもできますし、将来的にはこれが欲しいと思わせるような製品です。
早く気が付けばよかったんですが、実はこの製品に気が付いたのは、SXを購入してからレビューを書こうと思って、 調べつくした後でした。そもそも論ですが、SI, SXを長期間使ってなければ、より予算を割いてこちらを購入してみたい、 と思わなかったので、致し方ないですね。
マットレス、ある程度厚さは欲しいので、下のレイヤーにはファイバー系の素材のマットレスを使って通気性をよくし、 上のレイヤーに西川AiRのような立体整形ウレタンマットレスがよいんじゃないかなって思ってます。個人的な究極系。
余談:モバイルも買って試してみた
SIの試用期間が終わってから、実際にアレヤコレヤと悩んでSXの購入に至るまで、元のマットレスだけだと硬くて体がしんどかったので、出張とかに使えるかなと思ってAiRモバイルも購入してみました。 (それくらいSIの体験がよかった、元のマットレスで寝ると疲れるのを感じた)
当たり前ですが、モバイルは SI, SXほどの効果を期待してはいけません。実際のところ、ないよりはあった方が良い、という感覚以上のものは得られませんでした。
ちょっとポータブルに関しては失敗かなと思うところもあり、ある程度の大きさを確保しようと思ったんですけど、大きいとやっぱり持ち運びはちょっとしんどいです。 出張先でヨガマット替わり"にも"使おうかなとか考えてたんですが、高い部屋に宿泊するでもなし、コンパクトな方が、部屋に広げやすくてよいです。 そもそも高い部屋ならベッドも良いものですし。本末転倒感。
今ではスリムバージョンも出てはいるんですが、折りたためるし、保管時の風通しは良いですし、小さいしで、出張用には airweave のポータブルミニが良さそう、という。
AiRモバイルはもう少し使い道を考えて、もし見つからなければどなたかに譲ろうかなと。ポータブル関係はまた別途レビューするかも。直近の出張は airweave のミニを使ってみます。
余談:ケースカバー
チラホラと酷評している標準のケースカバーというものも販売されていますが、それではなく、エアー専用ラップシーツの購入を強く勧めたいです。 エアー専用とされていますが、一般的なラップ式ボックスシーツとして機能します。伸縮性脳はそれなり。あんまりに分厚いマットレスだと使えないかも?くらいの感じです。
NASA開発という話題性でCMされがちですが、エアー専用のシーツは「アウトラスト」と呼ばれる温度を自動調整する機能を持った生地で作られています。肌触りも柔らか。 マットな見た目なので、価格相応にシルクのような高級感を期待するなら難ありですが、個人的には肌触りと伸縮性脳が結構気に入っています。
夏場でも冬場でもあまり変わらない。汗で湿ったような感覚も、冬場のひんやりした感覚もないです。標準ケースカバー止めて全部これにすればいいのに、くらいに思います。
余談:一般医療機器は評価しない
やや話は逸れますが、寝具や寝間着などに「一般医療機器」として販売されるものが増えてきました。 字面だけ見るとやたら立派なものに見えがちですが、実際のところ「届け出さえすればどんな製品でも基本的には取れてしまう」ので、製品評価として考慮するべきではなさそうです。
逆にそれ以外の売りがなければ、個人的には不信感さえ覚えます。執筆時現在で、本当にそういった製品が多いので注意していきたいです。