WORKAHOLICでエンボディチェアを購入

新卒で東京に出てきたときに購入した比較的安価な椅子を使い続けてきたんですが、調整機構とかの造りがチープでロックしなくなったりしてきたので、いい加減まともな椅子に変えました。

浅草橋に店舗のあるチェアコンシェルジュの「ワーカホリック」さんにお世話になり、最終的にはハーマンミラーのエンボディチェアを購入しています。

結局のところメジャーどころのスペックごり押しで高いやつ買っただけなのでは?という話はどうしても出てきそうなんですが、それなりに選考されています。

まずは訪問予約

執筆時点でチェアコンシェルジュ料金として現在は3300円かかります。以前は無料だったのが信じがたいですね。 予約制をとっているので、希望の日時を送ることから始めます。

後で紹介しますが、店舗には多くの椅子が用意されています。事前にどのような椅子が用意されているかはチェックしておいた方が良いでしょう。 私は予約ついでにワーカーホリックにあるいくつか気になる椅子をピックアップして「これが見たい・気になる」と送りました。 在庫がなかった場合など、確認できなかった場合に「あっちも見ておけばよかった」みたいなことが防げるからです。

また予約時には、利用する机の高さや厚み、電動昇降機能の有無なども伝える必要があります。机と合わせて椅子を選ぼうということです。

作業環境をある程度再現してくれる

ワーカーホリックの店頭には電動昇降機能付きのデスクが用意されているので、自宅の机と同等の高さを再現してくれます。 またモニタアームやキーボード、液晶タブレットの類まで用意されていて、自宅に近い作業環境を整えてくれます。これには驚いた。

私の場合、事前に自宅の作業環境は写真で撮っておいたのを見せて、こういう状況である、というのを説明したりはしました。 折角コンシェルジュとして付いてもらうからには、少しでも整えてしっかりした物選びをしたい。

なお自室環境は概ねでこんな感じ。

私はやりませんでしたが、小さい機材、それこそキーボードとかだったら問合せをして、店頭に持ち込みできないか聞くのもよさそうです。 多分やってくれそう。大型の装備液タブとかだったら厳しいでしょうけども。※大きなタブレット動かすの大変そうだし、事前に伝えておいた方が良いかもしれないですね。

荷物や上着をクロークに預けたら、最初に机の高さを合わせてもらって、正しい姿勢、椅子の選び方などのコツを教えてもらって、 気になることを解決してから椅子探しの旅が開始です。

基本的な姿勢については調べたら概ね出てきますが、その範疇を超えて、 デスクでする主な作業内容や使用する道具、肩凝りを始めとする不調についてヒアリングしてくれました。 この辺りも特別気になることがあったり特殊な環境なら、予約時点で事前に伝えておいた方が良いかも。

座り心地の良い椅子探し

椅子探しの旅が始まると、15分くらいかけて、店内にある様々な椅子に腰かけてみて、フィーリングが良かった奴を写真で覚えておくように案内されました。

コンシェルジュサービスは勿論なんですが、このときの体験が一番良かった気がします。もちろん他の椅子を専門に扱う店舗でも似たような体験はできるのかもしれませんが、 やはり同時に異なるメーカーの椅子を大量に試せるというのは、圧倒的に良かったです。つまり明らかに座り心地が違うんです。

座り心地を評価するためにはある程度自分に合った座り方や改善した座り方を知っておく必要があるので、事前のレクチャーはあってよかったなと思います。 また「どうしてもこれを試しておきたい」という物が見つからなければ、声をかければ探して持ってきてくれます。

で、実際に座りまわったところ、基本的には事前に座ってみたい、としていた椅子より全然違った結果になりました。

正味な話、冒頭でも書いた通り、ある程度の価格帯なら、好みのルックスで選んだら大体気に入るのがあるだろう、とか思ってたんですよ。 全然そんなことなかった。

実は実家には父のアーロンチェアと使い古したエルゴヒューマンが置いてあるので、それらが合わないことは承知の通りでした。 なおエルゴヒューマンはルックスと価格で選んで失敗したなぁというそれ。個体差あるとは思うんですが、個人的には耐久性の面で作りが弱いというイメージがあります。

話を戻すと、座り心地はそれぞれで全然異なっていて、おそらくですが、体系、体重、座り方の癖によって、心地よい椅子が変わってくるのだと思います。 特に背もたれのフィット感と座面のフィット感が、座り心地に大きく影響してきそうです。

候補の絞り込み

ある程度の数が絞れたら、改めて座り直したり、コンシェルジュの方と調整したり意見交換をしながらさらに絞り込んでいきます。

例えばこの椅子の背なかだけ気になるならフィット感の調整で何とかなるかもとか、肘の高さがどうとか、素材がどうとか。

後は例えばヘッドレストある方が良い、ない方が良いとかも話をしました。私の場合はない方が良くて、中途半端な位置にあると背中を預けたときに嫌なところに当たって気になるんですよね。 高さの調整で何とかなればよかったんですが、座り心地がよい椅子で、上手いこと調整ができる椅子がありませんでした。

そんなこんなで最終選考に残った3脚がこちら。HermanMillerから2脚、購入に至ったエンボディチェアと、ミラ2チェア、もう1脚がKnollのジェネレーションです。

ここまで来たら、実際に高さと作業環境を合わせたデスクに、15分くらい座って試してみます。瞬間的な座り心地と、座り続けたときの座り心地が異なるという理由です。 この当たりがチェアコンシェルジュ環境の良いところですね、ただショーケース的に沢山椅子があるところだと、この辺りのケアは難しそう。

長時間座ると姿勢も乱れてきますし、自分自身も少しずつ身じろぎしますし、座面や背中の当たりかたも変わってきます。 それは椅子の方が変形することも勿論ですが、自分が体を動かして都合の良いように違和感を逃がそうとするからでしょう。ある程度の長時間は座れ、は理にかなっています。

が、ここまできて私1日で決めきらなかったんですよね。2時間も時間貰ったのに(・´з`・)

1度来訪すると次回はコンシェルジュ代不要、電話で予約するとある程度はスケジュールの融通利かせてくれるとのことでした。 ※誰しも同じようなホスピタリティが得られるかは分からない、時期的な都合とかもあると思います。

ディティールを詰めて最終決定

((https://www.knolljapan.com/knoll-office/chair/generation.html :: Generation-Knoll))

1週間後に2回目の訪問をしました。あまり間が空いても前回の感覚を忘れてしまいますしね。 1週間の間に自宅やオフィスの椅子と比較して座った感覚がどうか、教えてもらったとおりに既存の椅子の高さやディスプレイの高さを合わせたときどうなるか、を試したりしてました。

Knollのジェネレーションは背中のフィット感がすごくよくて、座面の感覚もよかったんですが、 ちょっと柔らかさから背中を預けるときに不安感があるな、と思って止めました。

エラストマー素材を使うなどして、そういう特徴を作った椅子だったみたいですね。短期的に座るならすごい良いかもです。

猫背だし、支えられてる椅子の方が好みだなっていうくらいの理由にはなりますが、フィーリング大事。 逆を言うと、それくらい自由に動いてくれる椅子です、よく動く椅子が気になる方はぜひ試しましょう。

で、HermanMillerのエンボディかミラ2かです。エンボディは座り心地がすごくいいんですよね。脚を開きやすく動かしやすい。 他方でミラ2は背中のフィット感が素晴らしかったです。エンボディも悪いとは言わないまでも、ミラ2のフィットは良すぎた。

ルックスに関してはどっちも好き。ミラ2カワイイ。エンボディ機械的でカッコいい。 価格はパワープレーで考慮せず。決定打になったのは座面の素材と、肘置きですね。

初日に相談したことなんですが、オフィスの椅子がちょっと良い感じのクッションで自宅の物はこれまでずっとメッシュで、 どうやらクッションの方が座り心地が良く感じたんですよね。すると図のようにクッションとメッシュとではどうしても変形や体重の差さえ方に差が出ると教えてもらいました。

図は極端に表したもので、実際のところメッシュでも長時間使ってヘタレてきたものは脚にそって弛んでたりするんですけど、この差はすごく合理的にあり得るなと思いました。

そこでずっとクッションを中心に選んでいたんですが、唯一メッシュだけど座り心地も気にならないし、背中のフィット感が抜群なミラ2が残り続けたんです。 ただミラ2にはクッションの選択肢がなかったので、座面についてはもうエンボディが勝利です。

エンボディは単にクッションなだけではなく、左右が持ち上がるような形状も強くなく、座った感じほぼフラットなので脚を開きやすい。 そのために腰骨の横の当たりが詰まりにくいんですよ。私はすぐここが堅くなるので大変良い。

次の気になりポイントはアームレストです。これについてはエンボディチェアが特別良いではなく、ミラ2が好みに合いませんでした。

ミラ2のアームレストも結構特殊な形をしているんですが、自分の作業姿勢だとこの曲線のために点で支えることになりやすく、クッション性も少ないので硬く感じたんですよね。 逆にそういう質感が好き、という人もいるとは思います。ただ私には合いませんでした。テクスチャも粒粒感があって、肘を置くには心地悪く感じてしまいました。

エンボディチェアはちょっと特殊な調整機構ですが、触り心地は良いので不可はないといった感じ。ミラ2が減点された分だけ、エンボディに軍配が上がりました。

その他の情報と使ってみて

座面素材などもっと拘りたい人はいるかも

座面などの素材についてはサンプルがありましたが、素材の違いによる座り心地の比較はできませんでした。 色だけじゃなくて厚みが異なる場合もあるので、拘りたい人は絞り込んだ後に、そのメーカーのショールームに足を運ぶ必要がありそうです。

組み合わせ次第では入荷待ちかも

色や素材は勿論ですが、キャスターの種類(フローリング向け、クッション向け)、そもそも機種によっては入荷待ちになることもありそうです。 早めに欲しい人は早めに選考を始めた方が良さそう。

人気モデルについては台数確保するように発注をかけているようですが、それでもメーカーから取り寄せるまでのリードタイムがかかりそうでしたし、 生産速度などの都合もありそうでした。自分の場合たまたま在庫がありましたが、組み合わせ次第では半年待ちとかになる予定でした。

1か月レビューとしてはアームレストがもう少し

1か月は使いましたが、エンボディチェアについてはやっぱりアームレストだけもう少し調整の余地が欲しいですね。 座高が高めの人は合わせられないとかあるかも。

調整方法についても、よりよい別の椅子のものを体験していると、価格上がってもいいから、頑張ってほしかった、という気持ちになります。 それ以外は今のところは良好です。