Rebel ウインカー交換(1)-製品選び編

購入した製品の確認。

Rebel のウインカーのデザインが当初からずっと気になってたので、 バイクメンテの知識を蓄える意味でも自分で交換することにしました。ここにはその記録をまとめています。

一連の作業は特別な資格を持たない個人が趣味の範疇で行った作業とその記録が掲載されています。 参考にしたとしてトラブルが起こったとしても私の方では一切の責任を負いませんので予めご了承ください。

Rebel のウインカーデザイン

Rebel のウインカーは既存車種の使い回しです。自動車業界にそもそも詳しくないですが、 どんな業界であれ、デザイン上の理由よりも、コストダウンを理由に既存ものを使い回すことはそれなりにありますね。 保守面を考えても特化したパーツばかりより、汎用性のあるパーツを採用した方が良い、というのは良く分かります。 特に広く普及させたい、中堅モデルほどです。

Rebel のウインカーは NC750, GROM, CBR あたりのクルーザーとは様相の違う車体に使われているウインカーと共通です。 たしかに無骨でモダンなデザインの Rebel は一般的ないわゆるアメリカンのようなクルーザーとは様相が異なりますが、、 それにしても全体的に丸みを帯びたデザインの中に急に突出して鋭角なデザインが含まれていることに、私は少し違和感を覚えました。

標準のウインカー

改めて見ればハンドルやミラーと合わせてみるとき、バランスが良い位置に収まっているのかなぁと思いもしますが、 良く比較対象にあげられる YAMAHA の Bolt なんかでは素直に砲弾型のクラシカルなウインカーと丸いテールランプを標準装備していて、 やっぱりそっちがカッコ良いなぁと思うわけです。

後述もしますが、デイトナから即座にスモールウインカーのオプションパーツが発売され、 その他メーカー各社もカスタムモデルとしてウインカーを交換して紹介していることから、ウインカー交換需要は必然なデザインなのかもしれません。 あるいは、Rebel のコンセプトは RAW らしいですから、交換してくれと狙ったようなデザインなのかもしれません(お金かかるな…)。

ウインカー選び

初心者はトータルパッケージが良いかも

ウインカーの交換に当たって一番の問題になるのは、私が車弄りも電源周りの知識もそれほど多く持ち合わせていなかったことです。

単純にウインカーデザインを変更したいだけなら、初心者にとって最も良い方法は 2 つでしょう。 (1) 既存製品を選んで業者にパーツの取り付けを依頼するか (2) 既存製品のうち、スムーズに取り付けられそうなトータルパッケージを選択するかです。

依頼に関しては、それはそれで問題があって、費用がかかる点と、サポートは得られるものの、結局は適合製品を自分で探さないといけない点です。 そして何より、変わらず自分で保守ができない点です。

今回は自分で作業できるスキルが欲しかったので自分で取り付けるように当初から考えていました。 ウインカー周りは立ちごけによるトラブルも十分にあり得ますし、時間がかかっても自分で知識を蓄えておいたほうが良いという判断。

デイトナなどの問題点

自分で取り付けるにせ、初心者でもトラブルの少ないトータルパッケージが良いのかと考えたのですが、それはそれで問題がありました。 まず取り付け作業時点でリリースされている製品が極めて少ないのです。

基本的にフロント・リアのトータルで販売されているのはデイトナの製品だけでした。 デイトナの製品もそれほど悪くなさそうだったのですが、フォークマウントが好みのものでないことと、ポジションランプに対応してないことなどが気にかかりました。

ポジションランプの問題

ポジションランプはバイクに関しては法律上必須のものではありませんが、 いかんせん私は乗り出しのど素人ですし、夜間・早朝走行などもしますし、車体は黒いしですから、 少しでも発光部分を増やすべく、ポジションランプは安全上の問題で確保しておきたかったのです。

実際のところ、バイクは常にヘッドライトが発光しているので、それほど大きな効力は発揮しないんじゃないかと思います。 でもポジションランプがどういうものか理解した段階で、暗所での見え方は意識するようになりました。

なおポジションランプに非対応の製品にポジションランプ機能をつけるためには、リレー系の製品を取り付ければ良いです。

しかし初心者が初めてやるにしてはリレーの選定とそのトラブルへの対応はハードルがやや高く、 あとは Rebel の外装・内装の都合上、リレーを車体内に綺麗に収めることができなさそうなので、リレーを使うのは却下しました。

Kijima か POSH か

デイトナがダメなら Kijima か POSH かとなりました。それ以外に格安の汎用量産製品が沢山ありましたが、 少々価格が高くとも、初心者のうちはトラブルサポートが得られる可能性の高い製品を選択するのが良いという判断です。

テールランプを Kijima のものに変更したかったこともあり、 最初は Kijima で進めようとしていたのですが、やはりポジションランプや視認性が気になって最終的には POSH を選択しています。

Kijima 製品についてのメリット・デメリット

Kijima 製品に関しては公式からお勧めのカスタマイズが紹介されています。 必ずしもこれらを選択しなくても良いですが、取り付けに関して互換性を気にしなくて良いところは初心者的には助かりますね。

Kijima からはクールなテールランプも Rebel 用としてリリースされているので、もしそれを採用する予定があれば、ウインカーも Kijima 製品にすると外観が合わせやすいです。 今回は POSH を選択しまいましたが、もしまるごと取り換えることがあるなら外観の一致を理由に Kijima にすると思います。

私はこのテールランプも購入していますから、今回のウインカー取り付け作業の中で取り付けます。 購入後の事前準備で分かることですが、接続するための写真付きの取扱説明書が入っているのが初心者的には凄く嬉しいです。

更にはこのテールランプ、制動灯とは別に常時点灯機能が付いているので、安定して後続車から視認できます。

ウインカー自体の形も豊富ですし、ステーの長さも後付けのオプションパーツで自由に変更することができます。 ステーの長さをオプションで変更することができるので、バイクを乗り換えたり違う場所に取り付けたいときに、ステーだけを買い替えて調整するなどもできるメリットがありますね。

Kijima のウインカーのデメリットとしてはポジションランプに対応した製品が(執筆、作業時点では)ないことと、 デイトナや Kijima のモノに比べてハッキリとウインカーの発光部が露出している製品が少ないことです。

カスタム例として推奨されていて互換性が保障されていることもあり、 イーブスウインカーを選択するなどして車体全体をより黒に近づけようかとも思いましたが、最終的には発光部の露出の程度で Kijima を選択した形になります。

スターマインシリーズとかもカッコ良くて、車体全体をシックにシンプルに黒く見せることができるのですが、一方で遠方からの視認性も落ちるかな、など考えました。

繰り返しになりますが、実際にはヘッドライトも光っていますから、よほどの場面でないと影響は出にくいと思います。 なので運転やバイクの扱いが上手な人はなんら問題ないと思いますが、あくまで私はまだ素人ですから、油断せずでいくことに決めました。

他にデメリットがあるとすれば他社製品と比較して少々値段が高い製品が多いことです。 ただ品質やデザイン料、パーツの保守性の高さなどを考えれば仕方ないな、という範疇には収まっていると思います。

POSH のメリット・デメリット

POSH 製品も Kijima と同じように多様なウインカーが出ているのが魅力です。 ポジションランプに対応した製品が多くのシリーズで出ていて、その中には希望するデザインのウインカーもありました。

また Kijima 製品のような柔軟なステーの取り換えは推されていないものの、延長するステーはありますし、 あらかじめいくつかのバリエーションが用意されているので好みのものを選択することができます。

Kijima より若干安いシリーズがあるのもメリットの 1 つでしょう。

一方で事前準備や取り付け作業などのときに気が付いたデメリットですが、 黒いウインカーを購入してもワッシャーやネジ類が黒くなかったりします(黒い製品自体は POSH から出てるのに)。

あと POSH からは大まかな車種別に、ウインカー取り換えセットが販売されているのですが、これに Rebel のシリーズを是非追加して欲しい。

実際に購入した製品の一覧

ウインカーは「POSH アルミマシンドウインカー 砲弾タイプ」の「ブラック/オレンジ」「ナローショートステー(シングル球」と「ナローショートステー(ダブル球」を選びました。 ダブル球がポジションランプ対応型になります。つまりフロント用ですね。あまりウインカーが飛び出してほしくなかったのでナローショートステーにしました。

先の通り、この手の形状にした理由は発光部の露出が大きく視認性が高いためです。 オレンジの外装のものにした理由については、車輪側面についている反射板と合わせて、黒い車体に対してオレンジ色がワンポイントになってくれるようにデザインしたかったからです。

車輪側面の反射板については執筆時現在のところ日本国内では取り外したりしても違法ではないようですが、 側面に対して無防備かつ反射板は停車時にも機能するので、初心者的には機能させておきたかったです。 車輪にリムテープを張るなどして対応して反射板を外し、黒っぽいウインカーにしてしまえば外観をかなり黒くできたのですけどね。

またクリアの外装を選択してもオレンジ色のバルブ(ランプ)を入れることで法規を満たすことはできますが、 トラブル時にオレンジ色よりは白色のバルブの方が手に入りやすいと判断しました。外装がオレンジなら、オレンジでも白色でも法規を満たすウインカーにできます。

この製品の良いところは、取り付け方法と図が載った取扱説明書が同梱されているところです。 Kijima のテールランプと同様ですね。 初心者には大変ありがたい。

バルブですが、このウインカーには含まれていないので買う必要があります。 導入時のトラブル回避のために同メーカーの公式のバルブにしておきました。2 個入りなのでフロントとリアの分を 2 セットです。

フロントフォークにウインカーを取り付けるステー・マウントは、デイトナの物を選びました。Rebel 250/300/500 の標準のフォークは 41mm です。 手に持った瞬間は 250cc に取り付けるには少々重いかもと思いましたが、品質は非常に良く、ウインカー本体の重量と合算で考えたら全然問題にならなさそうでした。

リアについては Kijima の力を借ります。Kijima が推奨するカスタマイズの中にこちらの製品が紹介されているので、これなら取り付けられるだろうという考え方でした。 実際のところ何もマウンタがない状態だと取り付け困難です。

後になって分かることですが、この製品は余裕を持って 2 セット購入しておくことを強く推奨したいです。 取り付けるのが難しく破損させてしまう可能性が非常に高い。関連する記事の後半にこの話題を取り上げています。

メーカーはぜひ金属製のモノを出してほしい。

これは先にも取り上げていますが、POSH のウインカーセットのワッシャー類はシルバーが標準です。黒いウインカーを購入して黒いステーを購入したのにです。

幸いなことにリアはワッシャー類が隠れそうなのでシルバーのままで良いですが、フロントの分は気にするのであれば別途ブラックのワッシャーを購入したほうが良いです。 悲しいことに黒いワッシャー類は POSH から出ています。ぜひ標準のセットにしていただきたい。

ちなみに対応するウインカー用の黒いボルトは見当たらないのですが、ボルトに関してはゴムキャップで隠れてしまいます。

ウインカーの配線に関して、経験ナシの初心者がいきなり加工するのはどうにも無謀に想えたので、POSH のコネクタを購入することにしました。 フロント・ダブル球用、つまりポジションランプに対応するものと、リア・シングル球用のものとです。それぞれ左右がセットで入っています。

さてこれも後になって失敗して気が付いたというか、バイクの構造を知らなさ過ぎてすっかり見落としていたことなのですが、 リア用のウインカーのケーブルは、かなり延長してやる必要があります。

セット製品の類だと延長ケーブルが同梱されていますが、バラ売りで購入するときは自前で用意しなくてはなりません。

(1) 今あるウインカーのケーブルを切断して加工する、(2) 生の電線を購入して加工する (3) 既存の延長製品を購入する、という選択肢があります。

私の場合はテールランプを加工しなくてはいけないというトラブル?に見舞われた都合上、ウインカー用のケーブルも (2) 生の電線を購入して作りました。 関連する加工の話は「テールランプとアクセサリを繋ぐコネクタの自作」でしていますが、 ここでついでにウインカー用のケーブルも作ってしまったということです。

特別な理由がない限りは (3) で良いと思いますが、それはそれで問題があります。 導入するウインカーにあらかじめついているケーブルの長さが分からないので、どの程度の延長が必要か分からない、という問題です。

取り外したリアウインカーのケーブルの長さ。

リアウインカーのケーブルは、取り外した標準のものの長さを測ったところ概ね 1m でした。 今回購入したウインカー本体から延びるケーブルの長さが 30cm ちょいあるので、60cm ほど延長すれば良いことになります。 POSH 公式の製品には 30cm の 2 本入りが売ってますから、左右分で 2 セットですね。

もし導入したいウインカーのケーブルの長さがあらかじめ分からないのであれば、ウインカーだけ先に購入して長さを測ってから延長ケーブルを購入するか、 あるいはケーブルを自作するかのどちらかになりますね。

まぁ概ねどのウインカー製品も同じような長さだと思いますし、リア用でケーブルが長いなら、そのことについて言及されているとは思います。 もし余剰に購入したとしても、アクセサリ電源のためであるとか、利用シーンは出てくんじゃないでしょうか。

配線用チューブに関してはその辺のホームセンターで購入しても良いかなと思ってたのですが、面倒なのでまとめて注文してしまいました。 POSH からもいかにもオフィシャルの製品が出ているのですが、デイトナの 2M の方が当時はコスト対長さが良かったので、デイトナの 2M の物を購入して切って使いました。

リアのウインカー用のケーブルは片側が 1m 程度で、フロント用は左右合わせて概ね 1m もあれば足りましたから、 合計で 3m 近くのチューブが必要になる点に注意してください。いっそチューブで覆わないという手もありますけども、慣れない限り結構配線時に痛めるので止めた方が良いと思います。

長くなりましたが、あとは必要なら工具類を購入してそろえる必要があります。工具に関しての情報は、関連ページに合わせて一覧しています。 六角レンチ、ラチェットレンチ、ドライバのセット、何かと切るハサミ、ケーブルタイの類、テープなどが必要でした。

テープについてはビニールテープが推奨されていますが(防水、絶縁の意味ででしょう)、加水分解したりしてべたべたになるので、 カバー内部で接着するのであれば、自己融着テープとかでも良いような気がします。少なくともフロントに関してはビニールテープ使いませんでした。 もちろん取り付ける製品、場所、取り付け方によっては必要になると思いますので、用意はしておきましょう。