時計選びの記録(23-5)ドレスウォッチ

ドレスウォッチ枠に「どうしてもこれ」が中々見つかりません。細腕には昨今まで続いた大き目時計の流れが辛く、 選べる枠があんまりないか、べらぼうに高いかどちらかなんですよね。

以降の話に共通するんですが、私の手首回りは14.2~14.5mm、手首の幅が50mm~52mmくらいとかなりの細身です。 体重を落としたので、たぶん今は下限の方。調べてみると、日本の成人男性の平均的な手首回りは16.5cm~17cmくらい、 細くても15mmくらいらしいので、酷く細いですね。

して経験的に、私の手首回りに似合うドレスウォッチのサイズは、 はおそらく35mm~37.5mmくらいが、38.5mmは色やラグ次第、39mmは辛い、といった所です。

さらに言えば、私の場合は頭が大きい芋なので、身の回り品が小さいとそれが強調されちゃうんですよ。 なので時計が小さすぎてもだめだから、理想は36mm~37.5mm、38mmかなぁといった感じです。

スポーツウォッチは大きく着けても格好がいい。しかしドレスウォッチはジャストサイズが一番カッコいいと思うのです。 外装も文字盤も極めてシンプルなので、誤魔化しがきかない。

ストリート・カジュアルファッションでオーバーサイズに服を着こなす、ということはあると思いますが、 トラディッショナルな服装、スーツなどで、オーバーサイズはあんまりカッコよくないじゃないですか。それと似たような感覚です。

「ジャストサイズだからカッコいい」「型にはめる」からカッコいいもあると思うんですよね。

冒頭の写真はGSのSBGW231、ケース径が37.3、ラグtoラグが44.3、厚さが11.6mm。 昨今のドレスにしては厚みがありますが、GSらしい仕上げの良い時計です。私の細腕的にもちょうどよいサイズ感。 ステンレスなのでデイリーユースも気にしなくてよいし、比較的手が出しやすい価格帯なのもグッドです。日付がないのも完璧。

ただ思ってた以上にダイヤルがアイボリー。できるだけ白が良い私には想像以上にアイボリー過ぎました。 写真は照明の都合もありますが、白色光源で見ても白っぽくはないです。

過去作に同じようなサイズ、デザインの時計があるんですが、いずれもアイボリーなんですよね。

同GS系列で、こちらはクォーツのSBGX295。ケース径が37、ラグtoラグが44.6、厚さが9.9です。 GSの時計にありがちっぽいんですが、メカニカルよりクォーツの方が薄いですね。自動巻き機構の高さ分なんでしょう。

GSが大事にしているのは理解しているんですが、44GS形状が、"今のところ"、個人的にはあんまり好きじゃなくて、 先のSBGW231と合わせて、それらしい形状ではないのがグッドです。そしてダイヤルが奇麗なホワイト。

もちろんない方が理想なんですが、クォーツなんで日付があってもよいのかもなぁというのもあります。 GSを選ぶからにはできればスプリングドライブ、なんて思ってたんですが、 冷静に考えてみればクォーツだって日本の時計の立派な歴史の1つなんですよね。なんでクォーツでもいいかなと(発明したのはアメリカのマリソン氏)。

この時計もなかなか良いものですが、GSらしいキラっとした感覚が、針とインデックスから感じられません。 これは意図的にそういうデザインをしているからです。あんまり輝かせたくない人にはおススメできるいい時計なんですが、 折角傷がつかずにGSらしい奇麗な光沢を維持できる針とインデックスが、そういう仕様なので、自分はいったん様子見、という形になりました。

好きなんですけどね…。針が青針ではないのもすごくシックで良い。もし今早急に選ばなければいけない、みたいな状況にあるなら、 クォーツらしい使いやすさと、サイズ感と、シックさとで、これを選ぶと思います。

以前見ていたランゲのサクソニアフラッハ201.027は、ケース径37、厚さが5.9mmです。ラグtoラグは分かりませんが、かなり良いサイズ感です。

この試着をしていた時の価格は執筆時現在と比較してかなり安価だったんですが、今はもうこの状態の良さの同時計を買おうと思ったら50万以上は値上げされてしまってますね…。

作りの良さは言うまでもなくなんですが、当時の想定予算を上回ってたので見送り。

後はシルバーダイアルの質感だけがちょこっと気になちゃってた記憶があります。

良質で(その時計にしては)手ごろな価格の中古ってなかなか出てこないですし、時間をかけて、見比べて選択できないのは辛い…。

同じくランゲのサクソニア380.044、こちらは自動巻きのタイプです。ケース径が38.5、厚さが7.8mmです。 自動巻きが入って7.8mmは脅威ですね。

色はオシャレなんですが、オシャレのために選ぶような大富豪ではないので、実際に選ぶなら同モデルのシルバーモデルになります。

38.5mmですが、かなりギリギリ。以前39mmを諦めた経験から、38.5mmも大きいはずなんですが、ラグとか色とかの影響でギリギリ許せてるんだと思います。

こちらが以前諦めたルクルトの39mm、マスタースリムのスモールセコンド。しっとりした質感と圧倒的な造りの良さで、しかも当時は比較的安価だったから、自分の細腕を恨みました。本当にいい時計です。 今はべらぼうに値上がりしてますね。2重3重に悲しい。

同モデルにはムーンフェイズ搭載型もあり、実は最初こちらを探していました。さらにステンレスに限れば36mmもあると。

36mmについてはブティックで見せて貰えたんですが、36mmよりも、39mmの方が完成度が高いんですよね。 しかもゴールドの方が質感やビジュアルが好みのモデルというのもあり、見送っています。

36mmのゴールドもあるはあるんですが、レディース向けでダイヤ入りになってしまい、それはナシだなぁと。 そして36mmにはスモールセコンドがないんですよ。絶妙に痒いところに手が届かない。辛い。

39mmのムーンフェイズモデルを乗せた状態がこちら。ラグが緩やかにカーブしているのと、 薄さのおかげで、超ギリギリ許せるかもしれないですが「のっぺりしたものを乗せてる感」がどうしてもありすね。

39mmのゴールド・スモールセコンドと比較して、ムーンフェイズの分だけ顔が複雑なので、それでノッペリ感がやや薄れてるのかも。

こちらは同モデルで黒のモデル。やはり色の影響ってすごいもので、黒ならさらに許されそうな感覚はあります。

下限であろう36mm径で過去に試したのがパテックフィリップの5119カラトラバだけ。あんまり36mmはないんですよね。

この写真を見ると35mmはやっぱり小さいかなと思います。 手だけ見ればつけられるんですけど、全身で見るとすごく時計の小ささと頭の大きさが強調されちゃうんですよ。

ゴールド素材ですがクルドパリで傷が目立ちにくいというのは非常に良いです。薄いのでシャツと合わせるにも良いですし、 造りの良さは言うまでもなく。リーフ針で気になる枠、というのあまりないので、その辺もグッドポイントです。

ただ値段の高さも言うまでもなく、数はそれなりにあるっぽいんですが、昨今の時計ブームもあって数は徐々に減ってきている印象があります。

腕乗せしたタイミングで「どうしてもこれだー」ってなったら、高くてもローンなりなんなりで買っていたかもしれないんですが、 いったん保留にして以降は一度も確認できておらず。なんとなく「"今"選ぶならこれだな」枠に留まってしまっている気はしています。

でも間違いなくいい時計です。好きな時計。

雑にメモ

その他雑にメモです。

ケース径が38、厚さが8.75mmです。自動巻きでも厚さがないのが良いですね。ジョンウィック時計としても有名。 38mmなんで行けるかもしれないなぁと思いながら実機を見れてないです。

価格も比較的に良心的、おすすめできる時計ですが、個人的には夜光が要らないかもなぁという。 懐に余裕があればぜひ欲しいってなる気がする。

ケース径38.4、ラグtoラグが44、厚さが12.5mmです。国産時計で手ごろな価格なのが良いんですよね。 マネロと似た路線でよりシンプル、ただし店頭に置いてくれないオンライン限定。