ビッグバン ウニコ ブラックマジック 42mm
HUBLOT公式より
HUBLOTの型番「441.CI.1170.RX」の42mm径、初めて中古にて購入しました。 選考理由や良し悪し、気になる点などをまとめておきます。
毎度のことながら使ってみたかったから、ルックスが好きだから、というのは前提に合って、いくらかの理由があります。 複合的な理由と見方をしているため、順番が前後しますがご容赦(推敲・編集している暇がなかった)。
リストショットと総評
14.5cmの細腕に42mmのビッグバン装着した様子がこちらです。やっぱりルックスは抜群に好きです。 意向は良いところ悪い所をつらつら書いていきます。長くなるので先に総評します。
- ビジュアルは抜群にかっこいい。
- ビジュアルが好みかどうかの一点突破で買うか買わないかを検討するべきです。
- 装着感や機能を考えた時に十分な設計とは言い難いです。
- 腕周り16cm未満の細腕なら、よほど好きでない限りはおススメしません。
- 着け心地がよくないと感じることはほぼ間違いないです。
- 正規の価格が高いと感じるなら、無理をする時計ではないと思います。
- ブランドの思想と離れるものですが、やむを得ないと思います。
- 中古の価格は手を出してよいと思えるものだと思います。
- 使っていたら徐々によくなる、という感覚はなさそうに思います。
こんなところでしょうか。中に見えるムーブメントから高級車のエンジンのような感覚がありますが、まさしくその通りで、 カッコいいはカッコいいものの、高級で、日常使いには Too much (過剰)で、癖があり、修理代も高くつく機械です。
高いお金を出してでも高級車触りたい、憧れがある、みたいな趣味領域のある人におススメしますが、 単に運転が好きとかって場合にはおススメしません。
異素材フュージョン
HUBLOT公式より
かつてビッグバンを生み出したことによってHUBLOTを牽引したジャンクロードビバー氏が「HUBLOTはArt of Fusion」であると評したのは有名な話。 またHUBLOTは貴金属にラバーストラップを組み合わせた最初のブランドであることも有名ですが、現在でもその特徴は引き継がれてきています。
その異素材のフュージョンが良く見える、というのはビッグバンウニコを選んだ理由の1つです。
ブティックにてメカ10なども紹介して頂いたり、長く使うならシンプルならクラシックフュージョンの方が良いかなと思ったんですけどね。 ビッグバンウニコは異素材の組み合わせが分かりやすく見えてきます。
3層のサンドイッチ構造になっているこの時計は、少なくとも、グラスファイバー、ステンレススチール、ラバー、チタンが含まれます。 そこに加えて、セラミック、ゴールド、サファイアクリスタル、カーボンなどの選択肢が生まれます。
※ストラップまで入れるとレザーやファブリックもですね。あとは装飾のダイヤとか。ほんとに異素材の組み合わせだ。
実際にチタンとゴールドは候補にあがりました。またセラミックにしてもカラーリングがあり、ブラックマジックのほかにブルーやレッドがあります。 色付きのセラミックは開発が難しい(かつては難しかった)とのことで、こちらも特徴的です。
が、結局自分が一番使いやすいカラーリングのフルブラックにしました。 もっと予算があれば「どうせ目立つHUBLOTで、ましてビッグバンなら、行くところまで行け」という考え方の元にゴールドとかもあり得たんでしょうけどね。
デカ厚をビジュアルへ活用
HUBLOT公式より
いわゆる「デカ厚」ウォッチの代表格となるモデルの1つだと思いますが、ただデカくて厚いだけではないのが良いなと思います。
スケルトン文字盤を採用することで、積層された機械群が立体的に良く見えるんです。厚いことをデザイン方面で活用した上手いやりかただと思います。
一般には耐衝撃、耐水性、持続性、複雑機構、あるいは製造精度や技術のために分厚くなりますが、 ビッグバンにおいてはデザインとして、厚みを活用できているように私は見えています。
他にこの方向性の時計にはブレゲのトラディッショナルなどがありますね。 同HUBLOTからはメカ10がまさしくこれで、その立体感や凄いものがあります。
メカ10、手巻き式にしてローターを廃し、背景まで直通で透けることでかなりの奥行き感が見えます。 これ写真では分かり難くて、また動画でも分かり難かったので、ぜひ実機で圧倒的なメカの積層感を見てほしい。 10日のパワーリザーブにして実用も兼ねてるのもグッドポイントです。
ただメカ10は45mmしかなくて、私の14.5cmの細腕には42mmのビッグバンが限界サイズでした。 写真はブティックにてXSサイズのストラップに変えてもらったメカ10。夕方以降にお邪魔したため写真暗いんですが、露骨に浮いてるのは一目瞭然ですね。
42mmのビッグバンの着用感については後述しますが、45mmでも一応着用できるっちゃできました。ホールドが強めなので、ずり落ちていく心配はなし。 ただどうしても無理やりつけてる感が出ちゃうんですよね。ブティックの方からは大きく付けてる方もいますよ、ということだったのですが、 家に帰ってよく考えても流石にここまでロックな付け方は私にはできなかった。
ということで、フュージョンが見れることと合わせて、今回はビッグバンへ傾きました。
42mmのメカ10があれば、たぶんメカ10行ってましたね。日付表示もないのがグッドポイントです。
赤針の旧モデルか進化した新モデルか
HUBLOT公式より
購入した42mm径のビッグバンウニコ「441.CI.1170.RX」は2019年の新作で、2021年には後継機の「441.CI.1171.RX」が出ています。
新モデルの方がデザインは向上していますね。積算系はブラックアウトされてより一体感が増し、 外周の目盛りはフォントとインデックスの視認性が向上しています。
ただ、唯一特徴的な「赤針」がなくなってしまっているのですよ。これは大変迷いました。 が、結局私が惚れたのはクロノグラフの赤針だったんですよね。このワンポイントがカッコいい。
そしてなによりこの赤針によって立体感も感じやすかったのですよ。赤くないとちょっとのっぺりする。
で、どちらが身に着けた時にテンション上がるかな、を考えた時に、赤針を取りました。 私にしては珍しく、デザイン面の合理性を捨てたんです。完成度は明らかに後継機の方が上、それは間違いない。 ところが私はこの不器用な不完成を愛でることにしました。
ブティックで話を聞かせて頂いた限りでは、ファッションなどの合わせやすさの都合で赤針の採用を辞めてしまったらしいのですが、実際のところはどうなんでしょう。 少なくとも今はもう赤針が復刻する見込みはなさそうでした。同じビッグバンの系列であるインテグレーテッドには赤針が採用されているんですけどね、ちょっと残念。
まぁ完成度は向上した、と言いながら、秒目盛りは視認性が向上した分、ノイジーに見える、という見方もあります。実機を見比べるとよく分かりますが、結構目立ちます。 もしかして、旧型もそんなに悪いものではないのかもしれません。
そもそもクロノグラフとしての合理性を考えれば、ベゼルに目盛りを持っていくのが正解だと思うので、クロノグラフの「機能」を重要視して購入するべき時計ではないですし。
クロノグラフの合理性の視点から考えれば、同じLVMHグループにあるタグホイヤーのカレラが勝ります。クロノグラフで、スケルトンで、構成要素もほぼ同じです。 (まぁビバー氏がLVMHグループに入ってたんだからそれはそう、ZENITHも然り)
タグホイヤーのカレラは成り立ちからレースシーンでの使用を想定していましたから、きっちりクロノグラフとしてデザインされ、機能します。
HUBLOTの立ち位置が明らかに特殊ですね。クロノグラフとして優れた設計ではないが、フライバック機能を搭載したムーブメントを使っちゃう。 装飾的な意味合いの方がかなり強いブランドであることが見えてきます。
昨今では時計から時刻を読み取れる必要性もない、みたいな方向性でデザインされていたりしますし、 振り返ってみるとビッグバンウニコ(初代45mm)の頃からその兆候があったのでしょう。
コロナ期と流通数の関係
この時計(旧モデル)が販売されていた2019年~2021年にはコロナが流行しましたね。
工業製品的に作られるものだし、人気のカラーなのでそれなりに台数が出てると思うんですが、 後継機の登場時期とを考えれば、世の中に出回ってる数がそれほど多いもんではないのではないかと。
なんとなし、レアリティがちょっとでもあればラッキー、みたいな見方もしていました。
セラミックはグレーに見えるが黒である
実機や明るい写真を見ると分かりますが、ブラックマジックの名を冠しながら、結構な勢いでケースがグレーに見えます。 ところが、同じ黒セラミックのBELL&ROSSと比較すると、大きな差異はありません(ベルロスの方がちょっとだけ黒いです)。
装着していてもグレー感はあまり気にならないので、実機を見て良さそうと思ったら、グレーっぽさはあんまり気にしなくてよさそうです。
多分ですが、ムーブメントがシルバーで、相対的に黒く見えてるのはあります。 あるいはその逆で、ミドルケースやラバーがより黒く映るのでセラミックケースが明るく見えてしまうのです。
ビスの方向は思ってたよりは気にならない
よく言われるビスの方向についてですが、思ってたよりは気になりませんでした。 もちろんですが、そろっていた方が嬉しいですけどね。
たぶん装着した距離で見ると、極めて小さいからです。
他に、ビスそのものが主要な装飾ではない、という点も挙げられると思います。 スケルトンのダイアルの方が目立ちますからね。
逆を言えば、クラシックフュージョンとか、シンプルなものは目立つかも。
ビスについて、方向の不揃いさはもちろんありますが、目立つところをきちんとH型にしている点は、 デザインとして評価されてもよいのではないかな、と思います。
弱点はベルトと装着感
残念ながらですが「私の場合は」装着感が良くないです。これは色々使ってきた上で思うことなので、明らかに良くない、と書かざるを得ませんでした。 以下の内容は細腕の人にだけに言えることかもしれませんが、比較的腕周りが大きい人も、他と比較して快適かどうかには疑問が残ります。
デカ厚時計の宿命というか弱点というかですが、本体サイズに合わせてストラップも厚くし、ホールド感を高める必要があるんですよね。 でなければ不格好だし、時計本体の重みで安定しなくなる。
しっかりしたホールド感があり、窮屈過ぎない所で留めた時の写真がこのような感じです。 せり出したところからストラップが伸びてしまうため、どうしても間が空いた印象は出てしまいます。
上から見るとそれほど気にならないんですけどね。
ただホールド力が強いためか、結構Dバックルの金具が食い込んでくるし、時計本体も結構骨に当たってくる感覚がある。 かといって緩めると不格好になる、ということで、細腕には辛さがあります。
ゴムが厚くなればDバックルもそれなりの強度が必要になりますから、設計はかなり大変そうです。 ただ丸を付けた2か所は、もう少し扱いを考えてもらいたかった。
腕周りはゆとりを持たせてつけるのが一般的ですから、本来は無視できる程度の突起の程度しかないのかもしれません。 しかしヘッドが重いのは明らかなので、適切に付けられる腕周りの人でも、どうしてもこの辺は気になるんじゃないかな、と思います。
※ちゃんとDバックルがHUBLOTのHを模していて、その辺はいいと思う。
ストラップを1cm短くできるXSに付け替えて限界まで短くした様子がこちらです。14cmまで対応します。 スタンダードのストラップよりもう2段階小さい方へ調整できる、というものになります。 実際クリアランスはほぼないに等しいところまで詰められます。
ただ、あまり遊びがないなりに、締め付けがあって着けづけるのはキツい印象があります。 これを試すだけに購入したので、税込み6万6千円の高さが響いてきますね。
取り寄せて頂いて、試してから購入のフローをさせていただいたんですけれども、長時間使わないとやっぱり分からんものなので、 HUBLOTの対応は決して悪いものではなく、なんなら大変良くしていただいた点だけ注意です。結果的に不要だったかもなぁというそれだけの話です。 (元々購入したときのベルトは傷んでたので、それはそれで購入するモチベがあったので全然よいですし)
着け心地の悪さはベルト側だけではなくて、時計本体側にもあるように思います。時計本体側のこの突起部分がそれです。 長時間着けていると、このあたりに痛みを感じるようになります。
ちょうど同じような形状と重さのG-SHOCK MTG-B-3000を持っていたので、何が違うのかなぁと観察してみたんですが、面取りの違いのように思います。 B-3000では面取りされているのに対し、ビッグバンは面取りがなされていません。なので接触時に圧がかかりやすいのだと思います。
この圧のかかり方の逃がし方って、単に腕周りがあればよいのではなく、それなりに筋肉や脂肪があることが必要になってきそうな気がしています。 仮にあったとて、上手い造りとはお世辞にも言えないかなぁ、といった印象があります。
たったこれだけのことと思いますが、雨垂れ石を穿つではないですが、人体というものは同じ個所に定期的に圧がかかるとその部分に異常を感じるものです。 このあたりのデザインはいい勉強になりました。
XSストラップは不要です
結論として、細腕で検討している方には、よほど好きでない限りはおススメしないです。
またスタンダードストラップを一番小さくした状態で十分で、XSサイズのストラップは不要に思います。 XSサイズのストラップをつけたとて、痛みが出にくいように、多少緩く着けるようになると思います。
ほんの少しの隙間や微調整を気にするために6万円払える人なら好奇心を満たすために試すのもありです。 HUBLOTに手を出そうという人は、もしかして、その辺の垣根は超えてくるものかもしれません。
またXSサイズストラップでなければならない人は、たぶんビッグバンウニコ42mmは絶対に向いてないです。 先に45mmのビッグバンを乗せた時の写真を載せていますが、同じような問題が起きるからです。
価格が高い理由の考察
HUBLOTは価格が高いとよく言われますが、実際その通りだと思います。私も正規の価格であれば手が出ないです。 執筆現在の23年10月にも値上げされて、ビッグバンウニコシリーズは300万円を超えてくるようになりました。
「単に時計好きでHUBLOTも試してみたいけど、価格がネックである」という人も中にはいるでしょう。 そのレイヤーの人はどうあっても中古に行くべきです。リセール価格が大体30%くらいになってしまいますから。
価格が高いのにはいくらかの理由があり、先ずはブランドの意向です。LVMHという世界でトップであろうラグジュアリーブランドの中にいて、 その時計部門でトップの価格帯を担うのがHUBLOTです。安価な展開というものはそもそもからして考え難い。それは「ブランド」たるためです。
今回私はストラップを交換していますが、ストラップ1本が公式には税込みで6万6千円。 オリジナルオーダーのベルト並みの金額か、下手しいそれより高いまでありますね。 一般にHUBLOTのターゲットになる人たちは、この価格が気にならないレベルの人たちです。
ウブロを買える人は、1年に10人ほどに仕事を与えられる人だろう。だから、ウブロがたくさん売れることは望ましいことだ。 思い違いをしてはいけない。技術の分野であろうと贅沢なものであろうと、高価な製品は偶然に高価なのではない。 労働コストや製造コストが高いから、高価なのだ。50セントの労働力の品物を作るのと、50万ユーロの労働力の品物を作るのと、 どちらがよいか。もちろん後者のほうがその生産んい多数の労働者が雇用されることから、より好ましい。 -間違える勇気。より
次いで冒頭でも触れ、現在は退任されたHUBLOT再建の立役者ジャンクロードビバー氏の思想が多分にありそうだなと思います。 今回の購入にあたり氏へのインタビューの書籍を読みましたが、いわゆる「ノブレス・オブリージュ」的な思想がありました。 端的には「1つの時計の販売に際し、より多くの人の生活が支えられた方が良い」というものです。
氏の曰はく、コストは必然であるとされていますが「単に時計の製造にかかるそれよりも、価格が高く設定されている」は大いにありえるのかなと思います。
それを良しとするか悪しとするかは人それぞれですが、ブランドという考え方よりも、時計そのものの出来を評価する人たちからすると、悪しになるのでしょう。
この辺りが、HUBLOTが高いと言われてしまう理由の1つかなと思います。
価格による唯一無二の実現が忌避の始まりか
HUBLOTはその広告戦略としてラグジュアリーさを前面に押し出すため、 いわゆるクワイエットラグジュアリーや時計の技巧が好きな方々からは忌避される傾向にあります。 結構な勢いでダイアモンドを押してますね。
歴史的経緯により、時計の登場当初から貴金属や煌びやかな彫刻が施されたものは多くありましたが、 現代において「価格によって時計を唯一無二にしようとした」のはビバー氏の「"ちょっとした"やりすぎ」があると思います。
「First(先駆けであること)、Unique(ユニークであること)、Different(唯一無二であること)」の3つを重要視するべし、 とはビバー氏のビジネスにおける指針ですが、氏の書籍から読み取るに「ダイヤを多用し、価格によって唯一無二を引き出して"しまった"」というのはどうしてもあると思います。
それは確かに先駆けであり、現在も続くユニークさでもありますが、 時計そのものではなく、ビジネスとしての唯一無二を作ってしまったために、時計の愛好家から忌避されがちなのではないかと。
かつて汎用のムーブメントETAが採用されていたときからビジネス戦略としてこのような動きを見せていたとすれば、 当時の時計ファンが「外装だけ華やかな時計に高い価値を見出せない」と判断するのは、至極真っ当なような気もします。 技巧に価値を見出しているところはどうしてもありますからね。ノブレスの考え方は消費者に求めるものでもないですし(賛同することはあれ)。
実際のところ、昨今では新素材の開発やETA以外の自社開発ムーブメントが広がってきているので、将来に渡り、この忌避感は薄れていくような気がしています。
(他方でダイヤの路線も維持されることが考えられるから、もしかすると、変わらないかも)
e-warrantyとHUBLOTTISTA
e-warrantyは2019年以降に製造されたHUBLOTの時計の認証と正規品証明方法です。 スマートフォンのカメラで撮影し、その時計が正規品かどうかを識別します。
私は中古で購入しましたが、e-warrantyは手元のスマートフォンによって確認できました。 またHUBLOTTISTAに登録されていない個体であったため、無事に登録できて自分がオーナーになり、なんなら保証延長も取れました。
調べてみると、できないって言ってる方もいれば、並行輸入品でも登録できた、なんて事例があるみたいです。仕入れ方などの事情に依りそう。 中古販売店でも聞いてみましたが、できないケースがちょくちょくとあるようでした(なので確認できないと買取ができないこともあるそうな…)。
HUBLOTTISTAに登録された個体について、そのオーナーの解除ができるものなのかはブティックに問い合わせないと分からないです。 少なくとも、オンラインサービス上では登録の解除が出来そうにありませんでした。この辺の情報は調べても中々出てこないですね。
HUBLOTTISTAへの登録は、スマホアプリによってe-warrantyを認証した後、そのまま登録手続きへ移行する必要があるので、 シリアル番頭と時計本体が手元に必要で、第三者が勝手に登録することはできません。
他方で、シリアル番号と時計本体の認証さえできれば、その他の購入履歴などの入力は不要なので、 中古個体などの場合には、トラブルの心配は残るかなぁと思います。
正直なところ、e-warrantyが偽物に対してどれだけの強度があるかは定かじゃないです。実際にはすり抜けられそうな気がします。
実際のe-warrantyの画面はこんな感じです。調べてみると、中々認識しない、みたいなトラブルをよく見かけますが、私も何回かやり直しました。 コツとして、ストラップは外し、ローターを表示されたガイドラインと同じ場所に合わせるのが良いと思います。
あともしかしてですが、HUBLOTTISTAへ登録済みの個体の場合は、e-warrantyが通らないかもしれないです。 これは公式に問い合わせて確認取らないと分からないですが、なんとなし同じような方法でやっても私は認証が通らなくなってしまいました。
追:2回目通りましたが
スマホ変えたので試しにe-warranty通してみたんですが、通りました。なので認証は何回でも通るのが正しいのだと思います。 ところが、ここでも気づきがあって、対応してない、とされるスマホが多すぎる。
初回の認証時は私がたまたまPixel6を使ってたので、何も警告が出なかったんですが、 Pixel8が発売されている今、Pixel7にすら対応していない、とされていることが分かります。
まぁ正直公式店以外で認証通すことはほとんど想定されていないブランドの指針なんでしょうけど、それにしても対応が遅いとは思います。 2次流通の確認の術としてe-warrantyシステムダウンロードしてみて、この警告文が出てきたら、購入するの止めようかなってなってもおかしくはないかなぁと。
ちなみになんですが、私は今回Pixel8Proを使って認証を通しています。なので未対応の警告文が出てきても一応は通せる、ということです。
偽物への注意
悲しきかなHUBLOTは偽物が多いですね。時計本体の価格が高く、他方で製造しやすいみたいなところがあったんだと思います。 メカ10のようにスケルトンかつ機構が複雑化してくるとか、あるいは職人系ブランドのように高い工作精度が求められるようになってくると、 もう少し立ち位置は変わるかもしれませんが、ロレックスとHUBLOTは偽物量産の代表格な気がします。
実際のところ、検討段階でより(だいぶ)安価な中古が出回ったり、いわゆるメルカリやらラクマやらで出回ったことがあるんですが、 偽物への警戒心が強く手を出すことが出来ませんでした。保証のこともありましたしね。
写真は執筆時現在で検索すると見つかる偽物の物なんですが、高い品質の物は、 一度本物を手にしてるか、よほど見慣れないと見分けがつかないと思います。
なんやかんや造りが甘い物とかは見分けがつくんですが、 いわゆるN/級と呼ばれる偽物(スー〇ーコ〇ー:そのまま書くと自動で広告剝奪の可能性があり伏せています)はほとんど見分けがつかないです。
例えば上の写真の左右はビスの位置やブランド名などの刻印位置が異なりますね。 偽物はビスの位置や品質が写真でもわかる程度には異なったりします。
ところがですよ、こちら左も右も偽物として掲載されていたものです。つまりそういう細かい誤差は修正されてきています。
というか、本物の写真を使って掲載されているケースもありました。写真で判断するのはやっぱりほぼ不可能です。
※念のためですが、マイナーチェンジされた後の現行品や42mmは左のようなレイアウトで、旧44mm/45mmが右のようなレイアウトです。 恐らく設計を使いまわしたのでしょう。重要なことは、単にビスやロゴの位置だけでは識別できなくなってきている、ということです。
被リンクに相当し、不当に偽物のURLの検索重要度を上げないようにするため、URLは記載しませんが、保証書や箱の類まで偽物があります。 検索をかけるとすぐに出てきます。つまり保証書や箱の類も信用には至らないわけです。
シリアル番号も油断できない
HUBLOTの公式ページでは、シリアル番号を使ってストラップや時計を検索できるサービスが提供されています。
このサービスを使うと、偽物に刻印されたシリアル番号は"ほとんどが"でたらめで、その時計とは異なる種類の時計が見つかることが多いです。
ただ、自分が偽物販売のページで見られるシリアル番号を片っ端から入れていった結果、稀にシリアルと本体が一致する例がありました。 なので、これも確証が得られるものではないです。
このサービスは偽物を減らすために非常に有用に思いますが、本物の所有者が積極的にシリアル番号を公開しないようにする必要がある点には注意が必要です。 偽物を製造する人たちが本物を買ってしまったら元も子もないですしね、そういう人たちにしたらコストの内じゃないですし。
e-warrantyについても同様で、画像データやHTMLデータなんて簡単に書き換えられてしまうので、 実際にHUBLOTTISTAに登録済みかどうかまで掘らないと、本物の確証は得にくそうです。
先にも書きましたが、中古販売店の方にいくらか話を聞く限りでは、確認が取れない個体も多く、その場合には買取不可になり、 必要なら公式のブティックに問い合わせる形で買取、販売、というフローを取っているようです。