カトラリー「ジェームス川田 露」
英国王室向けのアクセサリーなどをデザインされているらしいジェームス川田氏デザインのカトラリー「露」を購入していました。 現在は人に譲って手放したのですが、私にとってどういったカトラリーだったかのメモ書きです。
あらゆる種類が揃えられる
秀逸な点はいくらかあります。1つはシリーズ全体で多くのカトラリーが揃えられていることです。 流行りのカトラリーシリーズの中でも、多くの場合にはメジャーなスプーン、フォーク、ナイフだけで完結しています。
ところがこの露シリーズでは、さまざまなバリエーションが用意されていて、統一することができるのです。
当たり前のようなことで、実は結構ばら売りされているカトラリーにしては珍しい方だと思います。
ナイフデザインが素晴らしい
私がカトラリーを欲しいと思う大体の理由はナイフデザインなんですが、露も例に漏れず美しいです。
と、同時に残念なポイントでもあって、それは、途中でデザートナイフの販売が中止されたことです。 私が買い求めた頃には在庫がなく、完全にすべてのセットとしてそろえることができませんでした。
多用な種類が揃えられることを先に利点に上げていましたが、この点だけ解せない。
鏡面の維持が大変
カトラリーの宿命ですが、鏡面加工だと傷が目立ちますね。私のように雑にスタックして管理する環境だと、 カトラリー同士がこすれて傷になります。デイリーユースとは別に、カトラリー収納ケースとか用意すればよいんですけどね。
仮に私がそれなりの価格帯の飲食店を構えるタイプであれば、そうするでしょう。 しかし多少ラフに扱ても気に病まないくらいのデザインの方が、私は好きです。
他方で持ち手は鏡面じゃないので、傷はほとんどつかないか、目立ちません。これは素晴らしいと思います。 エングレービング(彫刻)で目立たなくするとかでもなく、傷が見えないのは、シンプルさを維持しつつ、品よく見せるためには重要だったのでしょう。
持ち手はかなり細い
写真の通りですが、持ち手はかなり細く、これは好みが割れるところです。個人的には合いませんでした。 パスカルの原理よろしく、接触面が小さいので圧力掛かりやすいです。
他方で「露」の名前の通り、多様な先端の種類がが「しずく」のように見えるデザインは、この細い持ち手がなければ成立しないでしょう。 ギリギリのラインを攻めてるのだと思います。
手放した後にこれを執筆していますが、振り返ってみると、気付きの多い、素晴らしいカトラリーでしたね。 家がもっと広くて、管理できるようなキッチンがあれば、手放さなかったかも。