Mysteryranch 2DAY ASSAULTバックパックのレビュー
6年使ったバックパックがボロボロになってしまったので、MYSTERY RANCH(ミステリーランチ)のバックパック、2DAY ASSULTを導入しました。 理想的な要件は次のような感じです。
- ルックスが気に入る
- 軽い
- 15インチのPCが入る
- アクセスしやすいポケットがある
- ある程度の防水とタフネス
重量は1.4kgで容量は27Lです。容量の割には軽量な方でしょう。もちろんより軽量なものもありますが、耐久性や価格面と考えると良い落としどころです。 素材は500D CORDURAなので、タウンユースには十分なタフさです。
ミステリーランチはアメリカ海軍特殊部隊にも納品されるように、過酷な環境に耐えられる製品が良く見られ、製品の設計思想にもちょくちょくそういった点が見られます。 「2DAY ASSAULT(二日間の進攻:意訳)」なんて名前はまんまですね。
15インチPC入ります
そもそもバックパックを使いたいタイミングってそれなりに重量があるものを楽に運びたい、みたいなタイミングと思います。 なので自分が使うPCが入らないと話にならないわけです。
15インチのグラボ積んだゲーミングPCですが、専用のポケットにスッと入ります。 MYSTERY RANCHは、もう一回り大きい3DAY ASSULTが有名ですが、PC専用ケースが付き始めたのは、タウンユースを前提に作られた2DAY ASSULTなどのみの様子(執筆時)。 3DAYのがルックスはいいんですけどね、いかんせん大きすぎる。
PCポケットの前のポケットには、12.9インチのiPadが「ケースなし」で入ります。 この「ケースなし」についてですが、ケース次第では入るかもしれません。
私の場合、Apple Pencilが一緒に収納できるケースを使っていて、横幅が少し増してしまって、入りませんでした。 厚さにも大きく余裕があるわけではないので、もし手前のポケットを同目的で使いたいなら、店頭などで試しておいた方が良いかも。
PCポケットには横からもアクセスできるので、前面に大きめの荷物とか入れててもスッと取り出せます。
またPCポケットは底付きしないように作られているので、乱雑に扱わなければ、床置きなどで強い衝撃が入ることも軽減されます。
縦開き収納は強い
ミステリーランチと言えばこの3方向に開く独特の開閉構造ですね。 他に縦に割れるバックパックと言えば、アークテリクスのアローシリーズとかもそうです。
今回初めて縦開きのバックパックを使ってみているのですが、結構強力です。
底の方に入れた物にアクセスするときに、上の物を出し切る必要がない。 収納の順番や荷物の詰め方を検討しやすい。何が入ってるか一括して見やすい、などなどメリットしか感じません。
強いて言えばジップがやや硬くて、開閉がスムーズにいかないのが難ありです。 強固な止水ジップなのでトレードオフなのかもしれませんが、もっとスムーズであって欲しい。
2DAY ASSULTはタウンユースを目的として設計されたようなので、コストダウンのために、色んな要所が切り替わっているようなので、 もしかしえて3DAY ASSULTなどの場合は、そんなでもないのかも?
まぁとはいえすべてのジップには引きやすいように大きな輪が取り付けられているのが大変良いです。 この辺はミリタリー納品されてきただけのことはありますね。
観音開きした内側には左右同じポケットが付いていて、片方はメッシュでジップ付き、 もう片方は深めのポケットでジップなしです。個人的にはこちらにもジップが付いていて欲しかったかな。 深いポケットなので、入れるものも相応になるだろうしマストではないですが。
あるいは左右の片方はペンとか入れやすい構造だともっと嬉しいかも。難しいところですね。 左右同じ構造にしておけばコストも下げられるし右利き左利きの差異が出にくいですから。
外装のポケットは普通
上部にはポケットが二つ付いています。片方は内装から見える形でメッシュになっています。こちらが結構大きい。
タウンユースではこの上部ポケットがかなり便利だと思っていて、バックパックを下ろさずに前に抱えてサっとアクセスできます。 電車などでも前に抱えるシーンありますしね。バックパックを開くのも大変ですし、財布なりスマホなりイヤホンなりティッシュなりは全部ここ。
サイドポケットについては可もなく不可もなく。ルックスで言えば正直ちょっと野暮っぽいですが、ミリタリーライクなルックスなので、そこは今更と割り切れる範囲かなと。
本体と同じ素材で作られているので目立ちませんが、伸縮性はないので、ペットボトルや水筒などをさして、あんまり乱雑に走ったり上げ下ろしすると、 スルッと抜け落ちそうな不安感はあります。その辺を解消するために深く作られているのかなという印象です。
素材を伸縮性の高いもので設計すると、今度は耐久性との勝負にもなってきますし、コストも上がるので、深めに作って解決は全うな方法でしょう。
三脚とかを挿して使いたい人にとっては耐久力があっていいんじゃないですかね。タウンユースの目的から少し外れてはしまいますが。
その他の外装は可もなく不可もなく
タウンユースで割り切ったところだと思いますが、ヒップベルト、腰回りに巻くベルトはチープです。 外そうと思えば外せるっぽい。体に寄せて密着させた方がブレが少なくなるので、重たい荷物を運ぶときや長期間上げ下ろししないなら使うところですが、 タウンユースではあんまり考えにくいですよね。
「もしもの時」用のおまけ程度が、不要なら外しても構わないくらいに割り切ってます。 個人的にはよい割きりだと思います。
表面全面にモールシステムが採用されていますが、底にもついています。これでもかってくらいついてますね。 モールシステムは必要に応じて追加のポケットや装備品、カラビナなどを追加できるようなシステムで、軍用の衣類やバッグにはよく採用されています。 正式名称や周辺用語については割愛。
タウンユースなのでこんなに要らんやろと思うんですが、もしかして、これらはカバン全体の耐久性向上にも一役買ってそうではあります。 あばら骨のような独特の外観にも繋がってますし、これでよいのかもしれない、とも思います。
が、モールシステムの代わりにアクセスしやすいポケットがあったらいいのになぁとは思います。 それこそ「付けろ」って話ではあるのでしょうけど…。
サポート機能は超優秀
ロードリフター
特別使い方などはここでは解説しませんが、ロードリフターが滅茶苦茶便利です。 登山系のバックパックにはよくついてますね。
簡単に言うと、紐を引くことでカバンがより体に引き寄せられます。固定具を緩めると一瞬で緩みます。 言い換えると、腕を通して肩に背負うための輪を、小さくしたり大きくしたりが一瞬でできます。
フューチュラヨークシステム
「フューチュラヨークシステム」という名前だけ聞いても専門用語すぎて分かりませんが、要するに背中の適切な位置にバックパックを背負うための調整機構です。
硬いフレームが背中部分に入っていて、その位置を調整することで、肩にかかる負担の一部を背中や腰の方に分散するように調節できます。 これ上手く設定できると、肩のベルトにかかってる負担が小さくなって、背中から腰に掛けての部分に負荷分散するのが分かります。
少々調整が面倒なのが難点ですが、何度か調整してるとそのうちバチっときます。PCを運ぶならまず調整しておいた方が良い。
このフレームですが、実際のところは荷崩れ・型崩れも防止する機能に一役買っているようで、そういった意味でもよくできた機構だと思います。