Rebelのミラーをタナックスリュートミラーに交換
Rebel のミラーを標準のミラーからタナックスのリュートミラーに交換してみました。 標準の丸ミラーでは(見やすさのためということもあって)高さが出ていましたが、角度調整機構により、低く見せることができます。 Rebel のローファットな外観と無骨な素材感に合っているように思います。
保安基準を守るミラーを選ぼう
2007 年以降に製造されるバイクは、それより以前のバイクのミラーと異なり、サイズや緩衝などについて厳しい基準を満たす必要があります。 基準についてはタナックスが公開している資料が非常に良く分かりやすいです。
バックミラーの保安基準について - タナックスTwitter や整備手帳の記録を見ていると、多くの人たちが保安基準を満たさないミラーを取り付けています。 250cc までの場合は車検がないですから、保安基準を満たさない状態でもそうそう止められることはないのでしょうけど、 不正改造車両、整備不良車の扱いになり、各種法律に引っかかります。
自動車の不正改造 - 国土交通省取り付け方次第、製品次第でミラーの見え方なんて変わってしまいますし、法律施行前の車両には既得権益的に適用されませんから、 安全を守るための交通規則としては著しく不十分で根拠に乏しいです。しかしながら、他に最低限の見えやすさを他に保証する術がなかったのだと思います。
排ガス規制のときのように施行前の車両には適用されないのがちょっと問題かなと思いますが、これについてはここで考えても仕方ないです。 大小各所で不満があるとは言え、既存のルールに甘えて好き勝手やってきた結果が現状の厳しい保安基準につながっているのだとすれば、 今現在も守らなければ、近い将来に更に締め付けが厳しくなるのは明白でしょう。
新保安基準を満たさないミラーを取り付けている人たちに強く出るほど野暮ではないですが、自分は基準を満たすミラーを選択していきます。
ショックの吸収がネック
昨今の保安基準には大きさ以外にも 1 つ問題があって、接触時に衝撃を緩和できる機構が備えられている必要があります。具体的には柔らかいか衝撃を逃がす方向に回転するかですが、 一部のミラーにはそのような機構が備えられていないことがあります。
タナックスのアダプターには、接触時に逆方向に回転して衝撃を緩和する機構が備わっているので、ミラーによってはこれが必要になります。 他に対応しているアダプターの類はあまりなく、最も入手しやすそうなのがタナックスのアダプターでした。
なお YAMAHA 製のバイクのミラーが逆ネジになっている理由はこの衝撃緩和のためで、特許があるそうです。 そのため他者メーカーのバイクはアダプターで対応している、という状況であるそうです。 詳しい調査はしていませんが、法律で縛られるところに特許があるのは如何なものかなと思いました。アダプター 1 つ噛ますだけでも手間と部品が増えますからね。
アンダーミラーの検討
ハーレーの Forty Eight にあこがれてアンダーミラーなんて選択肢を考えました。ローファット(低く、太く)スタイルの Rebel と通じるところがありますし、 事実 Rebel をアンダーミラー化してる人は結構見ます。
Forty Eight などのミラーマウントはネジが貫通型になっていて、そのまま逆さに付ければ良いようですが、Rebel の場合はマウンタを噛ます必要があります。 マウンタはタナックスのモノがメジャーな様です。タナックスどんだけすごいんだって感じです。空いた穴はキャップでふさぎます。
もしアンダーミラーにするなら丸ミラーではなく、スマートなミラーが良いなと思って物色していたところ、上のようなミラーを取り付けた Rebel がカッコ良かったのですが、保安基準を満たさないので見送り。
アンダーミラーでかっこよくなりそうなミラーを探していたのですが、小さいか極端に高いかで中々良いものが見つからず。 そこでそもそも論に戻り、バイク初心者の自分がアンダーミラーにするのは視線の移動が多くて事故につながるかもしれないなと思って結局採用を見送りました。
ミラーの検討
取り換えるミラーに求めていたのは、保安基準を満たすこと、角度調整ができて低く設定できること、黒いこと、入手しやすいことなんかです。総じて外観で選びました。 Kijima や Daytona 他メジャーどころの製品なども一通り確認したのですが、総じてタナックス製品に落ち着いてきました。
好みのものがあっても衝撃緩和機構が備えられていないため、アダプターを噛ます必要があったりして、結構製品選びと確認には難儀しますね。 何だかんだ好みのベクトルのモノかどうかと照らし合わせて確認すると、価格を除いても選択肢が極めて少ないです。
最終的にはタナックスのナポレオンリュートミラーを選択したのですが、価格と外観で凄く良いなと思ったチョイスです。衝撃緩和機構を備えているので特別なアダプタも必要ありません。
超メジャーどころらしいシャークミラーも考えてたのですが、角ばったデザインより丸みを帯びたデザインが良かった点と、 価格の問題と、あとはミラー 4 の裏面があまり好みじゃなかったので、リュートミラーを選びました。素材的にはチープ感も薄れそうですけど、もう完全に外観の好みです。
防眩機能についてはヘルメットやゴーグルでカバーできるのであればマストでもないのかなと思います。事実標準のモノには付いてないですしね。
リュートミラーのレビュー
リュートミラーの良いところは、(1) 外観が良い (2) 調整機能が付いている割には安価で手に入りやすい (3) 新しい保安基準を満たし衝撃緩和機構も備えている、と言ったところでしょうか。 逆に悪いところもチラホラとあります。
まず取り付けに当たって 19mm のスパナが必要になります。安価な工具セットには含まれないサイズと思います、私の持っているセットには含まれていませんでした。 タイヤや車体本体まで整備するような方であれば持っているサイズと思いますが、比較的弄りやすい部分しか触らない人の場合、このサイズの工具を持ってないかも?というサイズですね。 まぁ工具を揃えればこの問題は解決することができます。
次いで思った以上に調整がし難い点。特に地面に垂直方向に向く、車体に取り付けるネジ部分の角度調整がシビアすぎます。左右揃えるのが非常に難しい。 何度も取り外したり取り付けたりを繰り返しました。取り付け手順の動画とか、もう少し詳細な取り付け手順の説明が欲しいところです。
最後に、Rebel が単気筒ということもありますが、70km 前後から振動が酷くなります。特に右側の振動が酷く 80 ~ 90km 以上になると後方確認が難しくなります。 平時に一般道を走行する分には何の問題もありませんが、高速道路などを走行するときは注意が必要です。
多くの人が Rebel にリュートミラーを取り付けているところを見ると、取り付ける角度などによって解決することができるのかもしれませんが、 製品のリジッドな作りから察するに、それなりに工夫しないと振動はどうしても出てしまいそうです。取り付け角度は維持したいですし。これについてはタナックスの公式よりサポート回答を得ています。
右ミラーの鏡面をコンコンと叩いてください、もしビンビンと響く音してたら不具合が出てますので修理させてください。もしくは、車両とミラーが共振しているかも知れません、この場合はミラーを交換するか、ハンドル周りをバーエンド交換するなどウェイトコントロールが必要です。お手数おかけします。
— タナックス営業部 微公式 (@tanaxsales) 2018年11月25日
というわけでミラーの鏡面の確認などしましたが特に問題はなさそうに思います。アイドリング時にミラーを触ると確かに結構な振動が来ていて、右側の方が振動が大きいです。 触れてわかるので、これは問題と何か工夫を施さなければいけないのですが、今のところ手が打てていません(高速も頻繁に乗るわけではありませんしね)。
解決策を試し次第にまた記事にしてメモしておこうと思いますが、基本的にはバーエンドウェイトを取り付けて振動する位置をずらす(振動を抑える)、振動の軽減を期待して何かを挟む、ミラー自体を解体してウェイトを仕込むなどの工夫をする、と言ったところでしょうか。
バーエンドウェイトを入れようと思うと、Rebel の場合はグリップも加工する必要があります。バー自体を取り換えるのは結構大掛かりな作業ですし、Rebel の場合はハンドルバック用のバーが出ていますが自分の体格では不要です。 一番簡単なのは取り付け部に干渉する何かを挟むのか、ミラー自体の解体で、解体はちょっとリスクが大きいので、挟み込み材の検討ですね。