ウレタンとファイバーの2つ重ねが理想的なマットレス

理想的なベッドマットレスを理屈で考えていて、過去色々試した結果「ウレタン+ファイバー」の2重が一番良いんじゃないかという結論に至りました。 で、先日それを叶えたので記事にしてまとめようかなと。

なぜ重ねるのか

大前提に「なぜ2種類を重ねるか」なのですが、ウレタン系とファイバー系とでそれぞれメリットデメリットがあり、どちらも併せ持つことが不可能だからです。

ウレタン系のマットレスですが、ファイバー系より圧倒的に体に合わせて変形しやすいです。 代りに、ウレタン系はファイバー系と比較して通気性に劣りますし、重量もあります。

重量があればメンテがしにくく、通気性もますます気になります。

ファイバー系のマットレスの利点は、圧倒的な透湿性。 ウレタンや従来のスプリング系のマットレスと比較してカビなどの発生のしやすさは雲泥の差でしょう。

なんでウレタン系の方が変形が良いか、については過去の「高機能マットレスの比較検討」にまとめてあるので、併せて参照されたい。 要するにファイバーは面で受けてしまうのでどうしてもウレタンと比較して変形しにくいんです。

で、そうなると「薄めのウレタン系だけでも良いのでは」と思うかもしれませんが、 経験上薄いウレタンは底に着く感覚があります。つまり寝心地が悪いです。

これは品質の問題ではなく、一定の厚みが必要である、というだけの話だと思います。変形がしやすい=底着き感もまた得やすい。 台所スポンジとかで想像してみてください。キッチンの上に置いて押しつぶせば、ある程度のところで硬さを感じるでしょう。 所がスポンジを2つ重ねてもう一度上から押せば、硬さは感じにくくなるはずです。そういうこと。

「じゃあ厚いウレタン系を用意すればいいじゃない、実際販売されてるし」ってなりそうなんですが、冒頭に返り、重量がありメンテがしにくいわけです。

これにて「体に合わせて変形してくれるウレタンと、メンテがしやすく通気性の良いファイバーを重ねればよい」に至ります。

パッドを挟んでは変形するわけもなく

体に合わせた変形について、さらに補足しておきます。これはエアウィーブの例ですが、結局ファイバーの上に敷きパッドを入れるようにできてるんですよ。 そうしないと、ファイバーが肌に当たる感覚があって、チクチクするんです。

本末転倒なんですよね。これで「体に合わせて変形しやすいです」は言い難いです。 スプリング式のマットレスよりはましかもしれませんが、それでもスプリング数などによってはファイバーより変形するでしょうし。

ファイバーマットレスの選び方

結論から先に、ファイバー系マットレスを選ぶ条件は2つです。

  1. 3分割できること
  2. 変わったものではないこと

私はエアウィーブの一番安価なS01を新古で購入しました。こういうとき洗浄しやすいのがメリットになりますね。 より安価な物でもいいと思います。

ファイバー系の代表格にはエアウィーブやブレインスリープがあります。 で、特にブレインスリープに関しては脚を持ち上げるようにするため、3分割されたマットレスの内1つだけを高く作る、といったことをしています。 これは軍隊などでも採用されていることから一定の効果を見込むことが出来ると思います。

他方で、このためにブレインスリープを採用する必要はないかなと判断しました。

1つ、脚を上げる必要性が生じるときは、自分でバスタオルなどを挟み込むなどして高さを作ればよい。

2つ、そもそも平時は不要である可能性もある。

3つ、このためだけに専用のシーツなどを用意する必要性が生じる可能性がある。

4つ、部分的なパーツの交換に対応できない可能性が一定程度ある

とまぁ色々理由があるかなと。

記憶違いでなければライトウェーブのシリーズにウレタンとファイバーとが最初から組み合わさったものがあったと思うのですが、それはなくなっているようで残念。

ただ電動に対応した製品が出ていたのだけ興味深かったのですが、おそらくウレタンと重ねて利用するなどが想定されていないだろうし、 長期的なサポートや将来に渡る互換を考えて見送りに。

正直ちょっと電動欲しいですけどね。

なんで3分割なのか

一般的なファイバー系のマットレスは3分割されていて、それは大きなメリットかなと思います。

1つは圧倒的に軽いこと。これは処分した私の古いマットレスですが、大変重いです。シングルサイズにも関わらず。

究極的には、メンテナンスさえ完璧に維持できるなら、スプリングなりが入った昔ながらのマットレスでも全然いいんですよ。

ところがですよ、日本には万年床という言葉あるように、ベッドを動かすのは大変な労力な訳です。大きいし重い。

ひっくり返したり回転したりして、圧力を均一にしてマットレスの寿命を延ばしたり、湿気が溜まり難いようにするには、あまりにも重いんですよ。

この点、日本では昔から布団が採用されているのがいかに合理的だったかが分かります。

話それましたが、3分割されたファイバーは実に軽くて動かしやすい。平時のメンテだけでなく、引っ越しも楽でしょう。

洗えるメリットも大きいですね。分割されていないファイバーは動かしにくいから、たとえ軽くても洗いやすいメリットが消えてしまいます。

仮により軽量で動かしやすい新繊維、みたいなものが出来てきたとして、現行のものと比較して耐久性に不安が残るだろうし、 そうだとしても3分割されいた方が、表面積の大きい物体を移動するよりも、絶対に動かしやすいです。

ウレタンの方は3分割できないかも

上に重ねるウレタンの方も3分割できた方が良いのかもしれないと思いつつ、そのような製品は少なくとも大手にはありませんね…。3つ折りであらばあるんですが。

ただ人が直接接触するところが3分割だと睡眠中にズレていくのが気になる可能性があります。この点を加味するとウレタンは3分割できないかも