台風でバイクを倒されないように工夫する

ラチェットベルトでバイクを固定した様子

2019 年 9 月 9 日の大きな台風で、駐輪場に止めていたバイクが横転してしまいました。 少々のことなら大丈夫であろうと対策を怠っていた私が悪いのは間違いないんですが、いくつもの不運が重なりました。 (1) 自衛隊が派遣されるほどの大きな被害を出す規模の台風であった。(2) 風よけになっていた隣のビルの解体工事が進み、風よけが消失していた。 (3) 当日の 1 週間より前ほどから海外出張のために日本国内に不在で対応が不可能だった。 ここでは二度台風にやられないよう、対策のために打った手立てについてまとめておきたいと思います。

なお、これを執筆している現在、先の被害を上回る規模の台風が接近しており、明後日には衝突する予定です。 そして私は上海にいます。うまく対策が機能してくれればよいのですが、もっとやれることがあったと今になって悔やんでいます。 これを読む人が後悔のない対応をとれることを祈ります。

ラチェットベルト、車輪止め、ゴムによる対策

ラチェットベルトでバイクを固定した様子

絶対的に効果があるであろうロープ類での固定は必須でしょう。これから乗る、外に停める予定のライダーには絶対に勧めたいです。 ロープで固定でも良かったのですが、今回はラチェットベルトによる固定を試みました。安価なものでも十分に固定されそうです。

固定する場所は人によってさまざまでしょうが、私は前方にあるアースロック以外に固定しました。 写真の留め方から素人感が出てるのはご了承ください。交差した方がよい感じにテンションがかかりそうですね。

車止めをタイヤに挟んだ様子

下り坂停車と同じようにローギアに入れてエンジンを切ることでタイヤをロックしてしまうのは手として、 右側に倒れないように車止めを挟んでみました。調べた限りに転倒防止に使えそうであると紹介されていましたが、 効果の程度は不明かなと思います。もう少し大きければ頼りがいがあるかもしれません。

ダイソーのゴム紐

これこそ本当は細くて長いロープがよかったのですが、何分時間がない状態で用意ができず、 近所の 100 円均一で買ってきたゴム紐です。留が金具じゃないのがよいところと思います。これを巻き付けてカバーの遊びを少なくします。

ダイソーのゴムひもで固定したカバーの様子

ゴム紐ひとつじゃ風の抵抗を逃がす効果は少ないでしょうが、前回はカバーのプラスチックが劣化して外れ、 カバーそのものが飛んで外れている状態であったので、ゴムによってそういう事故は多少軽減できるんじゃないかなと思います。

被害状況

被害状況について紹介すれば、みな対策を打つようになるだろうと思い、被害状況も紹介しようと思います。

ここでまず重要なのは、スタンドがサイドスタンドしかなければ、当然のようにその反対側に倒れやすいということです。 私の乗っているレブルは左側サイドスタンドしかありませんから、右側に倒れていきました。したがって車体右側に大きなダメージがあります。 対策を打つときは、特に右側を警戒せよ、ということですね。

ブレーキレバーが折れ、ハンドルが痛んだ様子

ブレーキレバーが折れ曲がり、ハンドルが軽微に損傷しました。 後の復旧作業でまっすぐに走行できたことから、ハンドル自体が大きく歪んだようには思いませんが、歪む可能性もありますね。 レバーは、転倒時にレバー自身がわざと折れることで衝撃を逃がすタイプのものを取り付けていました。 ハンドルのダメージやその他のダメージが軽減されたきっかけ程度にはなったかもしれません。

フットブレーキが損傷した様子

フットブレーキも軽微にダメージを受けていました。両ブレーキにダメージがあったため、 まずはフロントブレーキを修理して動きを確認してから通電試験をするようにしました。 万が一トラブルで急発進したり、エンジンを切ることでしか車体を止められないようでは、大事故につながる可能性があります。

マフラーが損傷した様子

もっとも悲しかったのがマフラーの損傷で、凹みと削りが入ってしまいました。 特注で塗装してもらい、なんなら本体の 3 分の 1 くらいのオプション価格がかかってるんですが、これは私の隙の大きさということで教訓にするしかありません。 バイクは自分の隙の大きさをちょくちょくと教えてくれますね、油断していると、すぐに突かれます。

他に、ミラーが損傷したり、わずかに水が入り込んだりした兆候が見られましたが、幸いなことに通電もエンジンも問題がありませんでした。 タンクの傷も軽微なものです。雨よけにされたのか、ネコかネズミの毛が大量についていましたが、それは彼らの小さな命を守ったものとしてよいと思います。 マフラーの損傷に比べたら可愛いもんです。

人によっては駐車場問題がある

可能なら屋根のある車庫に停めてあげたい気持ちはあります。ところが現実的にそうはいかないケースもあるでしょう。

都市部一人暮らしでは立派なマンションのような場所が少なく管理できる場所が限られてきますし、 屋根付きの駐車場は既存のユーザが利用していて、ましてそういうところにバイクを停める人たちですから、なかなかそこが空かないわけです。引退でもない限り。

では台風が来そうな季節はカバーを外しておけばよいじゃないか、風を受ける面積が小さくて済む、という理屈もわかります。 一方で盗難対策のためにはカバーは必須ですし、少しでも雨風は防ぐ必要があります。現実的に外しておくのは賢明な対策ではないように思います。 これについては私に原因がありますが、出張で不在になる時間が長いのもあって、被せておく他ありません。

お住まいの地域、バイクを駐車する環境、生活スタイルによってできることは変わります。 天候には絶対的に勝てないことをバイクに乗る人たちは皆が知っているでしょうから、できることをやっていくしかありません。