BALMUDA Table Stoveはカッコいいがイマイチ
BALMUDAのTableStoveを手に取ってみました。理由は単純で見た目がカッコいいから、というのと、 もう1つはGoodDesign2025を取っていたので、そんなに変なプロダクトではないだろうというのと、 あとはガスコンロをそんなに変に造ることはないだろう、というのと3点です。
で、結論から「カッコいいが、良いプロダクトとは言えないな」です。
私はBALMUDAのアンチだが応援している
大前提に、私はBALMUDAのアンチと言ってもいいと思います。ビジュアルは大変カッコいいが、プロダクトをこれでよしとしてよいものか、と思うものが BALMUDA 製品には沢山ある。 と、時折に声を上げることがあります。
同時に、BALMUDAのような会社も必要だと感じていて、尊敬もしています。
ビジュアルについてもっと積極的になっていいのではないか、という企業姿勢は大いに褒められるべきだし、もっと日本のプロダクトメーカーは見習っていいと思う。
が、やっぱりTableStoveも私の期待に沿うものではなかった。
火の調整機能、それでいいのか
Iwataniの雅、BALMUDAのTableStoveの火加減の調整機能の比較です。 動画では雅の方の炎の様子が良く見えないとは思いますが、BALMUDAが圧倒的に火加減できないことが分かると思います。 火力が超強い~普通くらいまでなんですよね。
GoodDesignの選考理由にもトロ火にしやすいように調整ノッチが点いていて、 のぞき込まなくても分かる、みたいなことが書いてあるんですが、それにしてももうちょい火力の調節機能はあってほしい。
強火の方に調節機能を寄せてます、っていうのであらばそれはそれで変な話です。だってテーブルで使うことを想定しているのだもの。 調理をメインにしますってんだったら分かりますが、テーブルの上では温かいまま提供したい、が主たる目的であるべきです。そこに超火力は求めてない。
ビジュアルとコンセプトだけが先行して、肝心のプロダクト自体が追い付いていない。BALMUDAの悪い所だなぁと思います。
火力を最大限下げたときに火がちょうど五徳の上に出るくらいまでしか許容しない、という設計ならまぁ分からないでもないかなくらい。
入力がデファクトスタンダードと異なる
広く普及しているガスコンロの多くは、頂点から左に回し左端で着火、頂点に戻して消火、というインターフェースになっていると思います。
ところがBALMUDAのTableStoveはそれに逆らっています。右端から左に回し頂点で着火、右に戻して消火です。
デファクトスタンダードを疑うのは問題ないと思いますが、かくあるべきに理由がないのなら、デファクトスタンダードに沿うのがユーザーフレンドリーでしょう。
なにかしら理由があるのかなと公式なども調べてみましたが、特に理由はありませんでした。
※余談だけど、左回し左端着火がデファクトスタンダードになってるの、もしかして事故的に着火してしまうことを抑制していたりするのだろうか。 「着けにくい」こともときには重要になりますね。
ところで火の加減をのぞき込まなくても調整できることを売りにするなら、ノールックで調整できるように、 着火方向をデファクトスタンダードに寄せたらいいんじゃないのかな、って矛盾も私は感じるのです。「あれ捻る方向これであってるかな」ってなるでしょう。
低くしたのは良い
台所や料理台じゃなくて、テーブルで使うんだからできるだけ低い方が良いでしょう、という思想の下、 できるだけナベが低くなるように設計されたプロダクトは数多いですが、TableStoveはかなり低く設計されていると思います。
比較に使ったIwataniの雅(PLUS)もかなり低く設計されている部類ですが、なお低い。特別優れている点と言っていいでしょう。
GoodDesign賞の選考理由にもありましたが、造りのリジッドさも評価に値するとは思います。
※とはいえ最新のIwataniの雅(SLIM)は、同じ高さのハズ。64mm。
結論どうなの
細かいことに煩い私のような人間でなければ「見た目が好き」なら買っていいと思います。「機能性にこだわりたい」ならIwataniをおススメします。
着火の方向とか、火の高さとか、実際のところ使うのにどれだけ困るのかって言われたら、初見の人が触れば困るかもしれないなくらいの話です。
でも見た目一本で物を使いたい、手に取ってみたい、買ってみたいって思わせる力ってすごいと思うんですよね。だものでBALMUDAさん、最近経営周りで暗い話をよく聞きますが、頑張ってほしい。
