SBGX321のレビュー

寄り道ですが、何かの拍子で見つけて思い立ってしまったので、SBGX321を手に取ってみました。 こちらもう廃盤になってるので中古で良品を探す必要があったんですが、23年や24年の保証書の物がチラホラと出てきたのでした。

GSを手に取るならスプリングドライブが良いと思ってたんですが、 秒間2回信号を送るツインインパルス式クォーツもGSらしくて良いかなと。

防水性能が高い、いつでも動いてるドレスウォッチという点でも、ちょっと差別化できるポジションに立ってくれそうです。

こちら通常はメタルベルトですが革ベルトで運用したいと考えていたのでコマ調整などもせず革ベルトに付け替えてしまいました。

メタルベルト自体は薄く軽量でしなやかにフィットするように取り付けられる印象でした。昨今のGSのエボリューション9シリーズとは相反しますね。 あっちは分厚く重たい。フィット感は悪いとは言いませんが、こちらの手の方が良いです。

逆を言えば少々安っぽくも見えます。

SBGXはケース径37mmでカン幅が18mmです。設計として面白いなと思ったのは、カン幅18mmですが、ラグから出る1コマ目2コマ目は、18mm以上に設定されている点です。

18mmはメンズ時計としてはやや細目~標準といった位置づけです。これをより標準的な20mmに見かけ上だけ揃えてるのが面白い設計。

テーパーは結構きつめです。わざわざカン幅より大きなベルトの表現を作るなら、ここまでテーパーかけなくても良かったんじゃないかなとは思いますが、どうなんでしょうね。 流行り廃りの問題な気もしますが、ちょっと設計意図が上手く汲み取れないデザインではあります。

腕幅50mm程度しかない細腕の民なので、ドレスウォッチの許容できるサイズは35mm~38mm程度です。38mmは実際にはギリギリすぎる。

この時計を身に着ける前までは37mmが理想サイズだと思ってたんですが、いざ実際に着用してみると37mmでもまぁまぁ大きく見えます。 35mmは小さい印象を受けたので、もしかして36mmが理想サイズなのかもしれないですね。

こういう手探り感が道具選び趣味の楽しみの1つかも知れないですが、時計選びとなるといかんせん高すぎるのが辛い…。

この時計の特徴的なところの1つとしてドーム型風防があります。けっこうぷっくりしています。

ドーム型風防について斜めからの視認性が良いみたいな評価をする記事が検索すると見つかりますが、 屈折してそれどころじゃないので、間違った情報だなと思います。

他にドーム型風防に思う所として、実寸よりちょっと大きな印象を受ける気がします。 これは同時期に35mm/36mmのGSファーストモデルを検討していたせいですが、彼らの方が小さいのにちょうどよいサイズ感に思えてたせいですかね。

あるいは単に自分が痩せたか、ちゃんとベルトを巻くと手首にベルトが食い込んで小さく見えるのかどっちかかなぁと。

私視認性が高い時計が好きな傾向にあるんですが、この時計は視認性が残念ながら高いとは言い難い。

針とインデックスに関してはGSらしい大変丁寧な仕事をしてくれているんですが、いかんせんこの風防が色んなものを反射して映り込ます。

今時点での評価

総評として気に入ってはいます。黒文字盤のドレスウォッチで気に入るものは少なく、カラトラバなんていくと39mm台しかないし、 昔のサクソニアとかは高いしアプライドのイデックスじゃない。

可能性があるとすればカルティエのサントスデュモンのブラックラッカーくらいでしょうかね。ただちょっと時計の属性が違う気がします。 どっちかというとエクスプローラー1をベルトに変えて運用するときと衝突しそう。デュモンがちょっと特殊な立ち位置すぎますね。

あとレザーベルトは心材が入ったちょっと膨れたものにした方が良いかなとか考えています。