コスパが良い時計とは2024

値上がりの時代です。どこもかしこも値上がりし放題。 いわゆるコスパ良く時計を楽しめる可能性について考えたことがあるのでまとめておきます。

ただ時計というか趣味については、コスパを考えて楽しむよりも 「本当に好きな物を見つけたときにお金をかけてもよいと思えるか」の方が大事とは思います。

よく言う「悩む理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめておけ」の精神かなと。

※2024年公開のつもりが、寝かせてしまっていたものを少し手を入れて公開しています。公開日とのギャップに注意してください。 また詰め込んだ内容もなければ、当時から情報が更新されているであろう点に注意してください。

保障が手厚いブランドの二次流通

いわゆる「並行差別」がないブランドの二次流通を使っていくしかないのかなと思います。 並行差別についての説明はここでは割愛します。

色んな時計を試していくのであれば、並行輸入ないし中古で状態の良い物を探し、 サポートは公式で受ける、というのがコスパ良いと思います。

ブライトリングやSinnやらLVMH系の時計は大体ダメですね。

国内でメンテできるムーブメント

時計にはいわゆる「本国送り」という言葉があり、国外でしか修理できないケースを指します。 複雑なムーブメントが採用されていたり、固有の部品が採用されているケースにあります。

本国送りになると専用の技術者、往復の配送料が乗るので、基本的にはメンテが高額になりがち。

対照的に「汎用ムーブメント」と呼ばれる類のムーブメントは、基本的には国内修理できる体制があると思います。 ETAやSerita製の定番的なムーブメントです。

稀にETAやSeritaに刻印だけしたり、軽微な改造を施した程度で独自のムーブメントとして取り扱っている時計ブランドもありますが、 それらもほとんど国内でメンテできるでしょう。

あるいは日本にはSeikoやCitizenといったブランドがあるわけで、それらのムーブメントが採用されている場合も、比較的メンテナンスしやすいと思います。

GrandSeikoの特殊な機械類はまぁメンテ費用は高いわけですが、それらは例外としましょう。

アンティークやビンテージ類のムーブメントについては、汎用ムーブメントに関しては比較的メンテされているイメージがありますが、 そもそも論にして部品がない、取り寄せないといけない、作らないといけない、みたいなパターンがあり得る訳で、コスパを考える場合には度外視した方が良いともいます。

スペックや仕上げに対して価格が安い時計

例えばTUDORのPELAGOS39、チタンモデルで、このパワーリザーブ、このサイズで、この価格はまだ安いなと思います。

後は個人的にはGSがおススメどころですが、中古のGSだと研磨されてることがあり、せっかくのザラツ研磨ではなくなってるのが残念。

とは言え針やインデックスの磨きは見事な物が多く、劣化さえしてなければ中古でも十分満足な品質になるかなと。

忘れちゃいけないのがG-SHOCKだと思います。スペックに対して明らかにコスト安いんですよ。 気に入ったものがG-SHOCKにあるなら、それが一番いいと思います、このコスパの選び方なら。

一時はボームアンドメルシエとかも入っていたような気がしますが、最近の値上がりでコスパが良いからは脱落でしょうか。

使用できるシーンが広い時計

Cartierのサントスドゥカルティエ、OMEGAのスピードマスターまたはアクアテラあたりはプレ値でもなく入手出来て使用シーンが広い時計かなと思います。

スポーツシーン、ビジネスシーン、冠婚葬祭で使えるシーンが広いと、単純に着用時間が伸びて、コスパが良くなると言えますよね。 なのでもし1本目なら、普段の生活で時計を着用するシーンを思い浮かべて、そこで着用するものを買うのが良いと思います。

本来ならロレックスのオイスターパーペチュアルとかデイトジャストもここにいたんでしょうけど、プレ値がついてるし正規に行っても買えないですからね…。

CitizenのTSUYOSAなんてオイスターパーペチュアルっぽくて良いんじゃないですかね。価格がぐっと変わりますが、厚みやブレスが気にならなければ良い時計です。

ただ国外先行の逆輸入の経緯があるので、どうしてもサイズが大きめには見えます、細腕のみからすると。

ベルトを変える

ベルトを変えて遊ぶ余地が残ってるものはいいですね。そうでなくても夏と冬とでメタルのブレスレットと革のベルトが付け替えられると、用途は広がります。

先にも上げたカルティエのサントスドゥカルティエなんてクイックチェンジがついてますし。

クイックチェンジの類が付いていなくとも革ベルトにクイックチェンジ用のレバーが付いているものを作ってもらえば、変更は容易です。

ベルトの変更が容易な時計は、シェアウォッチとしても使いやすいので、時計本体のサイズさえ合えば、ご結婚されてる方とかには良さそう。

用途の幅でいうなら色も注意か

用途の幅でいうならば、色は注意かなと思います。ダイアルカラーがブラック・ホワイト・グレー(シルバー)が、どうしても用途としては広がると思います。

ポップなカラーは冠婚葬で使いにくいですね。デイリーユースならよいですが、もしかしてビジネスも業種によっては場にそぐわないってなるかもしれないです。

ハイブランド過ぎないかブランド料が低い物

基本的にハイブランドに行くほど製品に対するブランド料は大きくなると考えて良いと思います。

一見するとネガティブに見えますが、それは悪いことではなくて、ブランドを維持するためです。ブランドを維持するというのは、 彼らが作りたいプロダクトの指針を曲げない(支持層の求めるものを作り、必ずしも大衆受けに流れない)、長期的なメンテナンスなどの体制を整える、といったものがあります。

他方でいわゆるブランドイメージを維持することも確かに含まれていて、それを忌避的なものに感じる人も多くいるとは思います。

ブランド料が明らかに小さい物が、ブランドから出ていれば、それはきっとコスパだけ考えればよい物ですが、それを見極めるのも中々難しいですね。 しかもそれが自分の感性に刺さる物とは限らないですし。

冒頭に返り「悩む理由が値段なら買え、買う理由が値段ならやめておけ」に近しい話です。