ORIGAMIドリッパーはスタイルに合わなかった
特徴的な形状のORIGAMIドリッパーですけども、自分の利用シーンに合わなかったのでお譲りしました。 名前と言い、ルックスと言い好きなんですけれどもね。
「いったん味のことは置いといて」ギザギザした形状の利点として、滑りにくいというのはあります。つかみやすい。
と思いつつ、円錐型でホルダーが別なので、やや掴みにくく、洗い物の時はきちんと、内と外とを挟み込んで持つようにした方がいいです。 プラスチック製の方はざらつきで滑らなかったんですけどね、陶器の方はちょい注意が必要です。
終ぞチップはしませんでしたが、角が多いのでチップもしやすいだろうな、というのはあります。 そういう意味で言えばプラスチック製のものが完成度としては高いのかもしれません。
陶器製の重みや色合いはいいですけどね。カラーが選べるのもいいところかも(執筆時点で黒は廃盤で在庫限りらしいですけど)。
ドリッパーとホルダーとが分離している形状の利点として、スタックしやすい、というのは良くわかりました。 プロフェッショナルユースであることが前提であるため、数多く使う、収納する、ことを考えると合理的なのかもしれません。
ただORIGAMIドリッパーについては、ホルダーに対して安定してちょっと収まりにくいです。 今では公式にギザギザした形状のホルダーが用意されているくらいですしね。
コーヒーはそんな慌てて淹れるようなものではありませんが、道具として見たときの安定感がないのは確かかなと。
味は豆と淹れ方次第であろう
で、味の方に戻りますが、私はドリッパーによって味の変化が出る、という論にはかなり懐疑的です。 それを改めて気が付かせてくれたドリッパーでもありました。
良く言う抽出速度云々がありますが、極端な話、豆のひき具合や焙煎具合と湯量や入れる速度に依存する方が大きいと思います。
極端でない話をすれば、明らかに抽出しにくい形状というものは確かに存在すると思いますが、 この形状に味に特別な優位が出るようには、どうしても思えないんです。
仮に速度が速く出ていくドリッパーがあるんだとすれば、少しずつ湯を入れれば抽出速度は遅くなるでしょう。 仮に遅く出ていくドリッパーがあるんだとすれば、挽き具合を荒めにすれば抽出速度は速くなるはずです。 結局は匙加減なんですよね。
その道具を使えば旨くなるは絶対ないし、その道具だとこういう味に向いてる、みたいなのはないと思うんだよなぁ。 ただ、早く出ていく方が使いやすいんだろうな、というのはあります。ましてプロフェッショナルユースであればそうでしょう。 早く淹れられることは重要に思います。
もし本当に淹れられる速度が極端に重要であるなら、一度定量的に湯を出せるマシンを作って、 同じ豆、同じ焙煎、同じ挽き方で速度テストとかしたらいいんじゃないでしょうかね。
ドリッパーとホルダーの一体型が良かった
で、結局私のスタイルに一番合ってるのは、ドリッパーとホルダーが一体型になっていることである、というのがわかりました。 管理がバラバラになることはないし、洗い物もまとめてできるし、水平に安定もする。
味については先の通りで、極端に湯が出にくい、みたいなものでなければ、調整できるから気にならないなと。
たくさん同時に入れるから、たくさんドリッパーを持っておく必要がある、というシチュエーションにはないのです。 だからスタックしておく必要がない。スタックしやすいことから、あんまり利益がない。
ドリッパーとホルダーが別だと、フィルター置いて、粉を入れて、ポンと置いておくことも難しいですしね。 そこまでセットした状態で、置いておきたい、みたいな需要があるのですよ。