時計の検討記録(22:ダイバーズ)

1本目に考えていたものもあれば、1本目を購入した後にデイリーユースでもっと気にせず使い倒せるものを、と考えていたときに候補に挙がったダイバーズウォッチのまとめです。

ダイバーズは他の物に比べて絞り込みが速い印象があります。ダイバーズを作っているブランドが多くないからかもしれませんね。

GrandSeiko SLGA015 潮パターン

Grand Seikoより

何故か失念していて、後から慌てて付け加えています。GrandSeiko SLGA015。 これが一番最初にダイバーズという物に興味を持った切っ掛けだったのに。 無駄かもしれないと思いつつ、こういったページに自分の記録をまとめることにもやはり意味がありそうですね。

これが検討に上がっていたころは、父にあげる物として考えていました。 父は素潜りをする人間だったので、海がモデルの物も良いかなと。ただちょっと大きかった。

スプリングドライブ積んでいるところもグランドセイコーらしさが出てていいかなと思います。

ケースサイズは横43.8mm、縦51.5mm、厚さ13.8mmです。ただ防水性能が200mと、見た目の厳つさの割には防水性能が高くないんですよね。 チタン製なので腐食に強く、厳つさの割に軽い、というのは良いんですけども。

ショックなどで生じるたわみによって、セラミック製のベゼルが破損しにくいように設計されている、とのことらしいので、 防水性能が多少物足りないのは、その辺の都合かもしれません。

逆ロリポップ的な秒針についてもちょっと視認性に関しては疑問が残ります。これは使ってみないと分からないですし、 ダイビングにおいては分針の位置の方が重要で、その分針を邪魔しない形、という趣旨なら理解できます。

ただそれならロリポップ側を黒塗りしているのが、ちょっと意図が分からないんですよね。 いっそロリポップ点けない方が潔いのではないか、というところもあり、ちょっとデザインされた方のコメントを聞いてみたいです。興味があります。

時針のベンツ針の形状は好みが割れそうです。自分も最初はうーんと思っていましたが、 執筆時現在の心境的には可もなく不可もなく。でもこの時計には合ってる気がします。

河川や海辺で働く方が着けていたら超かっこいいですね。後はちょっと裕福な方が海や川でのスポーツのお供にしてるとか。

TISSOT シースター 1000/2000

TISSOTより

価格破壊ブランドTISSOTはダイバーズも価格破壊してますね。ただルックスは好みが割れそう。 いずれのモデルもカラバリはかなりあるので探してみる価値はあると思います。

(左)シースター1000は36mm径で使いやすく、ルックスも好きなんですが、クォーツなんですよね(それでも安いと思いますが)。

(右)シースター2000は80時間パワーリザーブの自動巻きです。60気圧(600m)/2000ft防水で、この価格帯はすごい気がする。 文字盤の彫りがどことなくブレゲのマリーンっぽい。サイズは46mm、厚み16.3とかなり大柄。

個人的には2000がちょっとラグとケースとがアンバランスな感じがしていて見送り。 針も秒針のロリポップがもう少しインデックスに被らない位置にいてほしいし、全体的にもう少し好みのデザインが欲しかった。

1000のホワイトも針については同じようなデザインなんですけどね、こちらは36mm径のためか全体でバランスよく感じています。 2000の方はサイズに対してインデックスのバランスを気持ちよく思ってない気がします。たぶん小さい。

OMEGA SEAMASTER DIVER 300M

OMEGAより

最初の一本のときから一番左の物が候補に挙がっていました。なにせ黒でカッコいいし、セラミックだから傷にも強いだろうと。 黒革ベルトに付け替えたらめちゃくちゃセクシーでかっこいいんじゃないかと今でも思ってるんですよね。

ただサイズが43.5mmと細腕の私には大きめ。まぁ現代のダイバーズとしてみれば標準的ではありますけども。

あと特徴的な浪打模様ですが、個人的には実物を見てから刺さらなくなってしまった。プレーンの方が好きです。

一番右のモデルは旧世代の物です。現行品はシースルーバックから見える自動巻き用のローターと機械がとてもカッコよくて、 旧世代の物にはそれがありません。代わりに36mm径と小さく、浪打模様もないんですよね。個人的には現行品でこの仕様があれば、と言ったところです…。

中古相場にはいくらかありますが、昨今の腕時計ブームに乗り、元の価格や状態の割に価格が急上昇している様子。

中央のはジェームズボンドモデルで、色合いがおしゃれかつブレスレットが特徴的ですが、 カッコいいと思いつつ私には色合い(コントラスト感)が似合わなさそうなので見送り。 ブラウンやオレンジ系のレザーストラップ組み合わせでも行けそうで、物としてはすごく好きです。

OMEGA PLANET OCEAN 600M

OMEGAより

同じOMEGAのシーマスター系列ですが、DIVERではなく、PLANET OCEANシリーズにも目を向けました。これらはどちらかというと1本目を選んだあとなんですけどね。 なので執筆時現在でまだ候補です。

DIVERシリーズの特徴的な針があるじゃないですか。あの形状に疑問を持ち始めてしまって、こちらのアロー型に目が行きました。

白と黒のベゼルの物が目に留まって、なんとなくシャネルのJ12/パラドックスっぽい、かっこいいと思ったんですよね。 次にフルブラックのモデル。

どちらのモデルもベルトが良い感じですが、NATOベルトもよい感じの組み合わせがあって好きです。 OMEGAは公式HPでベルトの付け替えイメージができるのがズルい。遊べちゃいます。

フルブラックの物はセラミック製で45.5mm、白黒は43.5mm、どちらも細腕には大きめですが、ダイバーズとして見ればまぁ標準位。

GMTがセットなのも良いんですよね。いつまで続くか分からないですが、仕事柄国外に出るのでGMTがあれば連れ出しそう。 そういったときに傷が付きにくいセラミックはよさそうです。

執筆時次点では、セラミックのモデルが中古だと半額くらいで出てる一方で、白黒は個体数が少ないのか公式にないだけではなく中古市場にもない状態。 2次流通新品はあるんだけど、ちゅこで良いなってなる気持ちでいます。

白黒モデルにケチが付くとすれば、ダイバーズなのにGMTも持ってしまったせいか、逆回転防止ベゼルでないところです。

セラミックモデルは逆回転防止ベゼルなんですが、GMTが付いていてもベゼルのメーターがダイビング用なんですよね。

逆回転防止ベゼルで、表記はGMTが良かった…2色に分割されているから、15分径としては起点を合わせれば表記は重要じゃないんですよ。 GMTとダイビングメーターの合わせ技は中々に画期的だと思うんですが、私の思う理想にちょっとだけ届かない…。

セラミックモデルについては、見た目の厳つさの割にはちょっとシンプルかもしれない、というのも思っています。 実際にはシンプルなことないんですが、サイズや厳つさに見合うゴチャゴチャ感がないというか。

物には「らしさ」というものがあると思っていて、私の思うソレにまだ刺さり切ってないんですよね(かっこいいとは思いつつ)。 実物まだ見れてないので、実物見るとまた違う印象かもしれないです。

ROLEX SUBMARINER / SEA DWELLER

ROLEXより

どこまで行っても避けて通れないROLEX。たぶん庶民にも手が届き、実用ができて、いざの際に手放しやすいから、欲しい人のレンジが広い。 正規価格で購入することができるか同課は兎も角として。なお執筆時も検討時からさらに価格が上がってしまいました。

私の場合、ダイバーズはOMEGAだと思っていて(GSのことも忘れ)、候補に挙がっていませんでした。 もちろん視界には入ってたんですけど、特別良いなとは思ってなかったんですよね。

ところが1本目に購入したROLEXの体験が良くて、それで改めて見直したら2本目の候補に挙がってきました。

サブマリーナは1000ft/300m防水、シードゥエラーは4000ft/1220m防水、 ケースサイズはそれぞれ41mmと43mm、厚みが12.5mmと16mmです。

潜ることや水回りでの利用だけを考えれば明らかにシードゥエラーが良いです。 ただデイリーユース"も"考えると、サブマリーナの方が薄く、小さく扱いやすいように思います。

個人的に2本目の候補に挙がってる理由として、水回りも込みでタフで普段から使い倒しやすい物、 というのがあり、サブマリーナの方がよいかな、といった具合です。

赤文字が刺されていたり形状もシードゥエラーカッコいいと思うんですけどね。

日付表示の有無については好みが分かれるところでしょうけど、個人的にはデイリーユースも考えているなら日付があった方が良いと思っています。 時折自分の時計を見て日付を確認している影響と思います。

日付表示がないならないで、スマホで確認すればいい、になるでしょうから、ルックス依存で決めてもいいとは思うんですが、 ロレックスの日付表示は、ほとんどの機種でデザインに上手く混ぜてると思います。

サブマリーナについては旧型116610が40mm径なので候補に挙がるかもしれません。 ただラグの厚みが変わっていたり、パワーリザーブが現行の70時間と比較して48時間になるので、 単純にケースサイズだけでは測れなさそうです。

もし旧型も視野に入れるなら、早い段階で見比べですね。突然41mmに出会って、40mmも見たいってなっても見れないですから。 というか、そもそもサブマリーナ人気過ぎて、正規店で出会えることがあるのだろうか?

あと、話は飛びますが、個人的にはコンセプト的にチタンモデルが出てほしい、と言ったところです。 シードゥエラーが新モデルのディープシーチャレンジで同社初のフルチタンを実現していることから、可能性なくはないのかなと。

ステンレスでも十分腐食に強いですし、光沢感からくる高級感を考えると、サブマリーナはステンレスで十分、という判断もまた分かります。

DELMA コモドール

DELMAより

あまり馴染みがないブランドですが、ダイバーズに特化されたスイスウォッチのブランドです。1924年創業で、以来ずっと家族経営の様子。 ブランドの歴史を見てみると、以前はダイバーズ以外も出していたみたいですね。

さておき、このコモドール、見た目がサブマリーナにかなり似てますね。なので目を引いたんですけれども。 他のモデルについては、全然そんなことなくて、独自路線のダイバーズウォッチを多数デザインされています。

ただ個人的にはダイバーズとして成立するのか、疑問が残るものがそれなりの数あります。

他方で、光の届きにくいような深い海まで潜る人はそうそういないので、ダイビングをカジュアルに楽しむ、 そのためにダイバーズウォッチもカジュアルに、という考え方はすごくあると思います。

肝心の候補に挙がったモデルについてですが、ルックスは好みです。価格も比較的安価なので、正直候補に"上がりました。"

スペックも結構良いです。厚さが13.5mm、径は43mm、耐水性は500mを実現しつつもシースルーバック。 パワーリザーブが38時間と昨今のハイブランドと比較すれば見劣りしますが、1世代前のそれらと比較したら大差ないです。

いくらかの理由で候補から落ちましたが、まずはディティール。ベゼルの60の位置は、やはり塗料が多く使われたマーカーであるべきだと思うのです。 実際DELMAの他の時計はそうなってるものがあります。ダイバーズである以上「起点から分針がどれだけ動いたか」を視認しやすくすることは求めても良いのではと。 他に針のデザインも然り。分針時針にコントラストがあってよいのではと。

もう1つは悲しきかなブランド力。基本良いものは良いで判断する私が、それを気にしていることについて、私自身がショックなのですが。気になりました。 ブランド力=長期的な使用の際の補償や、製品精度などに関わってくるので否定するものでもないのですけれども。

やはり高額なものを買うとなると、どうしても既存ユーザの評価や長期的なサポートについて気にする必要が生じてきます。 特に趣味性の高い物ですしね。使い倒してまた次、のスタンスなら、もう少し価格帯が安いものでもよいと思うのです。

なんというか価格帯が私にとってちょっと中途半端。もちろん丁度収まる人もいると思います。 単に「ブランド」としてみても、サメの保全活動に収益の一部を充てている、というのは好きな取り組みですし。

あと、これはブランドそのものは悪くないですし、なんなら偽物が多く作られている他のブランドの方がもっと巨悪に巻き込まれてしまってると思うんですが、 検索する限りでよい印象にならない情報がどうしても先行して出てきてしまいます(執筆時現在)。詳細は伏せますが、押売りの話とか。

馴染みがないブランドの所為でポジティブな情報も少ない、という形なのだと思います。 先の通り価格対スペックは十分なので、刺さる人には刺さると思うんです。他方でどうしても自分は懸念がある状態でこの価格が出せないなってなってしまいました。

私なら数を絞って1つ当たりのクオリティ上げに行ったり、実際にサメと泳いでるところとか、ブランディングの方に力を入れるかなぁといった印象です。

んーでもやっぱりこの価格帯でこのスペック、ビジュアルは魅力的です。執筆時に改めて見直してそう思います。

TAGHEUER アクアレーサー

TAGHEUERより

ダイバーズ枠として探していたのではなくて、ラグスポ(っぽいルックスの)枠として探していたんですが、 なんとなくラグスポともズレてきている気がして、ここに入れてみました。

そもそも「ダイバーズ」なんて目的からして「スポーツ」の部類で、高額であれば「ラグジュアリー」ですから、定義からして難しいですよね。 なんとなくですが、ダイバーズはラグスポから外されてる印象。

まぁそれを言ったらジャガールクルトのレベルソなんてポロを目的に作られてるからラグスポと言ってよさそうだけど、呼ばれてないですね。 ロレックスのデイトナも然り。まぁデイトナはもうデイトナというジャンルですが。

利用シーンの前提がスポーツじゃないけど、ドレスウォッチやクラシックなルックスから離れてスポーツライクな印象がある時計がラグスポと呼ばれてそう。

話が脱線しました。アクアレーサー、執筆時点で新作としてソーラー式のモデルが出たりクォーツ式もあったりバリエーションが豊富ですね。

このモデルが気になったのはシンプルにルックスが好みだったからです。ゴチャっとした計器が道具「らしさ」を感じさせるし、 黒だし、挿し色の黄色はカッコいいしで。挿し色が赤だとちょっとこうカッコつけすぎ感あります個人的に。

ただダイバーズとして見たとき、夜光や水中の視認性が分からないですね。ゴチャってると当然視認性は落ちますから。

ケースサイズについては43mmと昨今の流行りからは標準的なサイズであるものの、素材はチタンなので軽そう。 標準のベルトもメタルじゃないので、スペックの都合よりは軽そうですね。

クロノグラフついてながらも防水性能は300m。チタンであることも踏まえて、価格対スペックは結構すごい気がします。

本物見て腕に乗せてみたいですが執筆時次点で売り切れだし、個体数は少なさそうですね。