abrAsusの旅行用財布をあんまり使わなかった話

abrAsusさんの薄型財布を今でも長いこと愛用しています。もう何年になることやら。 まだ有名でなかった頃に東京駅や神田だったかお茶の水だったかで展示会をしていて、 後者でお話をお伺いしてこれにしようと決めた思ひ出。
さておき、ここでの本題はabrAsusさんの旅行用財布です。設計思想があってよいかもなと思って手を出しましたが、 あまり使いませんでしたので、その経緯のまとめ。

決定打の話からですが、このように二つ折り出来るし、二つ折りにして初めてロックがかかるんですが、これが良くなかった。
国外の数多くの紙幣に対応するサイズ、というのは非常に良いのですが、折り曲げられんくなるんですよ。
国外に出ると分かりますが、多くの場合に高額紙幣は嫌われるんです。偽札が多いから。使い勝手が良くない。
では小額紙幣にするとどうなるか、折り曲げにくくなるんですね。いや小出しにしなさいな、という話ではあるんですがそれが面倒で。

小銭ケースもあって、それに傾斜がついていて取り出しやすい、大きく広げられて紙幣も小銭も見やすい。 なんと素晴らしい設計か、と思ったんですが、小銭を入れるとなおのこと折り曲げにくいんですよね。
口が広がる=小銭が重なりやすい状況を産んでしまって、整列されないんですよ。
基本的にはキャッシュレスの時代になってきてますし、現金はわずかに持ってクレジットカードや電子決済で対応、 というのが当たり前になってきてますし、お役御免となってしまったわけです。
両替するのに持って行くのも持った帰ってからも手数料がかかりますし、小銭は変えてもらえなかったりしますし、 なんなら国によってはお札もピン札以外は日本円に変えてもらえないとか、 そもそも日本円に変えてもらえないとかもあります(サウジリアルetc)。
そして悲しきかな電子決済やキャッシュレスの対応が遅れている国ほど高額紙幣への信頼度が低い傾向にある気がします…。 高度な紙幣が作られていないがち…。
少し話題変わりますがデザイン面の話で言うと、開いたときに相手方にどれくらいお金を持っているのか見せないように、 フラップがブラインドになってる、というのは面白い設計思想だと思いました。
横から除き見れるし、対面にいる人は基本的にお金をもらう側の立場で無害だから、どれほど防犯効果があるのかは定かじゃないですが。

ひったくり防止、スリ防止、落下防止のための紐を通せる穴があるのはいいと思いました。 何かに引っ付けておくのはかなり有効手段だと思います。
他方でボタンストラップが1つしかなく、これが開封されると中身が落ちやすい構造、というのはちょっと不安を覚えるかな。 サッと開閉できるという意味では良いんですけどね、一長一短か。
治安悪い所に関してはもう財布に見えないケースにカードとかお金とか入れておき、前掛けできるポーチ的な鞄に入れるスタイルになりましたね…。 現金の持ち運びは基本的には少額。
まぁいずれにせ国に依りますが、少なくともこの財布でなければならない、という理由がなかったのでした。 皮そのものはいい物を使っていると思います、造りもいいです。公式が直してくれるのもいいですね。
心理的安全のために絶対現金派だし、クレジットや電子決済が効かない国へ行くのが趣味だ、 長く色んな国に連れて行くような愛用の仕方をしたい、なんて人には可能性の一端として勧めますが、個人的には使わなかったです。