時計選びの記録(24-2)
一斉放出の記録その2。こちらはほぼノンジャンルというか一般的な時計で。まとめ。
正規店で全然出会えないので、中古取扱店で見ているエクスプローラーの36mm。 旧型よりは新型の12~系が良いのですが、ずーっと出会えない。以前は39mmの方が良いなって記録に書いてたりするんですが、 今はもう36mmの一択です。
細腕には小径の時計が良いが、36mm径で気に入るものがあまりない、36mmの方が軽くて長く使えそう、新型キャリバーetcが理由です。 39mmより36mmの方が自分の腕には合うなと改めて思っています。
エクスプローラー2 16570
状態が良いし価格も下がってきてるし実用向けならと勧めて頂いた旧エクスプローラー2。 メタルブレスが中空になってる時代の物ですね。なのでかなり軽い。シャラシャラとした感覚。
ベゼルに文字が入ってたり、色のおかげか重量のおかげか、思ってたよりは大きさを感じないんですが、振り返ってみてあんまり刺さりきらず。 大きさと軽さで思ってたよりは良い感触だったんですけどね。
あとこの時計をきっかけにビンテージロレックスというか、2世代より前のロレックスに関する自分の中の解像度が上がった気がします。
端的には、実用時計としていいかもしれないが、時計の出来としては懐疑的になりました。 必ずしも造りが良いと思える個体ばかりではないですね。造りが悪いと思えるような個体も沢山見えてくるようになりました。本当に個体差が激しい。
古いモデルでも価格が一時高騰した理由は「ロレックスだから」という投資の目的の方が大きいのでしょう。 あとはロレックスファンの方が買うのは分かるんですけそね。どうにも過剰評価されている(いた)感覚があります。
どこの誰と明かすものではないですが、旧ロレックスは製造時の製品個体差が大きかった、と以前に聞いていたのが腑に落ちるようになりました。
今のところ、古い型のロレックスに積極的に手を出すことはなさそうです。 あるとすればデイトジャストの古いモデル、ブラック文字盤のインデックスが細くて美しい物がありました。 あとはデイデイトとか、そういうやつかな。
Sinn EZM13.1
SinnのEZMです。556とかEZMの類が気になるんだろうなと思いながら、今の本命はダイバーズになっています。
EZM、ドイツの出撃用時計っていう名前・コンセプトが最高じゃないですか。実際のところかなりハイスペックになっていて、そこも男心をくすぐられます。
ところがまず私の腕が小さい。Sinnの時計、基本大きいんですよね。ドイツのお国柄のためか。
後は文字盤の空間周波数が気になります。1時間ごとの太いインデックスと、分ごとの細いインデックスとが、ほぼ一様に並んでいて、短手に視認性が悪いと思います。 眼がチカチカするし、時分針と同化していってしまってるように、私には感じます。
あとテギメント加工の質感があんまりEZMにあってないような気がして。 悪く言えばちょっとチープさを感じるんですよね。実際にはすごい加工技術でチープどころか加工費が乗るんですが。
GS SLGH013
GSのSLGH013、ダイアルが凄い「氷感」があって、好きなんですよね。このモデルからだったか、 エバーブリリアントスチールが採用されていて、やたらめったらキラキラするのも特徴です。 GSのザラツ研磨との相性もあって本当に輝きまくる。
ただ40mm径で腕乗りがギリギリなのと、デザインとして好きだけどあんまり利用シーンがなさそうなのがネックになるので、基本的には本採用には至らないかなぁという感じ。 しかしベルトが細いので使いやすそうではあるんですよね。
GS SLGA021
以前から水面(みなも)ダイアルのモデルは出ていましたが、その中でも一番深い青色しているのがこのモデル。スプリングドライブです。
GSを持つならスプリングドライブが良いなと思ってたんですが、いかんせんいずれも大きく、この子も例にもれず40mmです。
しかしスプリングドライブ搭載のGSで37mm台は1000万オーバーの初代GSの復刻版だけ、38mm台は最近出た手巻きの御神渡りダイアルだけです。選択肢がない。
何よりこの時計の完成度がかなり高いんですよね。ダイアルが深い色をしているおかげで、GSにありがちな型打ち時の和紙っぽいテクスチャがほとんど見えず、 明るすぎないので、主張も強くないが、光を当てると陰影できちんと水面が見える。
水とスプリングドライブ固有の流れるようなスイープ運針とは表現面で親和性があるし、キラっと輝くインデックスも水面を反射する光に見えます。
問題なのはサイズ感ばかりで、ラグtoラグがギリギリ収まるレベル。 スポーツウォッチみたいにベゼルの幅が広かったり文字が入ってるわけでもないので、ダイアルがいっぱいに広がって大きく見えます。
しかしこのモデルで何よりGSに感心したのは、ケースを流用していないことです。 てっきり似た形のモデル、例えばスプリングドライブの白樺(SLGA009)とかと同じケースを採用しているものだと思っていたんですが、 実際にはこのSLGA021の方が縦に長いです。似たようなケース同士の差は、せいぜいが1ミリで、ほとんどがそれ以下の差なんですが、本当に影響が出る。
SLGA021は残念ながら一番長いんですが、それは水面ダイアルの構成要素が水平に伸びるからで、 垂直方面に少し伸ばして帳尻取ったんだと思います。デザイナのこだわりが見えるのが本当に素晴らしい。 コストを割いてでもデザインに寄せた結果なんですかね。計測時の誤差の話だったら恥ずかしいばかりですが。
スプリングドライブの小型化は、一般向けにはまだ大きくは進化しないかもだし、 この特徴的なインデックスをさらに小型化するのも難しそうだし、もしかしてここが自分が生きてる間に GSのスプリングドライブを楽しむには限界ラインなのかもしれない。小型化したとて高いと思うんですよね。
余談ながらのメモ書きとして、完成度が高いハイエンドモデルなら、SLGH005白樺、SLGA021水面、SBGZ005初代復刻、あたりが好き。
クォーツならインデックスが勿体ないが、SBGX261がケース径37に厚さ10mmとかなり小さく薄く作ってきて良いし、 メカなら生産終了しているが、SBGR253がケースサイズ36mm台にインデックスが好みです、代わりに13mmとかなり分厚いのだが。
ICE-SAR ARCTIC 1050 SERIES
G-SHOCKの代わりになるものを探してってことでLuminox。反対方向にも伸びた秒針がカッコいいですね。 レスキュー用のモデルで脈拍計測用だそうです。スーパールミノバだし、かなり良い。
ただやっぱりケース径が大きく46mmで、私の腕には乗らない。いや乗せられるんだけど、ちょっと大きすぎる。 服の上からの着用想定であることを逆算してもちょっと辛いですね。カッコいいんだけどな。
クォーツで、逆回転防止ベゼルで、スーパールミノバで、視認性が良い、中々このスペックを満たすものはないですね。10万円切ってるの実はすごいと思うんだよな。 そして大きさの割にはかなり軽いんですよね。なおいいです。
ARNE JACOBSEN ROMAN
デンマークの建築家・デザイナー、アルネヤコブセン氏の時計。 デンマーク発って中々ないなぁと思って記録。ベゼルの薄さと魚眼にひずんだ文字盤と、あとケース裏にラグが来てるのと、特徴が多いですね。
試着モデルは34mmで、上に40mmがあります。ベゼルが細いので珍しく40mmでもいいかもと思ってしまった。
ひずんだ文字盤は多様な角度からザックリ時刻を視認するのに役に立ちそう。 建築出身だし、駅時計や壁掛け時計で工夫されていたことなんだろうかなと思ったら、ローマンは特にテーブルクロックからだそう。
ラグがケース裏にあるとはいえクォーツでうっすいので厚さは気にならない。