WF-1000XM4とXM5の比較

WF-1000XM4のバッテリーがへ立っちゃったので、WF-1000XM5に乗り換えました。 XM4は3年ちょっと使っているんですが、小型のイヤホンとしては普通くらいの寿命かなぁと。
SONYのイヤホン製品の周期がおおよそ2年起きで、XM5が出たのが23年9月と考えると、執筆時点で間もなくXM6が出てもおかしくないのですが、 まだプレスも出てこなさそうで、SONY公式がXM5のキャッシュバックキャンペーンもやっていたことから、いったんXM5へ。
XM4と比較してずいぶんと小ぶりになり、個人的には装着感は非常に良くなりました。
形状の都合で装着感が悪化したというレビューもあるようですから人に依るところから脱せませんが、 性能が落ちずに小型化すること自体は歓迎されるべきでしょう。
他方でチープ化した点は気になります。素材がポリッシュ仕上げになったことが原因か、チープさは感じます。ケースも同様です。
形状全体はスリムにシンプルになったおかげかメカメカしさが無くなりましたし、そういうところもチープさを感じさせる要因なのでしょう。 実際はシンプルでかつ安価で軽量、高性能の方が良いわけですが、この点がハイエンド機の難しい所ですね。
インターフェース的にも個人的には劣化をしています。
アンビエントモードであるかノイズキャンセルモードであるか、残りバッテリーがどの程度かを機械音声で案内してくれなくなりました。
接続先は必ずしも画面インターフェースを持っていることが保証されないし、いちいちバッテリー残量を画面見て気に掛けることの方が稀ですから、 機械音声機能を省略したのは明確な後退だと個人的には思います。コストを割いていいのでは。

またケース本体のインジゲータもかなり小さくなり、点しか見えません。 ケースの蓋を開放したときに上部から見えていたはずのインジゲータも、XM5では見ることが出来なくなりました。 素晴らしいインターフェースだったのに、どうしてこうなった。設計指針やナレッジは共有されないのでしょうか。
まぁ実際のところ、ケースに付けるインジゲータを(元のサイズのまま)大きくすれば、それだけの発光量が求められますから、コストが上がり、大きくもなります。
音質とコストだけが重要であって、それ以外のユーザ体験が重要ではない、とは私は思わないんですけども、 このプロダクトは、ひょっとしたらそういうパッケージを目指したのでしょう。個人的には残念な点です。
イヤホンからも残量が聞こえてこない、ケース本体の充電の程度も分かり難い、だとユーザがどのタイミングで充電をするべきか分かり難いです。
もしかして毎回、常に充電する方が結果としてプロダクトの寿命を延ばしたりベストな状態を維持できるというなら、この手の戦略は良いのかもしれませんが、 ネガティブな面からアプローチするのではなく、必要性からアプローチし、気持ちよく使える形で実現してほしい物です。