PC出張バックパック選定:MissionWorkshopの考察

公式 より引用。

入社した1年目に購入したバックパックの底が破損してきたので新調しました。 直してもうちょい粘るでもいいんですけど、新しい道具とかも試して、よいデザインやよい機能を知りたいと思い試行錯誤しました。 最終的には「MYSTERY RANCH」の「2 DAY ASSULT」にしたのですが、ここでは調査した「Mission Workshop」のバックパックについて記録しておこうと思います。

バックパックに求める条件

自分がバックパックに求めるような条件は以下の通りです。上から優先。 バックパックだけでも街中歩けるのが理想なので、アクセスしやすいポケットがあるとよいです。 財布入れたり音楽プレイヤーやイヤホン入れたり。

  • ルックスが好みであること(黒)
  • 15インチのPCが入ること
    • 破損防止ケースの出し入れが面倒、できれば専用ポケット
  • 強固であること
  • タウンユース、できればアクセスしやすいポケットが欲しい。
  • できれば軽い

MISSION WORKSHOP について

いくらか MISSION WORKSHOP 製の製品を検討したので、先にまとめてブランド特色をまとめておきます。 ミッションワークショップはサイクリストをターゲットに立ち上がったハイスペック指向のブランドです。

強く、収容力があり、なにより耐水性が高い製品が多いです。デザイン面ではシンプルでスタイリッシュなものが多くある印象です。 ※完全防水は謳っていませんが、かなり高い防水性能であることはいくらか調べるとを確認できると思います。

他に、一度リリースされるとその型は長い期間製造されるのも特徴だと思います。 素材や部品、後述もしますが主要機能"以外"での機能面などのマイナーチェンジはあるものの、多くの型は継続して提供されています。 道具として扱う場合には心強いなぁという印象です。

また個人的な話ではありますが、自分よりタフに働いている周辺の人たちに、ミッションワークショップユーザが多数いて、品質面では結構な信頼があります。

値段が高めですが、そこは長く使うことからよいとして、入手難易度も少しだけ高めです。 専門に扱うショップは国内にはほとんどなく、いくらかのお店で輸入されているものを購入するか、個人輸入するか、中古で購入するかです。 実物を見ながら選ぶ難易度は非常に高いと思って良いと思います。

色や素材やカスタムなどのスペックを追求しようとすると、ほとんどの場合に個人輸入になるでしょう。 ただ公式サイトは日本語にも対応してい指すし、個人輸入の難易度はかなり低めです。海外から発送されるくらいの構え方で問題なさそう。

他に、定番の黒とかなら奇麗な中古品とかは結構出回っています。

ただここでも紹介する Rhake というモデルはあまり出回りませんね。 国内においてはルックス・デザイン需要の方が大きくて、機能面での需要が小さいのかも。



The Rhake

公式 より引用。

ミッションワークショップのカバン製品の中で、初めてタウンユースを想定されて作られています。 ブランドの特色であるシンプルさとも少し離れていますが、スペック面では最高クラスのものまで用意されています。

ルックスはかなり尖ってます。観音開き式で好みは割れそう。個人的にはルックスは普通評価です。 手放しに好きではないですが、ギーク感があるので使ってるうちに好きになりそう。

収納・機能

公式 より引用。

観音開きにガジェットの類を整理して入れられたり、タブレットやパンフレットや紙の資料などをガバッと入れられる点は評価したいです。 一方でこの観音開き、バックル外してジップ下げての最低2アクション、完全に開けようとすれば3アクションが必要で、アクセスがしにくいのは微妙です。 ガバッと広げられるので見通しが良いのですが、背負いながら開閉したいみたいなタウンユースでは少し気になります。

せめて1アクションでアクセスできるポケットがあれば…惜しいです。防水性能などと引き換えなので致し方ない部分ではあるので、評価は人によって割れるでしょう。

ガジェットとか工具とか、出先で一気に展開して作業したい、みたいなのだと凄く機能しそうですが、私の場合はこの点が気になって最終的に見送りました。 ただ広げられるのは本当に便利そう。強いて他に減点ポイントを挙げるなら、容量の割にちょっとサイズが大きいのも個人的には減点ポイントです(オプションの素材次第で重量は軽くなるものの)。

収納面の評価点として、他のミッションワークショップのバックパックにはない、PC専用の収納場所があるところはよいですね。

レビュー動画 より引用。

また個人的に収納面とデザイン面から高く評価したいのはボトルホルダーが収納できることです。もし自分がバックパック作るなら真似したい。

ボトルホルダーというかサイドポケットと言うか、ちょっと見た目が野暮くなりますよね。しかしバックパックを普段から使ってると便利なんですよ。 背負ったままドリンク取り出せますし。手で持つのも邪魔だし、バックパックから出し入れするのも面倒。ボディ(スリング)バッグとか別に持ってればいいんですけど。

この収納できるボトルホルダーなら不要な時は隠しておけるし、そのスペースは簡易のポケットになる。 さらに収縮性のある素材なので、ボトルをきちっとホールドしてくれそうです。

ふつうのボトルホルダー・サイドポケットは露出しています。なので、強度を保つためには堅めの素材を使うことがあるんですが、 そうなるとボトルなどの場合は上手くホールドしてくれないことがままあります。

逆に多少伸縮性のある素材の場合は、その生地が厚めになったりしますね。 そうして本体との素材が変わって、見た目がやっぱりちょっと野暮くなる。

この収納方式は、その辺の問題を上手くクリアしてくれるように思います。

ロードリフターが欲しい

機能面でややマイナスなのが、肩口から伸びるロードリフターが無くなったこと。初期の頃の生産分にはついていたようですが、現行品にはありません。

ロードリフターが無いバックパックは山ほどありますが、一度使うとこれがなかなか便利です。 素早く肩を通してる穴を広げることができるので、バックパックを素早く体から取り外し、 また素早くフィットするポジションまでもっていくことができます。

オシャレ優先でダボっと背負いたい、みたいな需要、あるいはそれほど頻繁に上げ下げしないわ、という需要ならロードリフターは不要です。 部品点数増えますし、紐が伸びてるので引っかかりも増えますしね。

ただタウンユースだと電車に乗ったり買い物したりで頻繁にバックパックを動かしますし、 出張で多くの荷物を運んだり空港の手続き行ったりとする場合には、このロードリフターはかなり効いてきます。 重たいPCなどの荷物を入れたりするとき、背中の高い位置でフィットして背負えるのは重要なんですよね。

※最終的に購入した MYSTERY RAUNCH のバッグパックにはついている

VX 素材

公式 より引用。

ミッションワークショップには「いくらかの素材」があり、 中でも VX は最上位モデルとされていてます。VX は軽く、丈夫で、防水能力が高い素材とされています。せっかく The Rhake にするなら VX にしたい。 ところがすぐ売り切れちゃうみたいだし、日本の代理店は撤退してたり入荷してなかったりします。入手何度はやや高め。 ※通常モデルは HT500、これもかなりの高性能素材ではある。

ちなみにこの VX = VX-21 なる素材は X-Pack と呼ばれるブランドの製品の一種です。X-Pack はもともとヨットなどの帆を作っていたメーカーだそうです。

ただ防水性能が高い製品の多くが、ウレタン加工などのために「加水分解」するんですよね。経験がある方も多いとお思います。 強固で長く使いたく、何より高価なら、加水分解に対する耐性がどれくらいあるのか気になりました。

残念なことに、比較的新しい製品のために加水分解の程度について言及されている資料は公式を含めてあまりなかったです。

しかし何より良くないなと思ったのは、「X-Pack」というだけで、X-Packのどのグレードなのかについて、言及されていないレビュー記事が山ほどヒットし、 それらが凡そ「同じ記事から引っ張ってきた」としか思えない「すぐ加水分解する"らしい"」というものばかりなことです。 自分も個人ブログで適当なこと書いちゃうのよくあるのでなんなんですが、ネガティブ側に推論の余地を大きく残すのはあまりよくないと思います。

唯一、登山用品メーカーの「freelight」さんが Q&A で言及しているのを見つけていて、そういったメーカーなら情報の信用度が高そうかなと思うのですが、 耐用年数がどれほどのものになるのかは分かりません。

加水分解せず、軽量かつ防水性に優れ、かつ丈夫な素材はたぶん今時点では存在しないので、もしかしてみんな過度に反応してるだけで、 費用追効果は十分なんじゃないかなとちょっと思っています。

Mission Workshop の熱心なレビュワーによれば、 7年間ほど使っている X-Pack のランブラーモデルに対し、加水分解などを言及していません。 (公式っぽく見えるが、熱心なファンなだけで、提供を受けていない非公式)

加水分解と異なりますが、トレイルランニングなど過酷な使い方をしている方の耐久性に関する言及は参考になりそうです。 劣化したものが VX21 なのか、VX07 なのかが定かではないんですけれども。

Rambler / Sanction

公式 より引用。

Rambler は特に、かなりスタイリッシュなバックパックで最後の方まで悩みました。デザイン好きです。 ここで紹介する Rambler/Sanction の他に Vandal なるモデルもあるのですが、こちらは 29L~ とかなり大きいので見送り。

収納

Rambler のメインポケットには15インチのPCが入るようで、前ポケットには13インチのPCやタブレットが入るようです。 ※ただし底付きはするそうで、ケースは必須かなと思います。

ただタウンユースにおいては、フロントのポケット以外に1アクションでアクセスできる収納がなく、 それもすごく小さいので、使いにくいなと思ったのが決定的な見送り理由でした。

公式 より引用。

少し大きめのアクセスしやすいポケットが欲しい場合には、Sanction の方がオススメできそうです。こちらも外観がオシャレで好き。 Sanction 以上の大きさなら、ほとんどの15インチのノートは入るようです(確かに収納してる資料はなかったが文面ではある)。

「私にとって」Rambler の大きな魅力は、拡張性です。通常時が22L容量なのに対し、拡張すると44Lまで収納できるようになります。 実際のところ、タウンユースで44Lなんか背負って移動する場面ってほとんどないんですよね。出張先でお土産とか膨れちゃう人にはいいかも?

動画 より引用。

ただ「私にとって」を強く誇張した理由があって、なんとバイクのヘルメットが入るのです。 このレビュー動画を見るまでは「1アクションでアクセスできるポケットが小さいので、自分のタウンユースには合わないし、見送りかなぁ」とか思ってたんですが、 ヘルメットが入ると分かった瞬間に一気に選択肢に入るようになりました。これは完全な趣味。 同じように大型荷物の運搬に困ってる人がいたら、もしかしてすごく良いのかもしれません。

Rambler にしても Sanction にしても完成度がそれなりに高いので、あまり言及することがありませんね。 気になるところは1アクションのポケットどうするのか、ってところだけでしょう。逆に言うと加点ポイントもそれほどないんですが、とにかくルックスが良い。