時計選びの記録(25-7)

冒頭はブレゲのハイエックセンターで公開されていたマリーアントワネット。この状態でしか見たことなかったですけど、 同じショーケースの中に不透明の文字盤が一緒に置かれていて、なるほど本来はこっちが装着されているのが正しい姿か、となったものです。

話変わりますが、最近この趣味に思う所が出てきまして、"私は"行き着くところ「ケースサイズ」なんじゃないかなと。 で、ケースサイズって使ってみないと分からないところがあるんですよね…、難しい。

なんでそう思ったかって、実寸35mmで運用されているデイトジャストとエクスプローラーがあまりに良いサイズ過ぎて、 逆に折角ストラップを作ってもらったGSのSBGX321が37mmなのが気になってしゃあないんですよね。

SBGX時計としては好きだし、他の人が大きいサイズをつけていてもそれほど気にしたことがない、 じゃあ自分の腕の上にあるこの37mmの時計はどうなんだいってなったときに大きく感じる。悲しい。

追:下書きをしてからも時計を見に行くこと幾数件、貯めこんでしまった。

PRX ピーアールエックス パワーマティック80 35MM

というわけで35mmのPRXをマリーアントワネット見に行くついでに見てきましたと。良いサイズ感。

いわゆるラグスポ方面の時計ですが、ベゼルが一般的にラグスポと呼ばれるものと比較して狭いので、35mmでちょうど良さそう。

非情に使いやすそうで、価格対造形品質からはとても評価できるので、初心者にすすめられるのはよくわかりました。

寄り道としてほしいかと言われるとそういう心情ではないんですが、寄り道として手を出す人がいるのもまた分かる。

IWC インヂュニア 35mm

IWCより

同日のうちにインヂュニアの35mmも見てきました。店頭混みあっていたので写真を撮らず。

ベゼルが厚い分ちょっと文字盤が小さい印象。だもので35mmなら黒文字盤より膨張色の白文字盤の方がサイズ感はいいなぁと感じたんですが、欲しいのは黒文字盤という。

ただ文字盤のパターンはちょっと私には合わないかなと思ったのと、針のディティール、ベゼルの5方向のビス止め、といった審美性に関わるところで刺さり切らず。

外装の造りの良さは流石の一言に尽きるんですが、ここに行くことは今のところなさそう。

これを書いてて気が付いたんですが、公式にサイズが「直径 35.1 mm」と掲載されていて、小数点まで出してくれるのもまた流石だなぁってなりました。

ブレでの38mmと38.5mmではえらい違いだなと思ったことがあるんですよ。ロレックスの36mmと35.5mmも然り。

GSなんかも小数点まで出してくれてますが、ありがたいですね。

マスターウルトラスリムムーン36mm

39mmは大きいと感じて一度見送り、36mmは39mm文字盤の方がデザインが良いかもな、となって見送り。36mmはゴールドとエッグシェル文字盤の組み合わせがないのかとなって見送り。

今まで幾度となく見送ってきましたが、最近マスターウルトラスリムムーンの36mmが良いな、と思い始めているところがあります。

以前は6時位置のインデックスがあった方が良いなと思ってたけど、36mmというケース径の方が大事だと思って見始めたら全然インデックスなくてよさそう、むしろない方が良さそうと思い始めています。

39mmにあった方が良さそうだな、と思う気持ちも変わらずで、デザイナの人はすごいなぁとなるばかり。

価格も良いところで出てきてたんですが、ラグ幅がかなり狭く、ストラップもそれに合わせて細くなる点と、あとは分を示すドットがちょっと気になってるのがありますね。

しかし価格は趣味を始めた頃から比べてすごい上がったなぁ、たった3年間で。

サントスマイクロローター/ブラックラッカー

カルティエのブティックが新設されているのを見て、銀座通りの店舗なくなっちゃうんですかの世間話と、お世話になりましたが父が亡くなりました報告をしにお伺いして、 実物あるけどどうですかでご紹介していただいた物。これは実物見れて本当に幸運でした。

オーダー入れられるんですが、価格が飛んでも価格だったので、清水飛び降りるどころかスカイツリーから飛び降りないといけない勢い。 しかし私はスカイツリーより高い所から飛び降りたことがあるな…。

どうしてもこれ、の境地にまだたどり着けず、今のところは見送りさせてください状態に。

パテック511"6"

大本命の5116G、こちら以前からずーっと狙っているんですがChrono24に国外在庫しかなく見送り続けてきました。状態が良くないものも多かったですし。

そうこうしている内に箱ギャラ付きの国内在庫が出てきたんですが取り寄せ不可でオンラインのみ販売と。

写真も送っていただいたんですが打痕が数か所に線傷。擦り傷程度なら気にならなかったんですが悩んでいる内にSoldout。

ちょっと悔やまれますが、致し方なし。

写真は5119でサイズと見た目のチェックをしていた時の物です。箱ギャラ付きで5116より安価ならそれもいいのかもしれない、と考えていたのも本当。

ケース径に拘っている最大の理由がこの子を原因としていて。36mm実は私の腕には大きい説があるんですよ。

一般的に検索で見られる腕幅*0.7が一番きれいに見えるは正しい気がしていて、そうすると私の腕幅は35mmがジャストなんですよね。

事実デイトジャスト/エクスプローラが35mm(実寸)でちょうどいいと感じているわけで。

デイトジャストと並べると明らかにダイアル(フェイス)サイズは5119/6の方が大きいんですよ。

それはより薄型のベゼルを要因としているし、ケース径も事実1mm大きいからでしょう。

パテック5120

で、別日に後継機の5120を見に行ったんですが、こちらは35mmで、やっぱり腕に乗せた時のしっくり感はあるんですよね。

後継機なだけあってムーブメントもマイクロローターになり、より洗練されています。こちらの方がムーブメントは好き。

5116/9のムーブメントはそれより以前に作られたさらに小径モデルのものをそのまま使いまわしていますから。

ところがこちらのフェイスデザインはあんまりにもシンプル過ぎて刺さり切らず。 これはそぎ落とされた美しさとしてとらえ切れていないんですよね…。

ミニッツレールがあるとまた違うと思うんですが、形容しがたいです。単に最小構成にした感じというか。ランゲのサクソニアフラッハのそれともまたちょっと違う。

記号化するならローマンインデックスではなくバーインデックスにしても良かったんじゃないかなとも思いますし、 華やかさを削ぐならベゼルはクルドパリでなくても良かったんじゃないかな、とも思うわけです。

Vulcain Cricket 36mm

ケース径小さい物を探してフラッと原宿のHMSさんへ。そこでおススメしていただいたのがVulcain。 実際に店頭で見れたのは候補に挙がるものではなかったんですが、サイズ感が36mmで非常によく、アラーム機能付きという魅力。

ケース径36mmですが、ミニッツレールとアラーム用のメータがあるのでフェイスサイズはそれほど大きく見えません。

高さももしかして影響しているかもしれません。厚さが12.8mmとまぁまぁある。そこはちょっと気になる点でもあるんですが。

デイトジャストと並べて似てもフェイスサイズの大きさに気になる点はなし。 これがパテックの5119だと気になるかもなぁって思っちゃう当たりがデザインの難しさです。

限定モデルの36mmがデザイン的には気になるんですが、寄り道できる価格帯ではないんですよねぇ、執筆時現在で73万円くらい。 HMSさん以外の取り扱いがないためか日本の二次市場も大きくないですし、おいそれとは行けず。

あと実はドーム型風防もちょっと気になってます。もしかして私フラットの方が好きかもしれないとGSを使っていて思うのでした。 スポーツにしてもドレスにしても何より薄い方が良い、とか思ってしまっています。

小径のちょっと変わった時計が欲しいとか相談されたら結構おススメしそう。何気に歴史ありますからね。デイデイトと同じくプレジデントウォッチですし。 HMSさんにはこれからもVulcainの普及に頑張っていただきたい。

ブレゲクラシック 5907BR/12/984

小径とならばということで、ブレゲのクラシックも見に行きました。RGが良かったんですが遠方にしかなかったので近場のYGを。 ケースサイズは34.5mm、35mmと比較すると極端に小さいと感じないかなぁといった印象。

他方でラグが結構直線的に伸びていて、腕に乗せると平置き状態と比較して印象変わりますね。 2針だったらよかったなぁと思います。インデックスとギョシェとで結構情報量が多め。まぁただここは気分で変わりそう。

二次流通ならまだこの価格でいてくれるんだなぁというお買い得感は正直あるんですが、ピンと来なくて撤退。

ランゲ サクソニア/1815

で、ランゲ祭りです。サクソニア35mmのすべてのシリーズ見に行こうと思って、WGは以前から何度か見てるので、HoneyGを。正直すごくいい色です。 小径なので力強くないですし、文字盤もシンプルですし。今時点で筆頭候補。5116Gか、このサクソニアかって感じ。

青文字盤も見に行って、こちらもこちらでカッコいい。ただ青文字盤なら後に続く1815かなぁってなってしまいました。 十二分にかっこいいんですけどね。

で、問題の1815の2025年最新作です。ランゲのブティックに初めてお伺いして、実機が見れるイベントとかありませんかで訪ねて行ったらたまたまあったとさ、と。 カルティエのマイクロローターと言い、実機を見る運には恵まれていますが、即決購入するだけの懐事情を持ち合わせていないのが私です。

ケース径が34mm、これが35mmだったら正直飛び込んでた気がするくらいの完成度の高さです。 アプライドインデックスの方が好きなんですが、これはその辺の事情をぶっ飛ばしてくる良さがありますね。 完成度の高さは言うまでもなくって感じ。

一見すると情報量が多いんですが、実は構成要素は基本に準じていて、過剰ではないんですよね。そぎ落としてもないって感じ。あって然るべきものしかないです。

ダイアルサイズが小さいから情報量が多く見えるのかもしれません。1815のこのデザインそのものは以前からありますし。このカラーがなかっただけで。 PGとブルーダイアルの組み合わせがカッコよすぎて大変。

価格帯的に、これを買ってしまったら生涯これになりそうな勢いで、本当にこれでいいのか?ってところが気にかかります。