腕時計の着用感に関する考察

時計の着用感に関して思うことをまとめていきます。沢山あるんですが、追々追加していきます。

バックルの着用感に注意する

まずは出来の悪い両開きのバックルについて、点で受けてしまい、圧迫感を覚え、痒みに繋がり、着用感が悪いです。 接触個所は、なだらかに分散される方が良いです。

また腕の太さに見合わないバックルの場合、曲線に沿わず三角形上の隙間が生じてしまいます。 これもヘッド(腕時計本体)が遊んでしまい、付け心地を損ないます。ここで余白が出来るのも良くない。

余白というのはできるだけ腕周りに均質にできるべきですが、ここに余白が出来ると、ますますバックルの点に圧力がかかります。

Dバックルや両開きバックルを使いたいんですが、こういうときも細腕は嫌になりますね。

同じストラップでもピンバックルであれば問題は置きません。ベルト全体がしなやかにフィットします。

余計な隙間もありません。

バックルの問題はブレスレットでも起きえる

バックルの問題はレザーベルトだけでなくブレスレットでも起こりえます。写真はロレックスのオイスターブレスですが、 バックルの開閉部の端が腕に沿わずはみ出すので、余計な三角形上の隙間が出来てしまいます。非常に着け心地が良くない。

図示するとこんな感じ。青い部分がバックルのはみ出し部分で、赤い部分がブレスレットのコマです。

丁度コマの中腹にバックルが当たるのです。革ベルトと違ってしなりもしません。

「腕に乗ったところで」ってなってしまい、細腕の限界ですね…。

コマの数が多く細かいブレスレットの場合は、同じような形状でも気にならないケースがあります。 これは同じくロレックスのジュビリーブレスですが、御覧の通り影響は軽微で不自然な隙間がなく、快適に付けられます。

こちらはSinnのU50。このバックルは開閉部も込みにしてすべてバックル内に小さく収まっているので、付け心地に影響がありません。

願わくばすべての時計がこうあってほしい物なのですが、Sinnのバックルは代わりに微調整機能のようなものを持っていません。 この辺は一長一短かも。もちろん調整機能付きで収まってくれるのが一番いいわけですが。

点で受けるのはベルトばかりではない

点で接してしまって圧力が高くなるケースは何もベルト側に限った話ではありません。

G-ShockのB-3000とHublotのBigBangUnico-441とを比較すると、腕の表に当たる接触部位が面取りされているかどうかの違いがあります。

この面取り一つで、手首が動いたときに点や線で接触するのを軽減してくれるんですよね。

もちろん面取りするにはそれなりの高さが必要になってくるので、必ずしも面取りするべきというものではありません。 腕に余裕を持って乗れば面取りは不要な物でしょう。ただ細かい違いはある、ということです。

厚いラバーベルトには注意がいる

先にHublotに触れてますが、正直Dバックルには点で受けがちな構造が良く見られます。ただこれ別にHublotが必ずしも悪いんじゃなくて、 細腕にはこれらの点が当たりやすいって話なんですよね。

左がよく似たG-SHOCk B-3000、右がHublotです。Hublotのラバーは垂直に下りずラグスポのように曲線を描く一方で、 ブレスレットのようにしなやかに曲がらず楕円形を描くように強く曲がります。これが腕を圧迫する要因です。

細腕には着け心地が本当に良くない。腕の太い人の場合はどうなるか興味深いです。

ベルトの太さでバランスをとる例

Bell&Rossの42mmのセラミック製角型ケースは結構重たいんですが、非常に着け心地が良いです。

それは太く設計されたベルトのおかげで、ヘッドが遊ばず、重さも均質に分散されます。 ある程度テーパードはされますが、端までしっかり太いのです。

ビジュアルと設計とがうまく組み合わさった例だと思います。