PRIMARIOティッシュケースは家庭用途に合わず
TAKEDA DESIGN プロジェクトの「PRIMARIO」シリーズにあるティッシュケースを使っていました。 テーブルにおいても、見た目の美しさはピカ一なんですよね。
ただ家庭用途には合わないと強く思いました。応接室とか、ホテルには良いかもしれません。
汚れが目立つ
分かり切っていることではありますが、鏡面仕上げだと汚れや指紋が目立ちます。 家庭でティッシュが欲しいときって、手が汚れていがちだったりします。
写真はちょっと極端な状況なので卑怯かもしれませんが、こういう状況になりえる、ということです。
また布製以外のティッシュケースの類をご利用の方は周知のとおりだと思いますが、口の周りでティッシュがこすれて、 小さな埃が白く残ります。これがまぁ鏡面によく付着します。
鏡面を傷つけないようにふき取りをするのもまぁまぁ手間です。一般的な水道水やアルコールティッシュだと、 そこに水垢ではないですが、汚れが残ります。
指紋も油分を含むので残りやすいんですよね。洗剤を使ってきれいにする必要があります。
ステンレスの重さによってティッシュを取りやすい、というコンセプトも紹介されていますが、こちらはその通りだと思います。 机の上に置いてあったとして、ティッシュを取り出すときにぶれたりしないです。
これは大変良いと思います。そうそう動かすもので物でもないですし、動いてほしくもないです。
他方で、口が広く、ティッシュの残量が減ってくると、ティッシュが口から中へ落ちてしまいます。 写真は何とかこらえてる例です。平気で中に落ちていきます。これはティッシュの種類に依るかもしれませんが、大体2年使って、煩わしさを感じていました。
冒頭でホテルや応接室には良いかもしれない、とした理由がこれです。ラグジュアリーさを見せるには良いのですが、家庭で使うにはこの辺りが大変不便です。
もしかして何種類かティッシュを入れて試したことがないんじゃないかな、と思うくらいには不便さを感じました。何を以てデザインとするのか、という疑問を持ちました。 決定的に良くなかった。
公開後の追記
ご本人に取り上げていただいたようで、アクセスが伸び、そしてそこで気が付いたんですが、箱ティッシュのボックスのまま使うのだろうか。 そうすると、口は箱ティッシュのままになり、取り出しの問題は解決します。
白地の箱で正面から見れば、それは非常にスマートですね。しかしテーブルの上に乗せたかったりすると、白地の箱のティッシュを用意するのはちょっと大変です。
箱の柄が見えるのも、本来この手のケースを使う目的から外れてしまう。使い方間違ってたら大変申し訳ないのですが、 多視点から見る場所に設置したい目的があった私にはいずれにせよ用途の想定が合わなかったことになります。
これはもう少し私が落ちついて考えてたら、別の未来があったかもしれないですね。
余談
と、ここまで悪いように書きました。実際のところ、価格の割に良くデザインされたものではないと個人的には思っています。 もし用途やどういうティッシュが向いているか、が検証されているなら、そこまで提示されていればよかったかなと思います。
このプロダクトをデザインされた秋田道夫氏については、彼の書籍を購入して見たりするくらいには、興味を持っているのですけどね。
ただ1つこのプロダクトと氏の発信に思うところがあり「デザインされたものだけを見続けると、デザインされていない物を許せなくなる」という趣旨の発信をTwitterかどこかで見かけています。
これについては確かにそうだなと思います。多少非合理であれ、ルックスだったり使用感が好きだと思う物を使う、ということはあります。 適度な重みが好きとか、扱いが面倒だけど手触りが良いとか、感性によって物が選ばれることは大いにあります。ただ少なくともこのティッシュケースは私には合わなかった。